第1回「労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会」議事録 2008/04/022008-08-01

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/04/s0402-4.html 資料
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/04/txt/s0402-1.txt 議事録

-----------------

第1回「労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会」議事録

1 日時 平成20年4月2日(水)10:00~12:00
2 場所 厚生労働省(中央合同庁舎5号館)17階 
     専用第21会議室
3 議題
  (1)労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方について
  (2)検討スケジュールについて
  (3)その他
4 資料
   資料1 障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会開催要綱
   資料2 審議会等会合の公開に関する指針
   資料3 障害者権利条約をめぐる状況等
   資料4-1 我が国における「合理的配慮」のあり方について(論点整理)
   資料4-2 アメリカにおける「合理的配慮」について
   資料4-3 フランスにおける「合理的配慮」について
   資料4-4 ドイツにおける「合理的配慮」について
   資料5 障害者の権利に関する条約(仮訳)

○事務局
 ただ今から、第1回「労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関
する研究会」を開催いたします。参集者の皆様方には、本日、御多忙のところご参集い
ただき、ありがとうございます。座長が選出されるまでの間、事務局で司会を務めさせ
ていただきますので、よろしくお願いいたします。
 まず、研究会の開催に当たり、高齢・障害者雇用対策部長よりご挨拶申し上げます。

○高齢・障害者雇用対策部長
 高齢・障害者雇用対策部長の岡崎でございます。本日は、「労働・雇用分野における
障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会」を開催させていただくことになりま
した。先生方にはご参加いただくことをご了承いただきましてありがとうございました。
 既にご承知のことと思いますが、この国連の障害者権利条約につきましては、一昨年
の12月に国連総会で採択され、我が国におきましても昨年9月に署名したわけでありま
す。これにつきましては、当然批准ということが次の段階にあるわけでございますが、
批准のためには国内法制がきちんと整備されていることが必要であると認識しているわ
けであります。そういう中で、労働・雇用分野につきましても、これまで我が国におき
ましては、ご承知のように障害者雇用率制度を中心にした促進型のシステムはもってい
たわけでございますが、権利条約に定めておりますような差別禁止型の部分につきまし
ては、そういう仕組みにはなっていなかったということでもあります。また、国連権利
条約におきましては、障害者の方のいろんな状況に対しまして、合理的な配慮が必要だ
というような規定もありまして、こういったものにつきまして、どういった形での配慮
が必要なのかということにつきましても、ある程度中身が詰まっていかないと、全体と
しての整備が進んでいかないのではないかと思っております。
 昨年来、障害者雇用促進法の検討につきまして、審議会の中でも議論はしていたわけ
でございますが、この権利条約につきましては、新しいいろんな考え方もありますので、
もう少し中身を詰めてから対応することが必要だろうということになりました。ただ、
できるだけ早急に検討すべきだと、こういうようなまとめにしたところでございます。
 そういう状況でございますので、労使、障害者団体の皆様方にご参加いただきまして、
この条約を我が国の状況の中で、どういう形で対応していくのが適切かどうか、少し議
論を進めていきたいと、こういうことでございます。非常に重要な条約であるというふ
うに認識しておりますので、是非、先生方の活発なご議論の中で、我が国におきまして
障害者の方々の雇用が進み、また、差別がなくなるような状況をつくり出していきたい
と思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○事務局
 それでは、本日は第1回目ということですので、各参集者の方々と事務局のメンバー
をご紹介させていただきます。まず、名簿の順に従って参集者の方々のご紹介をいたし
ます。
 まず、資料1の2枚目に名簿をご用意しておりますが、この名簿の順に従って参集者
の方々のご紹介をさせていただきます。
(参集者の紹介)
 続きまして、事務局のメンバーを紹介いたします。
(事務局紹介)
 このほか、関係部局からオブザーバーとして参加しておりますが、本日は、労働基準
局監督課、安全衛生部計画課、職業能力開発局能力開発課及び障害保健福祉部障害福祉
課が出席しております。
 次に、本研究会の開催要綱について説明させていただきます。
 資料1をご覧いただければと思います。資料1の開催要綱案でございますけれども、
実は、当初ご案内していたものの冒頭に「労働・雇用分野における」という文言を付け
させていただいております。権利条約の中のどの範囲を検討するのかということが分か
りにくいというご指摘がございましたので、そこを入念的に追加した形でお諮りしたい
と思います。以下、要綱案について、読み上げさせていただきます。
 1の趣旨でございますが、ご案内の通り、平成18年12月に国連総会において採択され
た障害者権利条約については、我が国は昨年9月28日に署名したところであり、今後、
早期の条約締結に向けた検討を進める必要がある。労働・雇用分野に関しても、昨年12
月19日付けの労働政策審議会の意見書「今後の障害者雇用施策の充実強化について」に
おいて提言されておりますように、同条約には、「職場における合理的配慮の提供」と
いう、これまでに我が国にない概念が盛り込まれていること等を踏まえた上で、障害者
雇用促進法制においてどのような措置を講ずべきかについて、考え方の整理を早急に
開始する必要がある。このため、労使、障害者関係団体等の関係者から成る研究会を設
け、障害者権利条約の締結に向けた環境整備を図るため、職場における合理的配慮その
他の対応の在り方について検討を行うこととする。以上でございます。
 2は、研究会の運営ですが、まず、(1)といたしまして、研究会は、厚生労働省職業安
定局高齢・障害者雇用対策部長が、学識経験者の参集を求め、開催する。
 (2)としまして、研究会の座長は参集者の互選により選出する。
 (3)としまして、研究会の庶務は、厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部障害
者雇用対策課において行うということでございます。
 そして、開催時期は平成20年4月からということでございます。
 5の検討事項としましては、障害者権利条約、雇用・労働分野への対応の在り方につ
いてと、その他ということでございます。
 次に、要綱に従いまして、座長の選任に入らせていただきます。座長の選任、選出に
つきまして、どなたかご推薦がございましたら、お願いいたします。

○輪島委員
 労働政策審議会の委員でもありますし、障害者雇用分科会の分科会長でもございます
ので、これまでの議論の経過等々を踏まえまして、今野先生にお願いをしてはどうかと
いうふうに考えておりますが、いかがでございましょうか。

「異議なし」

○事務局
 ただいま輪島委員より今野委員を座長にというご推薦がございましたが、皆様ご異議
がございませんようですので、本研究会の座長を今野委員にお願い申し上げたいと思い
ます。それでは、今野先生、これからの議事進行について、よろしくお願いいたします。
座長席の方にご移動いただけますでしょうか。

○座長
 ただ今ご指名をいただきました今野でございます。議事進行を担当させていただきま
すので、よろしくお願いをいたします。それでは、議事に入りたいと思います。
 まず、議事公開について申し合わせをしておきたいと思いますので、事務局からまず
説明をお願いできますか。

○事務局
 資料2の3ページを御覧いただきたいと思います。会議の公開については、「厚生労
働省における審議会等会合の公開に関する指針」において、懇談会等行政運営上の会合
は、以下の4つの場合、(1)個人に関する情報を保護する必要がある、(2)特定の個人等に
かかわる専門的事項を審議するため、公開すると外部からの圧力や干渉等の影響を受け
ること等により、率直な意見の交換又は意志決定の中立性が不当に損なわれる、(3)公開
することにより、市場に影響を及ぼすなど、国民の誤解や憶測を招き、不当に国民の間
に混乱を生じさせるおそれがある、(4)公開することにより、特定の者に不当な利益を与
え不利益を及ぼすおそれがある、といった場合を除き、公開することとし、特段の事情
により会議又は議事録を非公開とする場合にあっては、その理由を明示することとされ
ています。これに従いまして、本研究会につきましても、議事及び議事録につきまして
は、原則公開という扱いになりますが、会議の開催の都度、その議題を踏まえ、会議及
び議事録の公開についての取り扱いを判断することとしたいと考えております。
 また、配布資料についても、原則として公開するものといたしますが、取扱いに注意
が必要な資料の場合は、その旨を表示し、非公開の扱いとするものとさせていただきた
いと思います。
 なお、本日の会議につきましては、公開の取扱いとしております。
 議事録については、議事の最後に御議論いただき、差し支えがないということでした
ら、各委員に内容の確認をとった上で公開とし、差し支えがあるようでしたら議事要旨
のみの公開ということにしたいと考えております。以上でございます。

○座長
 ありがとうございました。今ご説明がありました公開方法について、何かご意見ござ
いますでしょうか。よろしゅうございますか。それでは、そのようにさせていただいて
議事録の公開については、今ありましたように、議事の最後にお諮りをするということ
にさせていただきます。
 それでは、早速ですが、本日の議題に入ります。議題の、労働・雇用分野における障
害者権利条約への対応の在り方について、事務局から説明を受けたいと思います。それ
では、よろしくお願いいたします。

○事務局
 資料3あるいは資料4ということになります。まず資料3をご覧下さい。「障害者権
利条約をめぐる状況等」という簡単な概要資料でございます。
 1の条約採択の経緯としましては、まず、2002年、ニューヨークの国連本部において、
障害者権利条約のアドホック委員会の第1回目が開催されまして、そこで議論、検討が
行われまして、2006年8月の第8回アドホック委員会で基本合意がされました。それを受
けまして、2006年(平成18年)12月に、国連総会において、この条約が採択されまして、
我が国は昨年9月28日に署名を行ったという状況でございます。今後、政府としては、
条約の締結、批准に向けて、国内法制の整備等を進めていくという必要がございます。
 2として、条約の概要でございますけれども、条約の本体は資料5としてご用意して
ございますが、概要としましては、障害者の権利及び尊厳を保護・促進するための包括
的・総合的な国際条約ということでして、障害者の方の自立、非差別、社会への参加等
を一般原則として規定するほか、アクセシビリティーでありますとか、家族、教育、労
働等様々な分野におきまして、障害者の権利を保護・促進する規定を設けております。
その中で、今回ご検討いただく労働及び雇用分野ということでございます。これは、条
約の27条でございまして、この資料3の3ページに簡単な抜粋を付けております。この
27条の1項の中で、aからkまで約11項目の事項があり、これについて、特にaからk
までのことのための適当な措置(立法によるものを含む)をとることによって、労働に
ついての障害者、これは中途障害者の方も含めてですが、その権利が実現されることを
保障し、促進するということが規定されております。
 1ページに戻っていただきまして、まさに11項目あるわけですが、その中でいくつか
抜粋しますと、労働・雇用分野については、公的機関や民間部門での雇用促進といった
事項の他に、3つほど抜粋させていただきますが、(1)として、あらゆる形態の雇用に係
るすべての事項に関する差別の禁止で、そのすべての事項の例示として、募集、採用及
び雇用の条件、雇用の継続、昇進、並びに安全・健康的な作業条件を含むと、こういっ
た事項について、すべての事項に関する差別の禁止ということが(a)で謳われており
ます。
それから、(2)としまして、公正・良好な労働条件、あるいは安全・健康的な作業条件、
及び苦情に対する救済についての権利保護ということが謳われております。
そして、(3)ですが、職場において合理的配慮が提供されることの確保ということが書か
れております。こういったことのための適当な措置をとることで、障害者の権利の実現
を保護・促進することというふうに、条約上されているところでございます。
 先ほど申し上げた通り、我が国は昨年署名しておりますので、すみやかに国内法制の
整備、この可否あるいは是非について整備した上で、対応可能な事項については、速や
かに法的整備を諮っていく必要があるという状況でございます。これは、昨年障害者雇
用促進法制の見直しに向けて労働政策審議会でご議論いただいた際の労働政策審議会意
見書の抜粋でございます。権利条約の締結に向けた検討ということでご議論いただきま
したが、下線部を見ていただきますと、この条約に書かれている事項につきまして、障
害者雇用促進法制においてどのような措置を講ずべきかについては、特に、(2)の職場に
おける合理的配慮の提供というこれまで我が国にはない概念が盛り込まれており、十分
な議論が必要であることから、労使、障害者団体等を含めて、考え方の整理を早急に開
始し、必要な環境整備などを図っていくことが適当である。このようなご提言をいただ
いているところでございます。
 資料3は以上でございますが、続きまして、資料4の方もご説明をさせていただきた
いと思います。資料4-1から4-4までございますが、基本的には資料4-1をご説
明させていただきたいと思います。
 この条約につきまして、省内で以前から勉強会はいろいろ行ってきたところでござい
ますが、その課程で、実は本日ご出席いただいております松井先生あるいは岩村先生を
はじめとして研究者の方々のご意見あるいはご議論をいただきながら、あるいは資料4
-2から4-4にありますように、既に条約についてある程度の国内法制の整備が行わ
れているような各国の制度について、いろいろ調べていただいて、勉強して、それらを
踏まえて、我が国において国内法制の整備を諮るとした時に、どのような課題といいま
すか、論点があるのかということを整理させていただいたものでございます。
 今回の研究会におきまして、実は論点はこれに限らず、例えばヒアリングなど今後さ
せていただいたなかで、他にも出てくるかも知れませんが、1つの叩き台ということで
ご参考にしていただければということで、資料として提出させていただきました。これ
は12ページほどあって少し長いのですが、簡単にご紹介させていただければと思います。
我が国における「合理的配慮」のあり方について(論点整理)ということでございます。
 まず、1として、「はじめに」でございます。全段は条約の内容等、これまでご説明
した内容と同様でございまして、3段落目でございますが、この論点整理の趣旨としま
しては、この下線部にありますように、既に国内法制に取り込んでいる各国の状況を参
考にして、どのような措置を我が国でも講ずることが考えられるのか。その際、我が国
の国内法制に組み込むことについて、どのような課題があるのかを整理するということ
で整理したものでございます。
 続きまして、2としまして、障害を理由とする差別の禁止と「合理的配慮」との関係
ということでございます。実は、この論点整理は、元々特に合理的配慮を中心に論点を
整理しようということで作成をしたところなんですが、その際には、どうしても差別禁
止との関係をしっかり考えなければいけないということで、この項目を立てさせていた
だいています。
 権利条約の中で合理的配慮あるいは障害を理由とする差別の定義が記載されておるわ
けですが、この「障害を理由とする差別」」につきましては、「障害を理由とするあら
ゆる区別、排除又は制限であって、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他の
あらゆる分野において、他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を認識し、享有し、
又は行使することを害し、又は妨げる目的又は効果を有するもの」という定義があるわ
けですが、2ページ目でございますが、合理的配慮の否定、合理的配慮をしないという
こともこれに含まれるというふうに定義をされております。このため、障害を理由とす
る差別の禁止と合理的配慮との関係をどのように理解し、国内法において位置付けるか
問題になるということでございます。
 以下、アメリカ、フランス、ドイツの例を簡単に紹介しておりますが、やはりそれぞ
れ法体系といいますか、制度も微妙に違いがあるわけでございます。
 まずアメリカでは、「障害をもつアメリカ人法」(「ADA法」)というものがございま
すが、そこで差別禁止というものを規定しておるわけでございます。その差別の禁止の
適用対象というのは、「障害」をもち、かつ、当該職務に対して「適格性」を有する人
とされております。こういう人に対して差別を禁止するという法制となっておりますが、
この「適格性」を有する人といいますのは、職務の“本質的機能”、コアな部分といい
ますか、その本質的機能の遂行を、“合理的配慮が提供されたならば”、あるいはされ
なくてもできる人とされておるところでございます。逆に言えば、その合理的配慮が提
供されても職務の本質的機能を遂行できないという人、適格性を有さない人ということ
になると、差別禁止の対象にならない。そういう法令になっているということでござい
ます。また、使用者が、合理的配慮の提供が過度の負担となることを証明することなく、
その適格性を有する障害者に対して合理的配慮を行わないということも差別になるとさ
れております。すなわち、「合理的配慮」概念は、差別禁止の一基準であると同時に、
使用者に対する、義務としての側面を有しておるということでございます。
 フランスにおいては、「適切な措置」というふうに訳されておりますが、この適切な
措置の拒否は差別になるというふうにされておりまして、使用者としては、過度の負担
が生じる場合を除いて、適切な措置を講ずることというふうにされております。ドイツ
でも同様でございます。「合理的配慮」に相当するものとして、雇用主に対しまして、
企業施設、機械、装置、あるいは労働環境等を含めた作業場の設置・整備など、一定の
事項を請求する権利を有するということでございますが、これも、雇用主にとって過大
であり、極端な出費を強いることになる等の場合には、その請求権はないものとされて
おります。
 以上から、「合理的配慮」について、その位置付けについてでございますが、論点が
出てくるのかなということでございまして、(1)の論点といたしましては、合理的配慮を
行うことを、一般的な使用者の義務、あるいはドイツのような労働者の請求権とするの
か否か、又は、それにおそらくプラスして、差別禁止の判断要素としても位置付けるか、
こういう論点が1つあるかと思っております。
 それから、同じことの裏返しではあるんですが、実際に紛争が起きた場合、その救済
を図る場合について、合理的配慮の提供がされない、合理的配慮の拒否そのものを差別
として違法として、何らかの救済あるいはペナルティーを与えるというような形にする
のか。又は、合理的配慮が提供されないことによって何らかの差別が生じている場合に、
それを違法として救済を図っていくというふうにするのか。こういった点が検討課題と
して考えられるということでございます。
 本日は簡単にご紹介ということですので、2については以上といたしまして、3ペー
ジ目の3の、「障害を理由とする差別」ということでございます。
 (1)障害を理由とする差別の禁止ということでございますが、以下、アメリカやフラン
スやドイツの経緯を簡単にご紹介しておりますが、その上で、2つ目の丸でございます
が、我が国におきましては、この差別禁止につきましては、憲法ももちろんあるわけで
すが、憲法14条のほかに障害者基本法におきまして、「障害者に対して、障害を理由と
して、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」という規定が
ございます。ただ、一方で、障害者基本法の中には、担保措置、ペナルティーのような
もの、あるいは明確な救済手続きのようなものというのは明記されておりません。従い
まして、労働・雇用分野において障害を理由とした差別があった場合に、その差別禁止
について具体的に担保しているのかというと、十分にそうであるとは言い難いという状
況であります。
 このため、条約の趣旨を踏まえて、我が国におきましても、担保措置、あるいは禁止
の場合に、その具体的な基準を含めた法的整備ということをしっかり図っていくという
ことについて、検討する必要があるということでございます。
 以下、3ページから4ページにかけまして、1から4にいくつか細かい論点を紹介し
ております。論点だけ簡単にご説明させていただきますと、(1)としましては、「障害を
理由とする」といった場合に、障害の有無を理由とした差別だけなのか、それとも、障
害の種類でありますとか、程度、こういったことを理由とする差別の両方入るのか。こ
ういう論点が1つございます。下線部にあります通り、この点につきましては、少なく
ても、アメリカ、フランス、ドイツを見る限りでは、障害の有無だけではなくて、障害
の種類、程度を理由とした差別全般について禁止するということになっておるようでご
ざいますので、我が国においても、後者の考え方になるのかなというふうには考えられ
ます。
 続きまして、4ページ目でございますが、(2)の「間接差別」ということがございまし
て、権利条約の中では、定義の中で、障害者が他の者と平等に人権・基本的自由を享有・
行使することを妨げる効果を有するものと、広く捉えておりますし、また、アメリカ、
フランス、ドイツを見ましても、間接差別も禁止しているという状況でございます。日
本においても、間接差別も含めて禁止するかどうかという論点が1つあるということを
ご紹介させていただきます。
 (3)でございますが、「差別と職務能力との関係」ということでございます。これは(2)
とはまた少し違いまして、間接差別には該当しないけれども、その障害があるが故に、知
識面、技術面、あるいは身体面、あるいはコミュニケーション面等、こういった面で一
部の能力に差があるというような場合に、そういった能力に基づいて職務能力を評価し
た結果として、例えば、勤務条件、賃金、こういったものに差があるという場合に、こ
れも差別に当たるのではないかという考え方もあると思いますけれども、これも論点に
なると考えております。
 各国の例をさっと調べたところでは、アメリカにおいては、職務能力、あるいは職務
経験、資格の有無等によって、賃金、昇進等に差があるという場合には、差別に当たら
ないという考え方のようでございます。また、フランスにおきましても、労働医によっ
て、障害認定のような形で確認された場合に、客観的かつ必要なものである限り差別に
当たらないということでございます。我が国におきましても、実は、各国ほど、どうい
う職務能力をもっていればどういう賃金であるという関連性といいますか、勤務条件や
賃金等との関連性が明確ではない面は確かにあるわけでございますが、職務能力という
のがこれらの重要な判断要素であることは間違いないわけでございます。もちろん、今
後、合理的配慮が適切になされた上でということになると思いますが、なお職務能力に
基づく評価をして、その結果として差が生ずるということまでも否定することは適当で
はないのではないかとは考えられます。
 (4)としまして、「あらゆる形態」の雇用ということですが、これは、権利条約の中で
先ほどご紹介しましたあらゆる形態の雇用に関する差別の禁止ということが規定されて
おるところでございます。雇用の中には、一面的ではない部分がありますから、例えば、
福祉的観点から、サービスの提供でありますとか、内容が定められる授産施設のような
ものは、雇用という中には含まれないと考えられます。一方で、福祉の領域の中でも、
雇用契約を締結した上でサービス提供がなされる就労継続支援(A型)のようなものに
ついては、雇用ではあるわけですが、そのままストレートに全く同じように適用してよ
いのか、どのような形で適用できるのかということは、検討する必要がございます。例
えば、雇用契約の中でも、派遣労働につきましては、雇用しているのは派遣元事業主な
わけですが、派遣先事業主についても何らかの適用関係ということも整理する必要があ
るのかも知れません。こういった検討も必要ではないかという論点がございます。
 続きまして、4ページの下から3行目以下の(2)でございます。(2) は、差別が禁止さ
れる「障害者」の範囲ということでございますが、これも各国少しずつ差があるようで
ございます。アメリカにおきましては、先ほど申し上げましたように、「障害」を持ち、
かつ、当該職務に対する「適格性」を有する者というのが、差別禁止の対象ということ
でございます。逆に、障害の種類でありますとか、対象について、特に限定というのは
していないという状況でございます。フランスにつきましては、細かく規定がございま
すけれども、「障害及び健康状態」を理由とする差別ということで、その対象でござい
ますが、フランスにおける雇用率、雇用割当制度の対象者と概ね重なっているという状
況でございます。従って、逆に言えば、すべての障害者という形ではないという規定を
採っているというところでございます。ドイツでもほど考え方は同様のようでございま
して、差別禁止の対象となる障害者の範囲は、重度障害者という表現を使っております
が、ドイツにおける雇用割り当て制度の対象者とほぼ同様に捉えられているようでござ
います。
 以上のように、差別禁止の対象となる障害者の範囲については、各国においてそれぞ
れ異なっておりまして、フランスやドイツのように雇用率制度、雇用割り当て制度と連
動させている国もあれば、アメリカのように、少なくとも範囲といいますか、定義とし
ては広範にある程度設定しているところもあるということでございます。我が国におい
ても、その差別禁止の対象となる障害者の範囲というものを、どのように設定するのか
ということは論点になるのかなということでございます。
 (3)でございます。「事業主の範囲」ということで、これはちょっとアメリカだけがフ
ランスやドイツとは異なっておりまして、アメリカでは差別が禁止される事業主の範囲
については、週20時間以上働く15人以上の従業員を雇用している者という形で規定して
いるところでございます。一方で、フランスやドイツについては、すべての使用者を対
象としているようでございますので、差別を禁止する事業主の範囲についても、併せて
検討する必要があるということでございます。
 続きまして、(4)の「差別が禁止される事項」でございますが、権利条約におきまして
は、先ほどの27条1項の(a)に書いてありました通り、雇用に係るすべての事項に関する
差別を禁止ということでございますが、その中で例示がされておりまして、「募集、採
用及び雇用の条件」「雇用の継続」「昇進」「安全・健康的な作業条件」ということが
含まれるということが明記されております。
 6ページにちょっと移っていただきまして、各国の状況、アメリカ、フランス、ドイ
ツの状況を踏まえますと、差別禁止の事項として、以下の事項について特に検討を行う
必要があると考えられます。そして、(1)から(5)まで列挙しておりますが、(1)として募集
(応募)手続、採用、それから(2)として賃金その他の労働条件、(3)として昇進あるいは
配置、(4)として職業訓練(教育)、(5)として解雇、あるいは雇い止め、契約更新、こう
いった事項について検討を行う必要があろうかと思われます。また、各国において取り
扱いが異なる部分、異なる取り扱いが見られる事項については、これはやはり国ごとの
制度でありますとか、慣習等によって異なり得るものでありますので、特にそういった
ものについては慎重な検討が必要ではないかと考えられます。
 ちょっとお詫びでございますが、下線部の中の括弧書きについては、誤表記といいま
すか、上記(1)から(5)の内、斜線部、斜字で記載した事項と書いてあるんですけれども、
斜字の部分はございませんので、これは誤表記でございます。
 (1)から(5)を記載させていただきましたが、特にその中でも、以下の点につきましては、
我が国の制度あるいは慣習等に照らしますと、様々な問題が生じるかなり大きな論点に
なるのではないかと考えられます。
 1点目としては、募集及び採用ということでございます。アメリカにおきましては、
募集手続きのみならず、採用そのものも差別禁止事項である。従って、差別をした上で
採用あるいは採用拒否ということにつきましては、法令違反ということで、その採用拒
否に関して、損害賠償請求の対象となるということでございます。フランスにおいては、
まず、労働法典の中の差別禁止規定を見ますと、「募集手続」からの排除というものは
差別であるということで禁止しておりますけれども、他方、採用の拒否ということに関
しましては、労働法典の中では差別禁止事項としては挙げていません。ただ、一方で、
刑法点においては、採用拒否ということに関して罰則が科されるということとなってい
るようでございます。ドイツについては、実は詳細はまだ分からない部分が多々ありま
すが、職業活動の機会を得るための条件(採用条件も含む)についての差別禁止、不利
益待遇の禁止ということが規定されております。違反した場合には、損害賠償請求の対
象となるということとされておるようでございます。
 我が国に関して見ますと、採用に関しましては、事業主に比較的広範な裁量があると
考えられておりまして、例えば、現行の他の法制度で見ますと、性別による差別禁止(
男女雇用機会均等法)あるいは年齢による差別の禁止(雇用対策法)にこういった規定が
あるわけですが、基本的には、募集採用の機会についての差別を禁止しておるというこ
とになっております。また、この採用につきましては、具体的に、採用拒否ということ
で、紛争が生じた場合に、そもそもその差別があったかどうかという判定もまた難しい
問題ではあるわけですが、差別があったとしても、採用に関しては、他の応募者もいる
ということの中での判断になりますので、採用拒否自体が差別であった場合に、他の応
募者との関係もある中で当該障害者を採用すべきというふうに行政なり司法機関が直ち
に判断できるかというと、非常に難しい面もあるという採用ならではの事情というのが
あろうかと考えております。
 続きまして、7ページでございます。(2)の、「賃金、安全衛生その他労働条件という
ことでございます。特に賃金が大きな問題になるかと思いますが、各国を見ますと、ア
メリカ、フランス、ドイツの何れも賃金についても障害を理由とした差別の禁止という
ふうに、禁止事項になっておるところでございます。一方で、我が国では、賃金の決め
方について、職務内容と賃金の決め方について、各国と比べて明確ではない面が多々あ
ろうかと思います。年齢でありますとか、家族構成でありますとか、様々な要素から賃
金が決められておるところでございますので、実際に賃金に差があるといった場合に、
それが障害を理由とした差別であるのか否かというのをどのように判断するのかという
のは、大きな問題、課題であろうかと思います。つまりは、次の段落にありますように、
どのように差別禁止を担保するのか、どのように判断していくのかということにつきま
しては、更に検討する必要があろうかと考えております。
 賃金以外の労働条件についても、例えば、現行の男女雇用機会均等法の中でも退職勧
奨であるとか、解雇については、差別禁止が規定されており、労働条件のうちどのよう
な範囲について、あるいはどういうような形で差別を禁止するのかということについて
も検討事項であろうと考えております。
 以上、長くなりましたが、差別禁止に関する論点でございます。
 続きまして、4として、「合理的配慮の義務」ということでございます。
 (1)といたしまして、その合理的配慮の具体的内容でございますが、これは既に申し上
げた通り、アメリカ、フランス、ドイツ、何れも法令上の規定の仕方に相違はあります
が、実質的には事業主に対して合理的配慮を行うことを義務付けているところでござい
まして、我が国においても、何らかの形で、事業主が障害者に対して「合理的配慮」を
行うようにしていくということが考えられるわけでございますが、その内容というのが、
必ずしも明らかでない部分があると考えております。
 各国の例を見ますと、アメリカにおきましては、ADA法上合理的配慮という規定はあ
るんですけれども、定義というのは必ずしも明確な定義とはなっておりませんで、例示
がされているという規定のされ方をしております。(1)としては、施設を容易に利用・使
用できるようにすること、あるいは、(2)として、職務の再編成、パートタイム化、勤務
スケジュールの変更、等々と、こういうことが合理的配慮の例であるという形で規定を
しているようでございます。一方で、フランスでは、労働法典の中で「適切な措置」と
いうことで、(1)労働環境の整備、あるいは(2)労働条件への配慮ということが規定されて
います。ドイツにおきましては、社会法典の中で規定があるわけでございますが、以下
の(1)から(5)まであって、能力を発揮できるような仕事でありますとか、企業内外での職
業教育といったこと、あるいは、(4)にありますような施設、装置、あるいは労働環境、
職務編成、等々の整備ということが規定されておるところでございますが、実際に合理
的配慮の具体的な中身は何なのかという部分にまでいきますと、各国とも、法令上は必
ずしも明確でないということでございます。
 我が国での検討の参考にするために、各国の中で最も事例の蓄積が進んでおるアメリ
カを見ながら、アメリカの例を参考にしながらイメージを試みたいということで、以下、
アメリカの例をご紹介しております。
 アメリカにおいては、行政機関であるEEOC(雇用機会均等委員会)というところで、
かなりガイドラインを整備しておりますので、比較的イメージがわきやすいということ
でございます。アメリカではどのようなものが合理的配慮として掲げられておるかとい
うことでございますが、ここでは7つほど例を出しております。1点目は、施設・情報
へのアクセシビリティ等ということでございます。例えば、スロープを設置するとか、
点字標識あるいはトイレや吸水器へのアクセスを確保するといったようなこと、あるい
は、例えば、視覚障害者の方に対して、パソコンの装置を整備するとか、拡大印刷を整
備する。あるいは、点字や音声によるメッセージの送付。こういったことが合理的配慮
の内容であるというふうにされております。
 2つ目は、職務の再編成ということでございますが、アメリカならでの概念なんです
が、「本質的職務」を遂行できるように、職務の内容を変更する。あるいは、本質的職
務でない部分、その周辺的職務というのを他の従業員に分配するなどして、取り除いて
あげる。こういったことが配慮であるとされております。
 3番目としては、勤務地の変更ということで、代表的なものとしては、テレワークと
いったことも合理的配慮に含まれ得るということでございます。限界はあるようですが、
テレワークをしていただくということも配慮に含まれ得るということでございます。
 4番目が、労働時間の変更・休暇の付与ということでございます。
 5番目の例といたしまして、空席の職位への配置転換、つまり、障害があるが故に現
在の職位ではなかなか難しい。あるいは配慮が難しい。こういうような場合に、他の職
位に配置転換をするということも配慮であるというふうにされております。
 6番目としては、企業内外での教育訓練あるいは試験ということで、訓練の教材であ
りますとか、試験について、手話通訳者あるいは点字、拡大文字といったものを、こう
いう形でいろいろ工夫をする。訓練方法や試験方法について調整・変更するということ
が配慮に当たるとされております。
 最後、7番目でございますが、援助者・介助者の配置ということで、資格をもつ朗読
者あるいは通訳といったような援助者あるいは介助者を提供するということも合理的配
慮として求められておるということでございます。どの程度提供するか。配置するかと
いうことについては、後述の過度の負担というものとの関係で決まってくるということ
でございます。
 これら配慮事項はたくさんあるわけでございますが、我が国に仮に導入するとした場
合に、我が国の制度、慣習等にかんがみて、今後検討を深めていく必要があると考えら
れるものとして、以下のような事項が挙げられるとして、いくつか列挙しております。
職務の再編成ということが、アメリカでは合理的配慮とされておるわけですけれども、
アメリカのように本質的職務とその他の周辺的な職務ということが、我が国では必ずし
も切り分けが明確でないということがございますので、全く同じように法的整備をする
というのは難しい面もあるという部分でございます。
 あるいは、次の勤務時間の変更につきましても、在宅勤務でありますとか、テレワー
クあるいは短時間労働と、いろんな勤務時間の変更の方法というのはあるわけですが、
ある程度集団的にみんな事業所に集まって業務遂行していくということが、我が国にお
いては、ある程度一般的であります。従来のルールと異なる形になりますので、それを
どこまで求めるかという論点がございます。
 あるいは、配置転換につきましても、従来の人事配置との関係をどのようにするのか
という論点はあろうかと思います。
 援助者・介助者の配置ということも、アメリカでは配慮内容とされておりますけれど
も、実際に日本において、この朗読者あるいは手話通訳者、あるいは介助者、ジョブコ
ーチ、こういった人たちの配置まで求められるのかという問題でございます。これが配
慮に含まれるとするならば、逆に従来、募集する際に、例えば介助者なしで当該業務を
遂行できることという条件を設定しているという場合はあろうかと思いますが、こうい
ったものは、そもそも合理的配慮が欠けているということにもなります。そうしますと、
(1)、(2)のような論点というのが出てくるのかなということが考えられます。1つは、介
助者の配置について、アメリカのように基本的に合理的配慮に含まれるというふうに整
理しつつ、ただ、過度の負担となる場合には置かなくてもよい。こういった整理にする
のか。あるいは、(2)のように、その当該職務の本質的な職務の遂行をしていく上では、
少なくても援助者・介助者なしで遂行できるということが必須であるならば、そもそも
援助者・介助者を置くということは合理的配慮には入らないという、(1)、(2)の両方の考
え方があるのかなということでございます。
 それから、1つ飛ばしまして、企業内苦情処理という項目を記載させていただきまし
た。先ほど紹介しませんでしたが、アメリカにおきましては、企業内で苦情処理の窓口
でありますとか、機関を設けることまでは、合理的配慮の内容とはされてはおりません。
しかし、一方で、EEOCの中では、実際に差別があった場合、差別の判断に当たっては、
その企業内に苦情処理手続きが設けられているのかどうかということを重視しておると
いうことがあります。その結果として、実務上は非常に重要なものと理解されていると
いうことだそうでございます。
 我が国におきましても、結局どのような配慮が合理的であるのかというのは、当然個
々のケース毎に様々であるわけでして、こういう企業内における苦情処理手続きという
のも方策としては、1つ考えられるのではないかということでございます。
 続きまして、(2)過度の負担ということでございますが、アメリカにおきましても、過
度の負担について規定があるわけですが、長いので全部は申し上げませんが、次の1か
ら4のような要素に照らして、著しい困難または支出を必要とする行為、これが過度の
負担というふうにされております。その配慮の性質でありますとか、コスト、あるいは
その事業体の事業規模、こういったものに照らして著しい困難であるかどうかというの
が判断されるということでございます。
 フランスにつきましては、この辺りの規定は必ずしも明確ではない部分もあるんです
けれども、過度の負担の判断要素としまして、1つ、企業に対する様々な助成措置、助
成金、奨励金という、このような助成措置というのが考慮されるということとされてお
ります。こういった助成措置を考慮してもなお適切な措置をするための費用というのは
企業の負担能力を超えている場合には、これは過度の負担が生じているというふうに考
えられるということでございます。ドイツにおきましては、雇用主にとって過大であり、
極端な出費を強いることになる場合には、過度の負担ということでございます。
 なお、この過度の負担といいますと、配慮に係る金銭的負担というのが当然あるわけ
です。それのみならず、アメリカの例でありました通り、勤務時間の変更でありますと
か、職務内容の変更といった雇用管理上の負担ということも含まれる。そういう概念で
あるということでございます。
 過度の負担につきましては、アメリカでは判断要素の1つとして、企業規模というの
を挙げておりましたけれども、我が国におきましても、この合理的配慮、過度の負担と
いうことを考えた時には、大企業と中小企業では対応能力に差がある場合もありますの
で、その企業規模といったものをどのように捉えるかという論点もあろうかと思います。
 配慮の中のどこからが過度の負担かというのは、当然個々の事例によって異なってく
るわけです。なかなか詳細な基準を設けるというのは困難ですし、実際フランスやドイ
ツではまだそこまでの基準というのが、必ずしも出来上がっていない状況でございます
けれども、アメリカのようになるべくガイドラインという形ではありますが、判断基準
というのを明確にしていく事例を蓄積していくということが大切なのではないかと考え
られます。
 最後に、11ページの下から4行目以降に、権利保護の在り方ということで簡単に紹介
させていただきます。これは、実際に差別があった、あるいは合理的配慮がなされなか
ったということで紛争が生じた場合、どのように救済をしていくかということでの考え
方の整理でございます。
 いくつかルートはありますが、1つ目のものとして、(1)として、私法上の効果あるい
は救済ということでございます。アメリカにおいては、障害を理由とした差別というこ
とに関しては、損害賠償、採用、復職、バックペイ等の請求が可能ということでござい
ます。あるいは、フランスにつきましても、この差別的取り扱いは無効というふうに整
理されておりまして、解雇無効の訴えでありますとか、損害賠償ということが可能とな
っております。ドイツにおいても、損害賠償が可能ということでございます。
 一方で、2つ目として、(2)公法上の効果・救済等ということで、ある意味では私法上
の救済よりも簡易・迅速なものという意味では重要とも考えられるわけですが、この公
法上の救済ということでございます。アメリカでは、先ほど来出てきておりますEEOC(
雇用機会均等委員会)というところに申し立てができるということになっておりまして、
このEEOCが事業主に対して一定の調査をして、事業主に対する調整や説得ということを
するという手続きがございます。ただ、これによって解決しない場合には、結局はEEOC
が自ら原告となって事業主に対して提訴をするか、あるいは被害者自らが提訴をするか
ということになるわけでございます。フランスにおきましても、行政機関であります高
等差別禁止平等機関という機関がございまして、申し立てがあれば調停あるいは和解金
の支払いの提案・勧告ということをする手続きが別途あるということでございます。ド
イツでも、行政機関としての雇用斡旋事務所というところで仲裁手続きというものが、
手続きとしてはあるようでございます。
 我が国に照らして見ますと、具体的な差別事案ということになりますと、個々の事業
主や障害者の状況に応じて、慎重に検討しながら差別の有無を判断する必要があるわけ
です。何らかの差別があった場合に、どのような措置を講ずべきかということは、ある
程度、事業主あるいは障害者双方の立場を踏まえて判断することが望ましいというふう
に考えられますので、このような公法上の公的な機関による救済を具体的にどのような
機関が、このような手続きを担うべきかについては、さらに検討する必要があるという
ふうに考えられます。
 最後、(3としてガイドラインの策定とございますが、これは実際に紛争が生じる前に
どのような事項が差別であり、配慮でありということを、なるべく可能な限り明確にす
ることが望ましいということで、こういったガイドラインの策定ということが望ましい
ということを、最後に記載しております。
 以下、資料4-2、4-3、4-4ということで、これは省内で検討をしていく中で、
アメリカについては日本学術振興会の長谷川さんから、フランスについては、東京大学
大学院の永野さん、ドイツに関しましては、障害者職業総合センターの指田さんに調べ
ていただいて、まとめていただいたものでございます。本日はご説明はいたしませんが、
ご参考にしていただければと考えております。大変説明が長くなってしまいましたけれ
ども、説明の方は以上でございます。

○座長
 ありがとうございました。論点整理案について説明をしていただきました。今日は第
1回目ですので、今の説明を参考にしたり、あるいは踏まえたりして、今後どういう項
目を検討していくかとか、今後どうやって検討していこうかということについても意見
交換できればというふうに思っております。ただ、今せっかく資料の説明がされたので、
それについてのご質問がありましたら、最初にそれをお受けしてから、さきほど言った
点に入っていきたいと思います。かなり長い時間説明していただきましたので、疑問点
等々あると思います。ご質問あるいはそれに関連したことでも出していただければと思
います。どうぞ。

○松井委員
 法政大学の松井です。ある程度事情を知っている者が先に言った方が話しやすいと思
いますので、発言させていただきます。いくつかあるとは思いますけれども、例えば、
先ほどご説明のあったあらゆる形態の雇用というのは、一体どの範囲までなのか。就労
ではなく、訓練を中心とした授産施設などは入らないというのは分かりますけれども、
一体、具体的にはどの範囲を考えていらっしゃるのか。それから、この対象となる障害
というのは一体何なのかということ。これも、なかなか各国とも難しいとは思いますが、
例えば、日本の障害者雇用促進法で規定されている障害者というのは、かなり職業的な
重度というような印象があります。そういう意味では、雇用率制度の対象は、そういう
職業的な重度の方を企業に雇用していただく。そして、当然それはコストがかかるので、
企業間でそのコストをシェアするという考え方があります。合理的配慮の対象となる障
害者というのは、アメリカの例で見るように、少なくとも能力は対等でやれるというこ
とが前提となっていますので、雇用率でいっているところの対象の障害者と、この合理
的配慮の対象となる障害者というのは、同じになるのかどうか。そこは、権利条約でも、
いわゆるアファーマディブアクションというか、特別措置をとることについては、差別
ではないと言っていますので、そういう必要性は認めているわけですが、どうもそこは
必ずしもクリアではないという印象があります。
 それから、この雇用率制度はあくまでグループというか、それを対象に考えているわ
けですけれども、合理的配慮はあくまで個別対応というか、そういうことになると思い
ます。ですから、例えば、先ほど過度の負担という話がありましたが、その人に対して
どういう措置が適当なのかという判断は、誰がするのか。もちろん、これは事業主だと
は思いますけれども、ただし、客観的にそこが問題になった場合に、どういうふうにそ
こを調整できるのか。そういうことも、これから議論になるわけでしょうけれども、な
かなか本当にクリアカットな形で解答を出していくというのは、容易ではないと思いま
す。とりあえず、そういう話をさせていただきます。

○座長
 松井委員のお話しは、今後検討すべき項目について挙げていただいたということだと
思いますが、もし事務局の方から、それについて何かあればどうぞ。

○障害者雇用対策課長
 3点共検討項目として、これからご審議いただきながら、どういう形で進めていくの
かということを決めていかなければならない問題だと思っております。事務局の立場で
一言ずつ申し上げますと、この条約自体が、やはり雇用・労働ということで、雇用を中
心として枠組みができております。従来の日本の法制からすると、やはり雇用契約を前
提とした部分について考えていくことが適当ではないかと思います。論点整理のペーパ
ーの中でもありました通り、基本的に従来通り企業を中心としたところに当てはめてい
くのだろうと思っております。
 福祉的な就労の部分につきまして、就労継続支援のA型のように雇用契約がある部分
があります。雇用契約を前提とした部分については、ある意味、雇用契約を前提として
条約の適用についても考えていくべきだろうと思います。それ以外の形態で、雇用にな
らないようなむしろ福祉的サービスに近い部分について考えた場合に、そういったこと
について、この条約を当てはめていくのかどうかというものは、現行の日本の法制度で
すると、かなり消極的に考えざるを得ないのではないかという思いがあります。
 2点目の対象となる障害者の範囲について、諸外国の状況が縷々ございます。日本の
法制度も障害者の概念はある意味、2つの段階になっております。1つは、雇用率制度
が適用になっている部分です。この部分については、かなりリジットな感じをしており
ます。もっと広い範囲では、障害者で雇用率の対象にはならないけれども、職業リハビ
リテーションの対象となる障害者というものがあるということです。このように二段階
の制度が現行であるということです。もっと広い範囲での障害者の方というもいるのか
も知れませんけれども、基本的には、援助の対象として考えた場合について、様々なご
支援をする障害者のリハビリテーションの対象となる障害者と、さらに積極的な措置を
講ずる対象という形の、二段階になる中で、その2つのどちらかを選ぶのか、あるいは
もう1つ別の階のものを立てていくのか。この辺りについても、この研究会の中でご議
論いただければと考えております。
 3点目が、非常に難しいご指摘だったと思っております。客観的にどのような個別的
な配慮が必要かということですが、これは、かなり個別的な議論にならざるを得ないと
いうことです。そうすると、どういう形でそれぞれの障害者の方と企業の思いを調整し
ていくのかということだろうと思っております。そういう中で、紛争とまで言えるかど
うかということはありますけれども、企業内でのそういうような調整の課程、あるいは
最終的にその調整がうまくいかなかった時の外部的な機関での調整ということ。これを
どういう枠組みで考えていくのか。これは、今回の条約を考える上で大きなテーマだろ
うと思っておりますので、そういう意味で、積極的にご議論いただければと考えており
ます。

○高齢・障害者雇用対策部長
 若干だけ補足させていただきます。この条約全体は雇用だけではないんですが、この
研究会では、要するに27条のところをご検討いただきたいという趣旨で課長が今言いま
した。例えば、条約を見ていただければ、28条では、相当な生活水準及び社会的な保障
という別な項目がありますけれども、これは政府全体で条約を検討する際には当然議論
になるだろうと思いますが、私どもは雇用・労働の分野についてお願いしているという
ことでご理解いただきたいと思います。

○座長
 他にございますでしょうか。笹川委員、どうぞ。

○笹川委員
 まず、この研究会に全日本聾唖連盟の代表が入っていません。その理由が私どもには
理解ができないんですが、当事者が入っていないこと自体、差別ではないかと思います。
何か特殊な事情でもあるんでしょうか。聴覚障害、言語障害の方々の職場定着率は非常
に低いといわれています。それなりの原因があるはずですが、そういう方がここにいな
いということは、彼らの意見が反映されないということになるのではないかと思います。
この点、事務局の方では、どのようにお考えでしょうか。
 それから、雇用ということは当然ですけれども、それ以外の就労もいろいろあるわけ
です。厚労省である以上は、雇用以外の就労についても何らかの形で協議する必要があ
ると思うのですが、その点をどうお考えなのか。この2点をお尋ねします。

○座長
 では、お願いします。

○高齢・障害者雇用対策部長
 1点目につきましては、私どもの従来の審議会等に出ていただいている団体を中心に
お話しを申し上げたわけでございますが、今、ご指摘もありましたので、少しその辺は
当事者団体ともお話しをしながら、この場にご参加いただくのか。あるいは、ヒアリン
グという形でご意見を聴くのか。その辺は少し調整していきたいと思っております。
 それから、2点目につきましては、先ほどの話にちょっと遡りますけれども、厚生労
働省全体は雇用だけではなしに、障害者の福祉の問題も当然所管しております。そうい
う中で、厚生労働省あるいは政府全体という中では、ご指摘の部分も当然検討しなけれ
ばいけないと考えております。幅広い条約でございますので、全てをどこかの場でとい
うことにはなかなかいかないということでございますので、私どもとしては、この場に
つきましては、条約でいえば27条の部分を中心にご議論をいただきたいということで
ス。先ほど申し上げましたように、そこの部分がこの条約全体の中で、重要でないとか、
関係ないという認識は持っているわけではないということでございまして、その点ご理
解いただきたいと思っています。

○岩村委員
 今の点に関連してなんですが、27条をやるということ自体は、会の趣旨としてその通
りだと思います。ただ、27条を見ていきますと、fというところで、雇用労働に限ら
ない自営活動その他起業について、自己の事業の開始を促進するということが入ってい
るので、今の部長のお話しの趣旨は当然それも含んで検討するんだという理解でよろし
いでしょうか。

○高齢・障害者雇用対策部長
 27条の中でもf項をどの場で検討するかというのは、実はこういう部分というのは、
なかなか役所の所管がない部分でありますので、なかなか難しい面もあります。ただ、
27条の内ですので、この場でもご意見をいただきながら、最終的にどういう形で、ど
こで、ここの部分を責任もっていくかというのは、政府全体でも検討しなければいけな
いと思いますが、先ほどのお話しも含めて、この場で議論を制約するつもりはありませ
んので、ご意見をいただきながら、また政府全体でも適切な調整が行われるように努力
していきたいと考えております。

○座長
 笹川委員が言われた雇用以外の就労というのは、今、岩村委員が言われたような内容
を想定されているということでよろしいですか。輪島委員、どうぞ。

○輪島委員
 f項はいわゆる福祉的就労ということを直接的に指すということではないと思うので、
その点の整理はしていただいて、起業とか自営とかということですから、今、笹川委員
がおっしゃった趣旨がf項で読めるということではないと思うのですが、それはいかが
ですか。

○高齢・障害者雇用対策部長
 おっしゃるように、f項はむしろ障害をもった方が自ら事業を行うというようなこと
を想定している部分で、所管的には、役所の中ではどちらかというと、経済産業省が所
管しているような部分を指しているのかなというふうに認識はしております。それから、
笹川さんがおっしゃった部分は、むしろ28条の方の中で、相当な生活水準というような
部分をどう検討していくかというような中で議論されるような部分ではないかと思って
おります。一応、そのように思っておりますが、ちょっとまだ、これは政府部内でも全
体として十分な議論が始まっているわけではなくて、むしろこの場が皮切りみたいなと
ころでありますので、そういったご意見もいただきながら、条約全体がどういう形で、
どの省庁、どの部局が責任をもっていくか。そのような議論も併せて調整されるように
していかなければいけないのではないかと考えております。

○座長
 そうすると、この場では、当面は少し広めに議論していきますよということですね。

○高齢・障害者雇用対策部長
 議論を制約するつもりはございません。

○座長
 どうぞ。

○今井委員
 これまで既に先行して議論がされ、まとめの形で今ご説明いただいたので、その先行
的な議論の中で、次の2つのことがどう議論されたか、されなかったかをお聞きしたい
と思います。
 1点は、日本の現実なんです。外国でどうとか、国連がどう決めたかということは、
一旦ちょっと横に置いておいて、合理的配慮について、それが不十分なために日本の現
実で、どういう問題が起きているのか。日本の現実が何を合理的配慮として要求してい
るのか。その辺をどのように議論をされたかというのが1点です。
 もう1点は、それでは、法整備がされていなかったから、雇用率だけだったから、日
本で、個々の企業において、合理的配慮が一切されていなかったかというと、そういう
ことはないんだろうと思います。そこで、先行的に合理的配慮を会社の親父さんが好意
でやったかも知れない、何か知らないけれども、そういったことの先行事例というのを
どのように取り扱われたのか。まだこれからの話なのか。ちょっと、その辺をお聞きし
たいと思います。

○高齢・障害者雇用対策部長
 今の点につきましては、この論点整理として出させていただきましたのは、我が国の
実態を議論して論点をまとめたという性格のものでは実はございません。むしろ、国連
条約という国際的な場で議論がなされ、条約が採択されたわけでありますので、諸外国
の状況を見ながら、どういう論点があり得るかということを整理させていただいたもの
であります。むしろ、これはそういう意味で、外国のことに詳しい学識経験者の方を中
心にまとめていただいております。むしろ、これから、こういう諸外国の状況を踏まえ
ながら、では、我が国の状況はどうだから、どうするべきだというようなご議論をして
いただくために、労使代表、障害者団体の皆さん方に集まっていただきました。こうい
う状況だということをご理解いただきたいと思っておりますのが1つ目でございます。
 それから、2つ目の話でありますが、合理的配慮という概念かどうかは別として、雇
用率制度のなかで、企業におきましても、いろいろな形で障害をもっている方々の職場
を広げてきているというのは事実であります。そういう中で、この条約の合理的配慮を
意識したかどうかは別として、様々な配慮がなされているということは事実であるとい
うふうに認識しております。

○座長
 どうぞ。
○輪島委員
 まず、今、この2008年4月に、どういうポジションに立っているのかというのが、今
一つよく分からないので、そのことをまずお聞きしたいと思います。単純に想定するの
は、男女雇用機会均等法をイメージします。調べると、均等法については、1979年に女
子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約、いわゆる女子差別撤廃条約が国連
で採択をされて、11条に、雇用の分野における女子に対する差別の撤廃ということが規
定をされている。それについては、母性保護は差別としてみなしてはならないというこ
とと、それから、女子一般に対する保護は、女子に対する差別で、これが引きずって、
現行法の均等法、つまり、へんめん性を採って、現行の法制度になっているというとこ
ろまで来ているというふうに理解をしています。
 ということと、まず1つ目は、要は、均等法が辿った歴史的な経過を見ると、こうい
うような流れの中の入り口に今立っているのかどうかというのが、将来的に、これぐら
いの時間がかかるのかどうか分かりませんけれども、いわゆる障害者雇用機会均等法と
いうようなところを目指しているのかどうかというところが、よく分からないという点
です。
 もう1点は、これはテクニカルな話で、1980年に署名をしています。当時、中曽根総
理の発言で、85年までに批准するようにということで指示があったというようなことが
ありますが、今回は、何時いつまでに批准をするというような、いわゆるターゲットが
あるのかどうかということを、まずお伺いをしたい。
 そのことで言うと、先ほど申しました女子一般に対する保護は、女子に対する差別、
つまり今の現行の均等法はこれまでの男性から女性に対する差別というところではなく
て、女性から男性に対する差別も禁止をするという、完全な性差別禁止という体系にな
っているのは、ここの根拠があると思うのです。女子一般に対する保護は、女子に対す
る差別だということになると、その障害をもっているということに対する保護も、障害
者に対する差別というふうになるのかどうかというようなことが、条約に入っているの
かどうかというようなことも、後ほど、次回以降で結構ですから、教えていただきたい。
 それから、先ほどの4-1の資料を見ると、結局は均等法の募集・採用、配置、昇進、
教育・訓練と、それから、今回の現行法で入った間接差別、そういったものも全て均等
法の中に入っているような感じがしますので、今の現行の均等法と今度の4-1で照ら
した中で、何が違うのか。条約上、合理的配慮はもしかしたら違うのかも知れませんが、
何が同じで、何が違うのかというのが、分かるようになるのかどうか。それが参考にな
るのか、ならないのか、ちょっとよく分かりませんが、どういう建て付けになっている
のかというのは、それを理解することによって、要はターゲットがはっきりできるのか
どうかです。そういうことを目指して議論をしているのかどうかというのが、有益なの
かどうかということをお聞きしたい。
 それから、資料の4-1について、ちょっとお伺いしたいと思いますが、2ページ目
の下から3つ目のドイツです。これは8ページ目もそうですが、ドイツの合理的配慮の
ところで、重度障害と書いてありますけれども、ドイツの規定では、重度障害について
こういう整理があって、いわゆる重度以外のものはこういう規定にはなっていないのか
どうかというところを確認したい。8ページ目も、一番上のポツで、合理的配慮として、
重度障害者というように、重度というように書いてありますけれども、それがそうなの
かどうかということを教えていただきたい。
 それから、3ページ目の3の(1)の2つ目の丸の、我が国においても担保措置や具体的
な基準というところで、この担保措置というものは何を意味するのかがよく分からない
なと思います。
 それから、4ページ目ですが、間接差別ですけれども、均等法上では例示として、体
力要件ですとか、全国転勤要件というように、例示として3つ入れたというふうに理解
をしておりますけれども、その時に、体力要件だと、身長だとか体力ということがよく
言われて、よく分かりませんでしたけれども、170センチ以上ということになると、結
果として女性を排除している。だから間接差別だという例示があって、分かり難かった
んですけれども、分かる例示だったんですけれども、この障害のところにおける間接差
別について、今言った例示みたいなもので、どういうものが間接差別なのかというもの
が、代表的な間接差別の例示があるのかどうか。あるのであれば、ちょっと教えていた
だきたい。
 それから、4ページ目の(4)、あらゆる雇用形態のところの最後のところですけれども、
あまり本筋の議論だとは思いませんけれども、派遣先事業主への適用関係ということが
書いてありますが、今のこの中身でいうと、募集・採用、配置、昇進、教育・訓練、定
年退職、解雇・雇い止めということになると、基本的には派遣元での雇用主としての責
任ということが一義的には問われているわけで、派遣先まで書いて、検討が必要で、検
討が必要ないとまでは言いませんけれども、先の先で、大分遠い感じがするのですが、
それはいかがか。
 それから、11ページの5番の上の、「なお」書きの合理的配慮の段落の、我が国の納
付金制度に基づく助成金というところですが、ここの助成金という制度は、今のところ、
民間企業から集めているものを財源として、経済的負担の調整という形にしているので、
政府全体のところの現行の納付金制度の在り方ということになると、政府も含めた議論
をする必要があるのではないかと思いますが、その点はどういうことなのかということ
です。
 それから、この資料は論点整理ということなのでしょうけれども、いわゆる今の現行
制度、つまり割り当て制度とこの差別禁止の体系がどういう関係になるのかということ
は、今日の提示されている資料の中に入っていませんので、次回以降、それについて教
えていただきたい。
 それから、あと、紛争処理のスキームですけれども、個別のそういう処理も含めて、
様々な紛争処理のスキームというのは、ここ最近充実されて、出来てきています。その、
新たに紛争解決の手続きもしくはスキームというものをつくる必要があるのかどうか。
そういう点についても、企業内の相談窓口とか、そういう話とは別の紛争手続きについ
ては、今、現状どうなっているのか。どういう課題があればどういうところに行って、
どういう解決の手段があるのかという点についても、次回以降整理をして、資料で教え
ていただければと思います。以上です。

○座長
 たくさんあって、そのなかでご質問と今後の論点にして欲しいというのと両方混ざっ
ていますので、論点にして欲しいという点については、少しそちらで整理をしていただ
いて、質問のところを中心にお答えいただけますか。

○高齢・障害者雇用対策部長
 いっぱいおっしゃられたので、全部答え切れるかどうか分かりませんが、またあれば
ご指摘いただきたいと思います。まず、全体のスケジュールにつきましては、今、輪島
委員がおっしゃったような意味での政府としての批准期限みたいなものは、現在のとこ
ろ、政府部内では定められていないと思いますし、我々にもきていないということでご
ざいます。早期に条件整備をしてという、抽象的な意味でのそういう考え方が示されて
いるということだろうと思っております。ただ、障害者の問題は非常に重要であります
ので、そういう長々と時間をかけるということではないのではないかと思っております。
そういう意味におきましても、私どもとしても、この場を設けさせていただいていると
いうことでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 確かに女子差別禁止条約、それから、男女雇用機会均等法の流れというのは、それな
りに参考になるというか、1つの例であるということは確かだろうと思いますが、何と
いっても、障害者の方の場合には、いろんな形での障害をもっておられる。ですから、
そこの部分を考えた上でのシステムでなければ、実質的に障害者の方々が働けるような
形にはなっていかない。従って、合理的配慮という要件も入っているわけでございます
ので、男女差別の問題と全く同じようなことだけでいいのかどうかということについて
は、ご議論いただかなければいけないだろうと考えております。従いまして、性差別の
場合は、男性からの差別だけではなくて、女性からの差別もあるということがあり得る
ということにもなるわけですが、障害をもっている方との関係において、健常者からの
差別ということは、差別していると思ってしているかどうかは別として、いろんな意味
での合理的配慮を含めれば、そういう状態にあるということはありますが、障害者の側
からの差別という考え方があり得るかということについては、どうかなとは思います。
おそらく、優遇し過ぎた場合にそうなるというようなことをお考えなのかなという気も
いたしますけれども、それはおそらく合理的配慮と過度の負担という辺の中で、どうい
うふうに議論していくかということになっていくのかなと考えております。現実の問題
として、逆からの差別ということを今の時点で考えるような状況かなということにつき
ましては、正直、どうかなという感じはしているところでございます。
 それから、担保措置等につきましては、これは差別を禁止して、職場を広げていくと
いうことを考えた場合には、当然、中身としてはどういうものが差別に当たるかという
考えを整理するというのが1つでありますが、それとともに、どういう担保措置をとっ
ていくかということは、当然表裏一体のものとして考えていかなければなりません。基
準だけつくっても、実行されないのであれば意味がない。従って、どういう基準にする
かということと、どういう担保措置にしていくかということは、これはどっちから検討
に入ってもいいんですが、最終的には総合的にご論議いただく必要があるだろうと思っ
ています。
 そういう中で、現行は司法裁判所は当然あるわけでございますが、労働紛争について
いえば、労働審判制度もできているという一方の流れはあると思います。それから、労
使間の個別的な紛争については、個別紛争処理制度というのがあるということで、これ
は分野を限らずということでありますから、何時でも使えるということになるわけです。
ただ、例えば、男女差別の関係でいけば、調停制度というのが別途定められていて、そ
こで調停というシステムがあるというようなことになるわけであります。障害者の場合、
それと同じにするかどうかというのは、これからのご議論でありますが、制度だけ定め
て、あとは裁判に任せるということで本当にいいかどうかということについては、救済
の迅速性でありますとか、あるいは、合理的配慮ということを考えた場合、裁判という
形が本当に馴染むかどうかということを含めて考えていく必要はあるのかなと、今のと
ころは思っています。ただ、どういうものがあり得るかということを、そこまで厚生労
働省としてまだ考えているというわけではないということであります。何れにしても、
今、現行の労働関係でどういう救済制度があるかというようなことについては、次回以
降、資料でご提出していきたいと思っております。
 それから、過度の負担との関係で、納付金制度そのものをどうするかという考え方は、
これは場合によっては、かなり大きな議論の対象にはなり得るというふうには認識して
おります。例えば、フランスの場合、フランスの制度は後日またちゃんと説明をした上
でまたご意見をいただくということになろうと思いますが、雇用率もかなり高く設定し
ておりますし、そういう中で、納付金の額も最低賃金の2,000時間分というような額に
なっていて、かなり高めになっています。ただ、その高めの中で、日本でいうような調
整金というよりは、むしろいろんな合理的配慮に対する支援措置もそこからお金を出し
ているという仕組みになっているわけでありますので、そこは、そういう納付金制度を
含めて、その合理的配慮、過度の負担というところを整理するのか、そうではなくて、
基本的には企業が本来やるべきだとしながら、よりコストがかかる分についてのみ助成
するのか。そこは全体を組み込む仕組みと、そうではなくて、一定の範囲内で整理しな
がら、助成的によりコストがかかる部分だけやるか。そこは、制度の仕組み方は両方あ
るとは思いますけれども、そこも過度の負担というものをどういうふうに整理していく
かという中で議論が進んでいくのであろうと思います。それから、その際に、公的部門
をどうするかというのは、おっしゃる通り、1つの論点にはなると思っておりますが、
フランス型にするとすれば、現行とは相当違った形になりますので、すぐに対応できる
かどうかというのは、なかなか現実的には検討が必要だろうと考えております。
 それから、ドイツの例で、重度障害者というのは、これは日本でいう雇用率算定対象
となる障害者と同じかどうかというのは、なかなか調べ切れていないのですが、どうも
それなりに仕事をする上で障害があるために、能力が制約されているということで、50
パーセントとか、いろんな基準があるらしいのですが、それと日本の雇用率制度の対象
としている障害者とパラレルかどうかよく分かりませんが、どうも、やや似ている。し
かし、最初、障害者雇用対策課長の方からありましたように、雇用率制度で決めている
障害者と職業リハビリテーションの対象等でより広く採っている部分とかがあるという
ことは申し上げた通りでございます。ドイツの場合は、どうも差別禁止を含めてそこを
対象としているということでありますので、ちょっと我が国の雇用率制度と職リハの対
象とは違う考え方を採っているということだろうと思います。
 そこを含めて、日本の場合、雇用率制度ではそうなっていますけれども、職リハでは
広めに採っている中で、差別禁止の場合はどうするのかというのは、議論の対象になっ
てくるのだろうと考えています。
 最後に、雇用率制度と差別禁止をどう整理するかということがありまして、これは、
これまでは我が国はご承知のように、差別禁止型ではなくて、雇用率を元にしたいわゆ
る割り当て制度の中で障害者雇用を進めてきたわけでありますが、国連条約でも差別禁
止の議論がある中では、これは当然国際的な状況の中で採っていかなければいけないと
いう認識はしています。まだ、そういう中で、27条のh項の中で、積極的差別是正措置
や奨励措置等を含めて民間部門における障害者の雇用の促進をすることということにな
っているわけでありますし、ドイツ、フランスの例を見ても、雇用率制度そのものを廃
止するという議論にはなっていないということでありますので、そこは、これも議論を
制約するつもりはありませんけれども、やはり雇用率制度で進めていく中で、差別もな
くしていくというような整理ができないのかなと、今のところは考えているということ
でございます。

○座長
 花井委員。どうぞ。

○花井委員
 質問があります。先ほど女子差別撤廃条約の話が出ましたが、条約を批准するには、
雇用における男女差別を禁止する法律がない国籍法、それから教育とか、大きく3点あ
って、それぞれ法改正を行ってきた経過があったかとも思います。今回の権利条約にお
いて、様々な分野に課題は広がっていると思うのですが、政府全体として何が問題で、
どういう検討がされているのか。雇用はここでやるということですが、それ以外にもた
くさん検討しなければいけない分野があると思うのですが、政府全体としての検討の枠
組みはどうなっているのか。タイムスケジュールは先ほどのお答えですと、まだ決まっ
ていないと伺いましたが、全体像というのがありましたら教えていただきたいと思いま
す。

○高齢・障害者雇用対策部長
 政府全体でこの条約そのものにつきましては、総理の施政方針演説等の中でも、批准
に向けて進めていくということでありますので、方針そのものは決まっておりますが、
おそらく条約の批准ということになれば、外務省ということになります。それから、障
害者問題は幅広いので、障害者施策推進本部のある内閣府が、それなりに全体の調整を
するんだろうというふうには認識しておりますが、現在のところ、政府全体でこの条約
の批准のためのあれをつくっているということにはなっていないと思います。ちょっと
補足があれば、お願いします。

○企画課長
 企画課長でございますが、たまたま前職が内閣府の方でこの関係に少し関わっていま
したので、補足させていただきます。条約が締結される検討段階からそうですが、一応
政府一体となって取り組むということで、条約ですから外務省が取りまとめになりまし
て、全省庁が関わる形で検討等を行っていました。それで、どういう場でということに
つきましては、我が国の場合、障害者基本法がありまして、その中で、障害者施策を総
合的に進めていくために、総理がその本部長になっていますが、障害者対策の本部を設
置することになっております。その中に、関係省庁の課長クラス等を構成員としますテ
ーマ別の作業グループみたいなものがございますが、その中の1つに、この権利条約の、
当初は検討でしたが、今は締結に向けての検討を行うチームがございまして、そこで定
期的に議論をしております。障害者団体等関係団体との意見交換の場を設けるようなこ
とも含めて議論をしている、そういう状況でございます。
 ただ、全体的に、それでは具体的なスケジュールはどうなのかということについて、
先ほど輪島委員からもご質問がございましたが、これについては、やはり全省庁にわた
るため、検事条約というのは非常に包括的な事項にわたっておりまして、検討項目も多
いものですから、できるだけ早期の締結を目指すという方向性は先ほど部長の方からも
ご説明させていただきましたけれども、国会等でもそういう方針が出ておりますが、具
体的なスケジュールをお答えするところまでは至っていません。それで、そのチームの
場を中心に、各省庁がそのテーマについて、一番関わりの深い省庁がまたその省庁の中
で検討するというような形で作業が進められている。そういう状況でございます。

○花井委員
 例えば、教育とか、もしかしたら民法とか、広い分野にわたる改正が必要かと思いま
すが、各省庁はまだ全然着手していないというふうに内閣府では押さえているのでしょ
うか。

○企画課長
 私自身は正直言いまして、対策の段階ぐらいまで携わっていましたので、その後の検
討状況について、今、つまびらかには把握しておりませんが、各省庁それぞれの進度で、
その検討の場に関わっているというのが今の状況だと思います。非常に範囲が広いもの
ですから、どこまで検討が進んでいるかというのは、必ずしも私自身は今把握しており
ませんので、それはむしろ外務省なり内閣府の方でそういうふうなお尋ねをしていただ
ければと思います。私どももまた、照会の場をつくるということは可能かと思います。

○座長
 何れにしても、我々は全体の中のどの辺のポジションにいて、どんな進度の状況にあ
るのかというのは知っておいた方がいいでしょうから、それはまた調べてご報告いただ
くということにしていただきたいと思います。それでは、大久保委員、どうぞ。

○大久保委員
 育成会の大久保です。みなさんのご発言と関連してくるんですけれども、国としての
取り組みというか、その辺の全体の整合性というか、その辺がちょっとよく分からない
部分というのがあります。
 それで、まず、先ほどから出ている1つの大きなテーマとして、差別の禁止と、そし
て合理的配慮ということ、そして、その対象者が誰であるか。どういう障害者の方か、
障害者の範囲というか、あるいは内容。その辺のところは、様々な分野というふうに権
利条約には書いて有るわけです。そうすると、そこに整合性を持たせなければいけない。
そうすると、それはどこで議論するのか。あるいは、このまま、それぞれでいろいろな
議論はあるんでしょうけれども、そうすると、その法律によって、その対象者が変わっ
ていったりするというのは、やはり権利条約に反することになる。ということになると、
それを横断的に押さえるような、例えば差別禁止法みたいなものを視野に入れているの
かどうか。それによって、各分野での動き方も変わってくるでしょうけれども、平衡し
てやってもいいんでしょうけれども、その辺はいかがなんでしょうか。

○高齢・障害者雇用対策部長
 おっしゃるように、政府全体でこの条約を批准していく中では、最終的にはそれなり
に整合性のとれた形での対応というのが必要になってくると思っています。ただ、一方
で、障害者といった場合の定義を全部同じにする必要があるかどうかということになり
ますと、やはり、雇用の分野、教育の分野、社会生活の分野、みんな同じ定義にするの
が適当かどうか。可能かどうか。というようなことも場合によってはあるかも知れない。
ただ、それは全部を統一するというよりは、この条約の精神の中にある、要するに、障
害をもっていても、職場でも、教育でも、社会生活でも、差別されずに活動できるよう
にするということを、どうやって全体として総合的にきちんと担保していくかという考
え方で、そういう意味での調整みたいなものは、おっしゃるように、それは必要だろう
と思っています。ただ、まだ政府全体でも、非常に広範な条約でもあって、そこをきち
んとどういう形で詰めていくかというシステムというか、プロセスというか、それがま
だできているわけではないと思っています。
 ただ、やはり雇用とか、教育とか、非常にいろいろな要素が含まれている部分につい
ては、やや先行してでも、その分野の議論を深めていかないと、なかなか全体のスピー
ドに追い着けない可能性もあるので、是非、そういう意味で、全体との調整その他はま
た、他の動きを見ながら考えていきたいと思いますが、ここの雇用の分野というのは非
常に課題が多いと思っていますので、やや先行的かも知れませんが、議論を進めていた
だければ非常に有り難いと考えております。

○座長
 どうぞ。

○森委員
 日身連の森でございますが、この権利条約そのものにまず解釈の問題がありまして、
今、先ほど企画課長からお話しがありました通り、日本においては各省庁がみんな集ま
って、身体障害者の場合は、日本障害フォーラムというのがありまして、全国の障害者
団体が大体集まっております。そこにもう1つ、議員連盟というのがありまして、その
三者が中心になりまして、今この法律全体を見直しているといいますか、解釈等の問題
も含めて見ています。それで、私の知っている限りでは、はっきり言いまして、労働が
トップであります。他のところはまだ進んでおりません。その時に、私の記憶では、確
か2月の10幾日でしたか、そういう打ち合わせをやって、その後はちょっと止まってい
ます。それで、その話し合いをする場合においては、各省庁から全部出てきています。
おっしゃる通り教育も関係してきますし、福祉も関係してくるし、労働ももちろん出て
くる。そして、条約の関係でございますので、今のところ、外務省が中心になってやっ
ています。内閣府もちゃんと結んでくると思うのですけれども、我々では、各省庁とも
話し合う形を持とうという動きはあります。そういう面では、労働の今日の会合が正式
にも含めて、トップではないかなと私は思っておりますし、大分高く評価されてもいい
のかなという気がしています。

○座長
 笹川委員、どうぞ。

○笹川委員
 先ほどの自営活動ですが、条約のfの部分ですけれども、部長さんの答えですと、そ
れはむしろ経済産業省の分野ではないかというお話しがございました。これでいいんで
すかね。私ども視覚障害者の多くが従事している鍼灸マッサージは、これは厚生労働省
の分野です。それを経済産業省の方が中心だというようなことでいいんですか。それか
ら、重度障害者で自営業をやっている人はたくさんいます。それも全部経済産業省でい
いんですか。その点、お尋ねします。

○高齢・障害者雇用対策部長
 先ほどの私の言い方がちょっと良くなかったのかも知れませんが、通常こういう雇用
・労働とかを含めた、要するに生産活動みたいな部分の条約におきまして、自営活動の
機会、起業能力、協同組合の発展及び自己の事業の開始というのは、これは要するに、
中小企業庁がやっております、いわゆる創業支援のような部分を指して、この条約の部
分が通常想定して書かれているという趣旨でございます。
 ただ、今、笹川委員のおっしゃったように、障害をもっている方々の特に鍼灸マッサ
ージ等々、その事業の所管の役所はまた別途あるのは事実でございますので、厚生労働
省がそういった部分を考えないというつもりで言ったわけではありません。f項そのも
のについては、幅広い分野におきましての、要するに障害をもっていても起業できるよ
うに、創業できるようにいろんな支援をしていくという項目ですので、それは何という
か、横のシステムそのものは一般的には経済産業省の所管だろうと考えているというこ
とであります。ただ、福祉の分野等の中で、そういう支援をするということが必要かど
うかということにつきましては、これは通常の場合の役所間の分担とは別に、障害とい
うことに着目した中で、どういう対応が必要かということについては、これはまた役所
間の議論もあるでしょうし、この場でそもそも何が必要かというご議論もしていただく
中で検討していかなければいけない問題ではないかと考えています。

○座長
 よろしいですか。最終的にどうなるか分かりませんけれども、そこは少し広めに議論
しましょうということにはしていきたいと思います。他にございますでしょうか。では、
輪島さん、どうぞ。

○輪島委員
 まず、先ほど部長のおっしゃったところの納付金の関係ですけれども、違和感がある
のは、納付金でお金を集めて、報奨金と調整金で経済的負担の調整をするというところ
まではいいと思うのですけれども、納付金を財源に、助成金を出している。そこの部分
の助成金が納付金会計として適切なのかどうかということになると、違和感を感じるな
ということを申し上げたいということです。
 それから、フランスの制度ですが、4ページの(3)の、「また」の、労働医によって確
認された労働不適正に基づく取り扱いの際に、今のいわゆる障害の範囲についてももち
ろん議論があるんでしょうけれども、いわゆる雇用の部分についての障害というものを
どういうふうに見ているのかというと、それは、いわゆる手帳制度、いわゆる福祉の制
度をそのまま雇用の部分に持ってきて、重度の判定であるとか何とかということを見て
いますけれども、もう少し合理的配慮等々のことを入れていくのであれば、いわゆる労
働医というのはどういうやり方なのかよく分かりませんが、いわゆる労働の分野のとこ
ろで障害の判定というか、職務遂行能力の判定を一人ひとりすることによって、それに
よって何が合理的配慮が求められるのか。というようなことを、一人ひとりむしろ出し
ていく必要があって、ですから、いわゆる今の福祉の判定ではなくて、むしろ労働のと
ころで、きちんと職務遂行能力との関係から、いわゆる合理的配慮が何なのかというこ
とを見つけるために、そういうものをむしろ新しく創っていく。特に高齢・障害者雇用
支援機構のところの職業センターというようなところでは、むしろそこの判定というも
のを、むしろ厳密にといか、これからきちんとやるという制度の方へ、この条約を批准
をして、合理的配慮というものが何なのかということの基準を明確にするというのであ
れば、そういう方がむしろあるべき方向性なのではないかと思います。以上です。

○座長
 今おっしゃられたことは、今後の論点になり得ると思いますが、今の点で何かあれば
お願いします。

○高齢・障害者雇用対策部長
 まさに今後ご議論いただくべきことだろうと思いますが、納付金の中にどこまで制度
を組み込むかというのがありまして、今は輪島さんが言われたように、基本的には納付
金、調整金、報奨金を基本にしながら、財源的に余裕がある部分については、そこで助
成もやっている。こういう仕組みで、助成の部分については、余裕があればという制度
なんです。フランスの場合には、余裕があればではなくて、合理的配慮にかかる費用も
含めて納付金の制度の中に仕組んであるという、全く別の意味でのというか、相当広い
意味での納付金制度です。ですから、それは議論としては、排除するつもりはありませ
んが、相当大幅な納付金制度の変更になるという認識をしているということであります。
 それから、障害をもっている方々が相当数おられる中で、全ての方を個別に判定する
というやり方にするのか、やはり、それぞれの方によっては、手帳制度で表れない職場
でのいろいろな困難性というようなものを個別に判断する制度にするのか。いろいろな
考え方は、そこにもあるかと思いますし、まさにおっしゃいますように、合理的配慮が
法律上何らかの形で義務つけるという方向にになっていった場合、そこを含めた制度の
在り方というのも当然あり得るとは思っていますので、そこはまた今後ご議論いただき
たいと考えております。

○座長
 どうぞ。

○今井委員
 輪島委員の方からお話しがございましたけれども、その点に関して、今後、何を重視
するかというところの議論の中で、元々ある条約の前文のeの認識を私自身は重要だと
思っております。それは何故かというと、実は、第三者機関がAさんをどうのこうのと
判定をする前に、実際の企業はAさん、Bさんを既に判定しているんですね。そして、
排除した、あるいは活用しないということの現実が起きているわけです。ですから、障
害というのは、本人がもっている特性が原因の1つではあるけれども、一方で、それを
排除してしまう、機会を与えないという雇用側や社会側にも原因があるという認識の下
で議論することが重要だと考えております。

○座長
 それでは、今のことはご意見として伺っておくということでよろしいですか。まだご
意見もあろうかと思いますが、時間も参りましたので、今日はこの辺で終了させていた
だきたいと思います。本日の議事につきましては、議事録を公開しても差し支えないと
いうふうに考えていますが、よろしゅうございますか。(「異議なし。」)ありがとう
ございました。では、そういう方向でさせていただきます。
 それでは、次回以降の日程について、事務局からお願いをいたします。

○事務局
 事務局でございます。次回以降でございますが、当面毎月1回程度のペースで開催す
ることとしたいと考えておりまして、日程につきましては、また近日にご連絡させてい
ただきたいと思っております。つきましては、お手元に日程調整票をお配りしておるか
と思いますが、そこに日程のご都合をご記入いただいて、お帰りの際に残して置いてい
ただくか、あるいは今すぐには難しいということもあるでしょうから、できれば明後日
ぐらいまでにファックスで、メールでも結構ですが、お返事いただければ有り難いなと
考えております。
 次回につきましては、早くて連休明けの5月に開催したいと考えておりますけれども、
日程でありますとか、どういう議題にするかということについては、また改めてご連絡
をさせていただければと思っております。以上でございます。

○座長
 これで終了したいと思うのですが、この綺麗な色の地図があるんですけれども、全部
英語で書いてあるんですけれども、これはどういうものか説明していただけますか。

○事務局
 どのぐらいこの条約について批准あるいは署名なりをされたかの地図ではありますが、
確か、批准は、ちょっと古い情報かも知れませんが、今現在17カ国批准されておる。
そういう状況でございます。ちょっとこの地図は分かり難かったかも知れません。失礼
いたしました。

○座長
 それでは、今日はお忙しいところありがとうございました。これで研究会を終了した
いと思います。ありがとうございました。

(照会先)
  厚生労働省 職業安定局 高齢・障害者雇用対策部 
  障害者雇用対策課 雇用促進係 
  電話 03-5253-1111(内線5855)

滋賀LD教育研究会・軽度発達障害研究者ネット研修会/びわ湖ホール小ホール 2008/08/022008-08-02

主催者からのご案内です。

------------

テーマ 発達障害の子どもたちへの望ましい支援の在り方を考えるとともに、
    医療・福祉・教育関係者との連携を図る。

講 師 日野久美子 先生 佐賀県北川副小学校教諭
    北脇三知也 先生 滋賀LD教育研究会顧問
    藤井 茂樹 先生 国立特別支援教育総合研究所主任研究員
    野崎 典子 先生 滋賀大学附属特別支援学校教諭
    竹内 義博 先生 滋賀医科大学小児科学講座教授
    宇野 正章 先生 パーム子どもクリニック院長
    西牧 謙吾 先生 国立特別支援教育総合研究所

日 時 2008年8月2日(土) 午前9時10分~5時00分

会 場 びわ湖ホール小ホール  滋賀県大津市

交 通 JRびわこ線「大津」駅下車 徒歩10分
    京阪石坂線「石場」駅下車 徒歩3分

定 員 320名(定員になり次第締め切ります)

主 催 滋賀LD教育研究会・軽度発達障害ネットワーク

後 援 滋賀LD親の会「トムソーヤ」、滋賀県教育委員会
    特別支援教育士資格更新ポイント認定研修(申請中)

参加費 500円(資料代)

申込み 参加希望者の氏名・所属・メールアドレス・連絡先を明記して下記へお
    申込み下さい。締め切りは7月22日とします。

      滋賀LD教育研究会事務局 ことじ史和
      E-mail:kotoji@mx.scn.tv

特別支援教育フォーラム 「地域に根ざした特別支援教育」/岐阜県各務原市立中央図書館 2008/08/02-032008-08-02

主催者からのお知らせです。

----------------

特別支援教育フォーラム 「地域に根ざした特別支援教育」

日 時 2008年8月2日(土)3日(日)

場 所 岐阜県各務原市立中央図書館4F 視聴覚フォール

交 通 JR岐阜駅より名鉄線に乗り換え、
    名鉄犬山線 各務原市民公園駅 下車徒歩1分
    (岐阜より市民公園駅まで約20分)

日 程 8月2日(土)12:50 受付開始
 13:20-14:50 「保護者との連携のありかた」
  中部学院大学 別府悦子 教授
 15:00-15:45  「保護者との連携の実際」
  那加第三小教諭 五島君子 特別支援教育士
 15:45-16:15 質疑応答

    8月3日(日) 8:45 受付開始 9:20 開式挨拶
 9:30-10:20 「校医と連携した指導成果」
  蘇原第一小教諭 中島英雄 各務原市教諭代表
 10:25-11:10 「地域における医療と教育の連携」
  いわたキッズ院長 岩田吉弘 医師
 11:15-12:15 「地域における幼保小の連携のありかた」
  名古屋女子大学 宮脇 修 名誉教授
 13:15-14:00 「地域特性から考える市特別支援教育が目指すところ」
  市教育委員会 関 エリコ 指導主事
 14:05-14:50 「市町村教育からみた支援体制つくり」
  岐阜特別支援学校 安田 和夫 校長
 15:00-16:15 パネルディスカッション
  「地域に根ざした特別支援教育」
  司 会  関 エリコ
  パネラー 名古屋女子大学 宮脇 修
       岐阜特別支援学校長 安田 和夫
       いわたキッズ院長 岩田吉弘
       岐阜県LD親の会代表 梶田 真千子
       蘇原第一小教諭 中島英雄

定 員 一日200名(定員になり次第締め切ります)

主 催 各務原市特別支援教育推進部会

後 援 各務原市教育委員会 岐阜県LD親の会 れんげの会

参加費 一日のみ 800円 両日1000円

申込み 次の項目とお名前・連絡先・あれば学校・施設名を明記し、下記へEメールで申し込みください。
・2日のみ参加 ・3日のみ参加 ・両日参加
・特性弁当1000円注文

 so1sho@he.mirai.ne.jp 締め切りは7月31日です。

日本発達障害学会第43回研究大会開催-支援の専門性を高める/明治学院大学 2008/08/02-032008-08-02

http://www.jasdd.org/43thhkk_02.htm

-----------------

日本発達障害学会 第43回研究大会開催のご案内
共に育ち、学び、暮らす、をめざして-支援の専門性を高める-

第43回研究大会実行委員長 金子 健(明治学院大学心理学部)

1.会 期:2008年8月2日(土)・3日(日)

2.会 場:明治学院大学 白金キャンパス(東京都港区白金台1-2-37)

大会プログラム:
 【特別講演】 8月2日(土)13:00~14:00
 日本における発達障害児・者支援の歴史と展望
 星槎大学学長 山口 薫
 【実行委員長講演】 8月3日(日)9:00~9:30
 共に育ち、学び、暮らす、を実現するには
 明治学院大学教授 金子 健
 【教育講演1】 8月2日(土)17:00~18:15
 発達障害児・者支援をめぐる世界の流れ
 東京大学准教授 長瀬 修
 【教育講演2】 8月3日(日)9:30~11:20
 ≪ 英語講演(通訳あり)≫
 インクルーシブ教育をめざして―台湾の取り組み―
 台湾国立師範大学教授  Tai-Hwa Emily Lu
 【教育講演3】学校心理士更新(A)ポイント対象
 8月3日(日)13:15~15:15
 発達障害のある子どもへの教育的支援―LDを中心として―
 北海道大学教育学研究院人間発達科学分野教授 室橋 春光
 【実行委員会企画シンポジウム1】
 8月2日(土)14:45~16:45
 支援者養成の現状と課題―医療、心理、教育、福祉の領域から―
 医師、心理士、教師、福祉職等の養成に携わっておられる方々に、発達障害の
ある人々が共に育ち、学び、暮らすために、それぞれの領域で支援者をどのよう
に育てているかについて、その現状と課題をお話しいただきます。
 医療:田角 勝(昭和大学医学部教授)
 心理:緒方 明子(明治学院大学心理学部教授)
 教育:佐藤 紘昭(弘前大学教育学部教員養成学研究開発センター教授)
 福祉:中野 敏子(明治学院大学社会学部教授)
 指定討論  池田 由紀江(健康科学大学福祉心理学科教授) 
 【実行委員会企画シンポジウム2】
 8月3日(日)13:15~15:15
 支援者養成に期待するもの―保護者・当事者の立場から―
 発達障害のあるご本人、保護者の方々に、幼児期から成人期の各ライフステー
ジにおける支援者の養成について、それぞれ期待するところをお話いただきます。
 日本自閉症協会東京支部長  中村 文子
 学習コーチアカデミー研究員  南雲 明彦
 日本発達障害ネットワーク代表 山岡 修
 指定討論  佐藤 愼二(植草学園短期大学福祉学科准教授) 
 【公開シンポジウム】 8月2日(土)11:00~12:30
 「発達障害・知的障害をめぐる用語や概念に関する公開シンポジウム」
 (参加無料)
 日本発達障害学会企画 
 【研究発表】
 ポスター発表  自主シンポジウムとなります。奮ってご応募ください。

うめだ・あけぼの学園 発達が気になる子の育ちを考える夏季セミナー/津田ホール 2008/08/03-052008-08-03

主催者からのご案内です。

------------------

2008年度 発達が気になる子の育ちを考える夏季セミナー

テーマ:「関係」の育ち~発達障害のある子どもの関係の育ちの理解と支援~

会 期:2008年8月3日(日)~5日(火) 9:30~16:30
主 催:うめだ・あけぼの学園
会 場:津田ホール(東京都渋谷区千駄ヶ谷1-18-24)
     JR千駄ヶ谷駅下車 正面横断歩道渡ってすぐ
     都営大江戸線 A4出口すぐ
受講料 3日間 20,000円(1日7,000円 2日14,000円)
返金不可。代理出席可能。
定 員 250名
問い合わせ先 うめだ・あけぼの学園 夏季セミナー係
送 付 先 〒123-0851 東京都足立区梅田7-12-15
  TEL 03(3848)1190 FAX 03(3848)1191
 (電話の場合は、平日の15:30~16:45の間にお願いいたします。)
  E-mail seminar@umeda-akebono.or.jp
  ホームページからの申し込み可能: http://www.umeda-akebono.or.jp
申し込み締め切り 2008年7月11日(金)必着
振 込 先 銀 行 名:三井住友銀行 五反野支店 (普)2049805
     口座名義:うめだ・あけぼの学園園長 加藤正仁
  ※ご注意 現金書留、郵便振替でのお申し込みは受け付けておりません。

講 師
8月3日(日)田中 康雄 (北海道大学大学院 教育学研究科)
「発達障害と対人・関係の育ちを考える」~共に学び、育ちあうために~
8月4日(月)遠藤 利彦 (東京大学大学院 教育学研究科)
「関係性と子どもの社会情緒的発達」~アタッチメントを中心に~
菊池 吉晃 (首都大学東京 人間健康科学研究科)
神内 まどか(首都大学東京 人間健康科学研究科)
「認知とこころの脳科学」~脳機能イメージングによる最新の知見~
8月5日(火)
 藤野 博 (東京学芸大学 特別支援科学講座)
「発達障害の子へのコミュニケーション支援」~自閉症スペクトラムを中心に~

発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画/ウィメンズパル 多目的ホール(葛飾区男女平等推進センター) 2008/08/032008-08-03

2008年8月3日(日)
発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画

 2008年度 F1サークル(保護者で作る自主サークル)・葛飾区との協働事業
 「特別支援教育をそれぞれの立場で考え、学ぶ」第3回講演会

2008年8月3日(日)発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画
          ~通常学級でできる!¨サッと¨¨ふわっと¨サポート~

これから充実が期待される「特別支援教育」。特別なことをする前に、何よりも
先にすべきこと、それは「どの子にとっても安心できる環境を整えること」。
このたび講師にお招きした阿部利彦先生は、子どもの性格や特徴を変えることよ
りも、関わる人々が見方を変えること、環境を工夫することによって子ども自ら
の自信と意欲に結びついていくことが大切とおっしゃいます。学校や家庭でも、
参考になる具体的な支援や対応例も、紹介していただく予定です。
多くの教育・療育関係者、保護者の皆様のご参加をお待ちしています。

講 師 阿部利彦先生 所沢市教育委員会学校教育課健やか輝き支援室支援委員

日 時2008年8月3日(日)午後1時~午後4時30分(受付開始午後1時)

会 場 ウィメンズパル 多目的ホール(葛飾区男女平等推進センター)
    葛飾区立石5-27-1

定 員 150名(定員に達した時のみお断りの連絡をいたします)

保 育 先着10名(3歳~6歳)申し込みの時にお申し出ください。

申 込 7月15日(火)~8月1日(金)までに、氏名・電話番号・人数をご記入
    のうえメールかFAXでお申込ください。
    メール:f1circle2008@yahoo.co.jp
    FAX:03-3838-6150(午後10時までとさせていただきます)

※学校、幼稚園、保育園関係者の方は、電話・FAXで教育委員会までお申込くだ
 さい 葛飾区教育委員会 TEL:03-5654-8139 FAX:03-5698-1540

主 催 F1サークル・葛飾区教育委員会指導室 
問 合 葛飾区教育委員会指導室特別支援教育担当 TEL:03-5654-8139

厚生労働省 第4回 発達障害者施策検討会議事録/中央合同庁舎第4号館共用108会議室2008-08-04

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/txt/s0804-1.txt

08/08/04 第4回発達障害者施策検討会議事録

1.日時:平成20年8月4日(月)14:00~16:11
2.場所:中央合同庁舎第4号館共用108会議室
3.出席者構成員(敬称略)
  市川宏伸(座長)、岩谷力、氏田照子、小川浩、加我牧子、杉山登志郎、
  高山恵子、柘植雅義、山岡修、太田栄子、斉藤彰、田中尚樹(辻井正次代理)
4.議事
  ○発達障害者施策推進の今後の方向性について
5.配布資料
資料1 座席表
資料2 発達障害者施策検討会開催要項及び構成員等名簿
資料3 発達障害者支援の基本的考え方と課題(案)
資料4 障害児支援の見直しに関する検討会報告書の概要
資料5 発達障害者施策推進の今後の対応の方向性について(案)
参考1 発達障害者支援法
参考2 発達障害者支援施策関係資料
参考3 障害児の見直しに関する検討会報告書
 (別綴) 自治体における発達障害者施策の取組事例(1)(三重県)
              〃        事例(2)(舞鶴市)


○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第4回発達障害者施策検討会」
を開催いたします。
 それでは、初めに、検討会の開催に当たりまして、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課長、福島よりごあいさつ申し上げます。
○福島精神・障害保健課長 精神・障害保健課長の福島でございます。
 本来であれば、7月11日から赴任いたしました木倉部長がごあいさつ申し上げるべきところ
でございますけれども、本日、所用がございまして欠席でございますので、私の方でごあいさ
つ申し上げます。
 先生方には、大変お忙しいところ、またお暑い中、本日の施策検討会にお集まりいただきま
して大変ありがとうございます。
 この検討会でございますけれども、従来は発達障害者の支援事業について主に御検討いただ
いてきたわけでございますが、今回は、発達障害者施策全般についての御議論をお願いしたい
と思っております。具体的には、発達障害者支援法の施行後に取り組んでまいりました発達障
害者施策を踏まえまして、また、来年、議員立法でございますからどうなるかわかりませんが、
発達障害者支援法の見直しということも見据えながら、今後、私どもがどのような方向性で施
策を行うべきかということについて、事務局として資料を取りまとめましたので、その資料を
御参考にしていただきながら、委員の皆様方に御意見をちょうだいしたいということでお集ま
りいただきました。
 また、本日はそれぞれ、国だけではなくて、やはり現場、自治体で取り組んでいらっしゃる
取組みにつきまして御紹介いただき、また御議論にも参加いただきたいということで、舞鶴市
からは斉藤市長、それから三重県健康福祉部の太田こども局長においでいただいております。
よろしくお願いいたします。
 この施策検討会でいただきました御意見をまとめて、報告書といたしまして、社会保障審議
会障害者部会等の関係者に対しまして報告を行いますとともに、来年度以降の予算に反映させ
ていきたいと考えておりますので、何とぞ忌憚のない御意見をいただき、よりよい報告書にし
ていただきますようにお願い申し上げまして、簡単でございますけれども、私からのごあいさ
つとさせていただきます。
 本日は、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○事務局 続きまして、本日御出席の構成員については、前回の検討会より引き続き御出席い
ただいている方々ですが、本日は、新たに構成員及び参考人として議論に加わっていだたく方
がいらっしゃいますので、簡単に御紹介させていただきます。
 お手元の資料2に皆様の名簿がございますので、そちらを御参照ください。
 また、本日は、近藤構成員、中川構成員、服巻構成員におかれましては、御欠席との連絡を
いただいております。
 それでは、今回より構成員として御出席いただく方として、兵庫教育大学大学院教授、柘植
雅義構成員です。柘植構成員におかれましては、主に教育の分野から幅広く今後の支援のあり
方について検討いただくために、今回より御参加いただくことといたしました。よろしくお願
いいたします。
 また、第4回と第5回につきましては、検討会構成員のほかに、参考人として4名の方にも
出席していただくこととしております。
 まずは、発達障害者施策についての実施主体となる都道府県、市町村より、三重県こども局
の太田栄子局長。よろしくお願いいたします。
 続きまして、京都府舞鶴市の斉藤彰市長でございます。よろしくお願いいたします。
 両名におかれましては、後ほど、具体的に取り組んでいる施策について簡単に御紹介いただ
きたいと思います。
 加えまして、日本自閉症協会より石井会長、アスペ・エルデの会より辻井理事長にも参考人
として参加していただくことになっておりますが、御両名とも、本日欠席との御連絡をいただ
いております。
 なお、本日は、辻井理事長の代理としてエスペ・エルデの会より田中事務局長に御出席いた
だいております。よろしくお願いいたします。
 続きまして、事務局についても簡単に紹介させていただきます。
 7月11日付の人事異動により、障害保健福祉部長として木倉が着任しております。本日は所
用により欠席させていただいておりますが、次回の検討会ではごあいさつさせていただく予定
でおりますので、よろしくお願いいたします。
 また、本日参加を予定しております障害保健福祉部企画課長については、所用のため、後半
からの参加となります。
 また、発達障害施策と関連の深い障害児施策を担当しております障害保健福祉部障害福祉課
長に藤井が7月11日付で着任しております。藤井からは、後ほど障害児支援についての御説明
をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 以上で、簡単ではございますが、紹介を終わらせていただきます。
 なお、委員、事務局ともに、所用につき途中退席となることも出てくるかと思いますが、御
了解いただけますようお願いいたします。
 以後の進行は、市川座長、お願いいたします。
○市川座長 それでは、議事に入らせていただきます。
 まず初めに、今回の検討会の趣旨について、事務局から御説明お願いできますでしょうか。
○日詰発達障害対策専門官 発達障害対策専門官の日詰と申します。よろしくお願いします。
 今回の検討会の趣旨ですが、先ほど福島の方から大枠については御説明申し上げたところで
すけれども、今回は特に、今後の発達障害者支援の施策を進めていく上で重要となってまいり
ます都道府県、市町村等の自治体についての取組みも御紹介いただきます。それから、発達障
害支援と関係の深い障害児支援に関する検討会については、本施策検討会の市川座長、山岡構
成員も委員として参加されておりますけれども、そちらでも十分に議論いただいてまとめられ
た報告書について概要を御報告いただいて、発達障害と関係の深い部分についても確実に議論
が行われて取り上げられている点を確認いたしたいと考えております。
 また、障害者自立支援法における発達障害の位置付けについてですけれども、本日の検討会
とは別のところで現在議論を進めているところですので、今回はテーマとしては取り上げてお
りません。
 今日の議論については、先ほど福島の方からも話しましたように、発達障害支援施策を今後
どのような方向性で取り組んでいくのかという視点で、皆様のお手元に用意しました資料5に
事務局案として整理を行っておりますので、その点について中心に御議論いただきたいという
のが趣旨です。日程としては、本日は皆様には資料について御意見をいただき、更に今日欠席
の構成員の方の御意見も踏まえて、座長と相談の上、次回8月18日にもう一度皆さんに修正を
踏まえたものをお諮りしてまとめてまいりたいと考えております。
 以上が今日の趣旨の説明となります。よろしくお願いいたします。
○市川座長 事務局の方から、今日も公開で行うと伺っておりますけれども、それについての
御説明は。
○日詰発達障害対策専門官 今日の施策検討会については、公開ということで、傍聴席を設け
てあります。今回と次回の2回は公開ということになります。
 議事録についても作成することとなっておりまして、皆さんに御発言いただいた内容につい
て、まとめたものを皆さんに一度ごらんいただいて確認した上で公開ということになりますの
で、御了承いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○市川座長 それでは、資料に沿って議論を進めていきたいと思います。まずは、資料3につ
きまして事務局から御説明をお願いいたします。
○日詰発達障害対策専門官 資料3については「発達障害者支援の基本的考え方と課題」とい
うことで、事務局でまとめた資料となっております。
 資料3の1ページ目には、この資料の目次がまとめられています。主に、発達障害者支援の
基本的な考え方、範囲について、発達障害者支援における課題として考えられる事項という順
番に並んでおります。
 2ページ目、1.発達障害者支援の基本的な考え方。
 平成17年4月に施行された発達障害者支援法において国及び地方自治体は、児童の発達障害
の早期発見、早期の発達支援、保育、教育、放課後児童健全育成事業の利用、就労支援、地域
での生活支援や家族の支援等を行える体制と人材を整備し、発達障害のある人に対してライフ
ステージを通した一貫した支援を提供することを責務とすることとなりました。発達障害者支
援法を踏まえ、政府としては、以下のような観点からさまざまな施策を行ってきたところであ
ります。
 参考資料2のところに、現在の発達障害者支援施策の関係資料ということでまとめてありま
すけれども、そちらの方はまたごらんいただくという形で、現在の施策については、そのよう
になっております。
 資料3に戻ります。現在の施策の観点について御紹介します。
 まず、1つ目、支援手法の開発。
 まずは、発達障害者への支援を行う上で、客観的に検証された支援手法をメニュー化し普及
して、全国のどこに住んでいても発達障害者一人一人の能力のアンバランスさや、環境による
適応性の変化等の評価(アセスメント)と、能力・環境の変化に応じた再評価の継続(モニタ
リング)に基づいた支援が受けられるようにすることが重要である。
 この辺については、平成19年度からは、この施策検討会で御検討いただいている発達障害者
支援開発事業、平成20年度からは、青年期発達障害者への地域生活移行への就労支援に関する
モデル事業を行っております。更に、就労支援の分野でも、特別支援教育の分野でも、さまざ
まな開発が行われているところであります。 また、厚生労働科学研究等を含め、構成員の皆
様には多大な御努力をいただいているところであります。
 次に、人材の育成のところです。
 上記のような支援を提供するためには、現場で発達障害者を担当する者から専門的人材まで、
それぞれの役割に応じた研修等の機会が十分保障されることも重要である。この点については、
発達障害研修事業として、国立精神・神経センターや国立秩父学園で行っております。更に、
就労支援の分野、特別支援教育の分野等でも行っています。
 次に、地域支援体制の整備。
 また、発達障害の場合は、発達障害に気づいてから診断を受けるまでの期間が他の障害に比
べて長く、この間の対応が特に重要であることや、当事者や家族自身に対する支援が、どの年
代でも共通の視点で提供される体制の整備も必要であるということで、平成17年から、発達障
害者支援体制整備事業ですとか、発達障害者支援センターの設置・運営事業を行っています。
また、文部科学省の実施する発達障害等特別支援教育推進事業とは、共同して、このような支
援体制を整備できるよう通知しているところです。
 次です。情報提供・普及啓発。更に、発達障害の特性が周囲には理解されにくいものである
ことから、発達障害についての情報をわかりやすく周知することが重要であるということで、
平成19年度中に発達障害情報センターを設置しました。現在は、ウエブサイト等を通して情報
提供を行っております。本年10月には国立障害者リハビリテーションセンターに情報センター
を移行し、引き続き内容の充実を図っていくこととしております。文部科学省の事業でも、発
達障害教育情報センターの稼働を控えておるということで、双方で協力して普及を行っていく
こととしております。
 3ページ目に行きます。発達障害者の範囲についてです。
 本検討会による検討においては、発達障害者支援法の制定の趣旨を踏まえ、現行の「発達障
害」の範囲の中で検討を行うこととしてはどうか。
 発達障害の定義についての考え方については、さまざまな御意見があることは承知しており
ますけれども、発達障害者支援法制定の際の趣旨としては、既存の障害者の福祉施策に関する
法制度の対象となりにくいということがあって、この法整備が行われております。また、障害
としての認識が一般に普及していないために発見や対応が遅れるという傾向があることから、
この発達障害者支援法が制定されたということあります。この趣旨を踏まえて、現状を見ても
まだまだ十分ではないこともありますので、この定義の範囲の施策をさらに充実するという視
点で検討を進めていきたいと考えております。
 それでは、次です。4ページ目、3.発達障害者支援における課題として考えられる事項。
 発達障害者支援の基本的な考え方に基づいて、「当事者や家族に対する支援提供の流れ」と
「発達障害者支援に関わる者の役割」の2つの観点から、現在考えられる課題を以下のとおり
整理しました。
 5ページ目です。(1)当事者や家族に対する支援提供の流れに沿った課題。
 基本的な考え方。ライフステージにかかわらず、必要な支援が提供されるような体制の一層
の整備が必要ではないか。
 6ページ目に参ります。(1)気づきに関する課題。
 当事者や家族、保育士、教諭、ハローワーク相談担当者等の直接処遇職員が発達障害の可能
性に気づくためには、ふだんから発達障害の特性に関する信頼のおける情報がわかりやすくさ
まざまな形で提供されていることが必要ではないか。
 その後、括弧の中に情報提供ですとか人材の育成というものが書き込んでありますが、この
点については、この課題が、最後に御紹介します資料5の対応の方向性では、括弧の中のよう
な枠の中で対応がまとめられているということを、つながりがわかりやすくするために記して
あります。
 次に参ります。発達障害については、1歳6カ月児健診や3歳児健診などを契機にわかる場
合があり、健診時点では疑いにとどまる場合も含め、確実にフォローを行い、必要に応じて福
祉につないでいく体制を地域でつくることが必要ではないか。また、直接処遇職員が発達障害
の可能性に気づいた場合にも、当事者や家族に対して適切な情報提供が行えるよう、専門的な
人材によるバックアップ体制の充実が必要ではないか。
 当事者(青年期・成人期の場合)や家族が、直接処遇職員よりも先に発達障害の可能性に気
づいて心配しているときにも、確実にフォローを行い、必要に応じて専門機関につなげる体制
をつくることが必要ではないか。
 7ページに参ります。(2)診断前支援に関する課題。
 家族が心配して発達障害の専門的な相談機関や診療機関に相談しようとしても、当該機関の
相談開始日まで待機期間が長いことがある。発達障害の確定診断前から支援が受けられるよう
にすることや、例えば家族の心が揺れているような段階に支援を体験利用できるようにするこ
とも必要ではないか。
 当時者や家族が発達障害に気づき取り組む準備ができていない場合には、診断につなげよう
とするよりも、その時点でできる日常的・具体的な支援方法の提供が必要ではないか。
 8ページ目、(3)診断に関する課題。
 発達障害の的確な診断や診察に対するニーズが高いことを踏まえて、専門性を有する医師の
確保を進めるための対策として、発達障害の診断や診療に係る人材養成の強化が必要ではない
か。
 診断後の家族に対する支援として、既に障害児を育てさまざまな経験のある親の話を聞いた
り、現に障害児を育てている親同士で相談や情報交換を行ったりするピア・カウンセリングの
機会を充実させていくことが必要ではないか。
 9ページに参ります。(4)アセスメント・モニタリングに関する課題。
 これまでは保健・医療・福祉・教育・就労などの各分野の支援提供のために必要なアセスメ
ントやモニタリングが個々さまざまに行われていたが、今後は、支援を行う機関が十分に連携
し、継続的な支援を提供することが重要とされることから、基盤となる共通のアセスメントや
モニタリング方法の開発の明確化が必要ではないか。
 また、発達障害に適したアセスメントやモニタリングを行う専門家の養成が必要ではないか。
 10ページに参ります。(5)支援に関する課題。
 発達障害者に提供されているさまざまな支援手法が、十分な検証を受けていない現状がある
ことから、国として客観的に検証された支援手法のメニューを整備し、普及することが必要で
はないか。
 検証された支援手法を適用する際は、発達障害者に適したアセスメントを踏まえた上でなさ
れることが必要ではないか。
 これまでは、直接処遇職員や専門的な支援を行う者がいかに支援を行うかといった視点によ
る支援手法の研究や普及が主であったが、今後はいかに当事者や家族自身が問題の解決を図る
ための方法を身につけるかという視点による研究や普及も必要ではないか。
 発達障害の青年期・成人期について、就労支援に関しては支援モデルが開発されており、そ
れらを更に推進することが必要ではないか。一方、青年期・成人期の生活支援については支援
モデルが十分開発されていないため、重点的に開発することが必要ではないか。
 11ページ、(6)連携に関する課題。
 発達障害者には、その時々に応じて、保健・医療・福祉・教育・就労などさまざまな関係機
関が内部及び相互の連携を図りつつ支援を行うことが必要であり、地域自立支援協議会の活用
等により、関係機関や関係者の連携システムを構築することが必要ではないか。
 また、個人情報の取り扱いに留意した上で、要保護児童対策地域協議会や特別支援教育のた
めの協議会等と連携を図っていくことも必要ではないか。
 文部科学省と厚生労働省など関係府省が、発達障害の施策について話し合いを行う機会は増
えているが、具体的な事業や研究等について、更に共同で行う点はないか。
 12ページ目からは、(2)発達障害者支援に関わる者の役割と課題という形でまとめてあり
ます。
 基本的な考え方。発達障害者支援を推進する際に今後求められる、直接処遇職員、発達障害
についての専門的な支援を行う者、発達障害者支援センター、市町村、都道府県等、国それぞ
れの基本的な役割を明確にすべきではないか。
 13ページ目に参ります。個別の論点。(1)直接処遇職員の役割と課題。
 保育所・幼稚園、学校、福祉サービス事業所等の直接処遇職員は、発達障害の特性や支援方
法に関する理解を深め、当事者や家族に対する基本的な支援が行えること、専門的な支援を行
う機関への紹介ができることが重要である。
 そのためには、研究機会への積極的な参加とともに、専門的な支援を行う機関と連絡の取れ
る体制を確保することが必要ではないか。
 14ページ、(2)発達障害について専門的な支援を行う者の役割と課題。
 医療機関、保健所・保健センター、精神保健福祉センター、教育センター、障害者職業セン
ター等の機関で専門的な支援を行う者は、発達障害についての信頼が置ける情報を常に把握し、
直接処遇職員のスーパーバイズを行えるよう努めることが重要である。
 そのためには、日ごろから適切な情報の収集や研修への参加を積極的に行うとともに、直接
処遇職員への支援技術を高めることが必要ではないか。
 15ページ目、(3)発達障害者支援センターの役割と課題。
 発達障害に関する相談については、特定の障害や年代だけに偏らず、必要とする発達障害者
と家族、関係者に対して適切なアセスメントや相談等の対応が提供でき、直接処遇職員や発達
障害について専門的な支援を行う者では対応が難しい場合には、より専門的な支援を行う立場
から責任を持って対応すること、都道府県等の全体の状況を把握し、都道府県等行政(特別支
援教育センター等)と協力しながら必要な整備を行うことが重要である。
 そのためには、日ごろから都道府県等における発達障害者支援の中核であることを十分に意
識して業務を行い、効果的な支援体制が構築できるように積極的に関係機関との連携を深める
ことが必要ではないか。
 また、家族同士のピア・カウンセリングを行うペアレントメンターの養成を検討すべきでは
ないか。
 16ページ、(4)市町村の役割と課題。
 市町村は、国や都道府県の提供する発達障害者支援のモデルも参考にしながら発達障害者支
援にかかわる事業の予算化や、事業の実施を行うが、個別の支援計画の提供、人材の育成、住
民に対する普及啓発などを整備することが必要である。
 そのためには、地域自立支援協議会の活用(子ども部会の設置等)等により関係機関や関係
者の連携システムを構築していくことや、個人情報の取り扱いに留意した上で、要保護児童対
策地域協議会や特別支援教育のための協議会と連携を図っていくことが必要ではないか。
 17ページ、(5)都道府県等の役割と課題。
 都道府県は、発達障害者支援センター等と協力して、都道府県内の発達障害者の置かれてい
る状況を把握し、発達障害者支援にかかわる事業の予算化や、事業の実施を行うが、県立病院
や精神保健センタ―、保健所、児童相談所や特別支援学校等における協力体制を構築する。市
町村では対応が難しい場合のバックアップ体制の確立、人材の育成、住民に対する普及啓発な
どを整備することが必要である。
 そのためには、発達障害者支援センターを中心とした連携体制の構築を進めるとともに、都
道府県として必要な整備を行うことも必要ではないか。
 最後になります。18ページ、(6)国の役割。
 発達障害者支援について基本的な支援方針を示し、発達障害者支援センターや発達障害情報
センター及び発達障害教育情報センターなどを中心とした基盤整備を進めるとともに、研究や
開発事業によるアセスメント方法や支援手法等の検証と確立、専門的な人材の養成、社会全体
に対する発達障害の正しい理解の普及啓発を更に進めることが重要である。
 そのためには、発達障害に対する情報の収集体制を確立するとともに、施策に対する定期的
な点検や見直しを行うことが必要ではないか。
 課題については、以上となっております。
○市川座長 それでは、いろいろ時間的な制限もありますので、続きまして、資料4について
事務局から御説明お願いできますか。
○藤井障害福祉課長 それでは、改めまして、障害福祉課長をしております藤井でございます。
よろしくお願いいたします。座らせていただいて、説明させていただきます。
 お手元の資料4に基づきまして、先般、7月22日に取りまとめられました障害児支援の見直
しに関する検討会の報告書につきまして、できるだけ簡潔に御説明させていただきます。
 当然のことではございますが、先ほど、資料3で御説明いたしました本検討会の論点、考え
方、あるいは課題とかなり重なる論点が多々含まれておりますので、参考までに御説明させて
いただきたいと存じます。
 報告書全体につきましては参考資料3としてつけさせていただいております。そちらの方の
一番最後の26ページあるいは27ページあたりに、検討の経緯ですとか、あるいは検討会の委員
名簿がつけてございます。柏女先生を座長といたしまして、11回ほど審議をして取りまとめて
いただいたものでございます。その報告書の概要につきまして、資料4に基づきまして御説明
させていただきます。
 初めに、資料4の表紙の裏側になりますが、おめくりいただきますと、「見直しの4つの基
本的視点」とございます。
 まず、1つ目が、子どもの将来の自立に向けた発達支援ということで、子どもの時期から適
切な支援を行うことは、将来の自立と自己実現につながっていくというようなことを踏まえま
して、子どもの将来の自立に向けて、発達を支援していくという視点がまず1つ目でございま
す。
 2つ目に、子どものライフステージに応じた一貫した支援ということで、これは、支援の一
貫性といったものが途切れてしまうことがないように、子どものライフステージに応じて一貫
して支援を行っていくという視点でございます。
 3つ目が、家族を含めたトータルな支援ということでございまして、子どもの育ちの基礎と
なりますのは家族でございますので、家族を含めたトータルな支援を行っていくといったよう
な視点でございます。
 4つ目が、できるだけ子ども・家族にとって身近な地域における支援といったことでござい
まして、これは、障害児は、ほかの子どもと別に過ごしたり別に育っていくということではな
かなか、いわゆる共生社会の実現は難しいということでございますし、また、できるだけ生活
の場から近いところで支援を受けられることが望ましいということでございます。したがいま
して、できるだけ子ども・家族にとって身近な地域で支援をしていくという視点が重要ではな
いかということでございます。
 この4つの基本的な視点に基づきまして、今後の障害児支援のあり方といたしまして、以下
に8つの柱を立てていただいております。
 まず1つ目が、「障害の早期発見・早期対応策」ということでございまして、医療機関、母
子保健、障害児の専門機関等の連携を強化していくべきだと。特に、専門機関による保育所等
の巡回支援等の連携体制の構築等々が提言されております。また、いわゆる「気になる」とい
う段階から、この保健センター等の身近なところで、できるだけ敷居を低くして、専門的に支
援をしていくべきではないかといったような提言もしていただいております。
 それから、2つ目の「就学前の支援策」ということで、障害児の専門機関によります保育所
等への巡回支援等によりまして、保育所などの一般施策での受け入れをできるだけ促進するべ
きではないか。また、通所施設につきましては、障害種別による区分をなくしまして、多様な
障害の子どもを受け入れられるように検討していくべきではないかといったことでございまし
た。
 3番目に、「学齢期・青年期の支援策」といたしまして、放課後におきまして、子どもの発
達に必要な訓練などを実施するものは、放課後型のデイサービスといたしまして、いわば新た
な枠組みとしてこういう事業実施を検討するべきだということ。それから、卒業後の地域生活
ですとか、あるいは就労を見据えまして、夏休み等で体験的に就労事業等を利用するようなこ
とも考えるべきではないかといったようなことでございました。
 4つ目に、「ライフステージを通じた相談支援の方策」ということで、やはり、中心はあく
まで市町村といたしまして、都道府県や障害児の専門機関が市町村を支えていくような、そう
いった体制が必要ではないか。また、地域自立支援協議会、これは、子ども部会を設置する
等々によりまして関係者の連携を強化していく。教育の方と連携いたしまして、個別の支援計
画づくりといったようなことも重要だというようなことが提言されております。
 その次のページになりますが、5番目に、「家族支援の方策」といたしまして、心理的なカ
ウンセリング、あるいは養育方法の支援等を検討する。また、ショートステイの充実等により
まして、家族の負担感を軽減することも必要だといったような提言になってございます。
 大きな6番目の柱が、「入所施設の在り方」ということになりますが、この入所施設につき
ましては、障害の重複化等を踏まえれば、基本的な方向としては、一元化を図っていくことが
適当だ。その際、それぞれの施設の専門性を維持していくことが可能となるような配慮も必要
だといったような提言になってございます。また、子どもから大人にわたる支援の継続性を確
保しつつではありますが、満18歳以上の入所者につきましては、障害者施設として対応するこ
とを検討すべきではないか。その際、支援の継続のための措置ですとか、あるいは現に入所さ
れている方が、退所させられるようなことがないようにするなどの配慮が必要だということで
ございます。特に、重心の施設につきましては、更に、児者一貫した支援の継続性が保たれま
すように、小児神経科医等が継続してかかわれるようにするなど、十分な配慮が必要だといっ
た提言になってございます。
 7番目の「行政の実施主体」でございますけれども、通所の方につきましては、現在の在宅
関係の支援施策が既に市町村となっているようなこともございまして、そちらの方との関係か
らいたしましても、市町村とする方向で検討するべきだといったような提言になってございま
す。
 一方、入所の方につきましては、以下の3案を踏まえ、更に検討が必要ということで、3案
が並べられておるような整理になってございます。
 まず、第1案といたしまして、やはり入所につきましても市町村とするべきだと。ただし、
この場合につきましては、一方で児童養護施設等への入所と実施主体が異なってくるというよ
うな課題がございますので、なかなか問題が大きいのではないか。
 そこで、第2案と申しますのは、これは、措置は児童養護施設等と同じように都道府県とい
うことにいたしまして、契約の方だけ市町村というような整理もあるのではないか。ただ、こ
ういった整理をいたしますと、措置と契約で実施主体が異なってくるといったような課題が出
てまいりますので、これもなかなか問題があるなと。
 そうしますと、第3案ということで、当面はこれ、都道府県としながら、一方で、市町村の
関与を現状より強めることが適当ではないか。また、将来的には市町村とすることを検討すべ
きではないかといったような第3案もございます。
 こういったオプションが並べられておるといったような整理になってございます。
 その一方で、障害児施設の利用(措置・契約)といったようなところにつきましては、これ
は現行制度を基本に更に検討する。ただ、措置と契約につきまして、全国的に判断がばらつい
ているのではないかといったような議論もございましたので、より適切な判断が行われるよう
にそのガイドラインを作成していってはどうかといったような提言になってございます。
 最後に、8番目に「法律上の位置付けなど」ということで、これは、保育所等の一般施策と
の連携の観点から、「児童福祉法」に位置付けるといったようなことを基本とすべきではない
か。
 こういった報告書になってございます。
 簡単ではございますが、以上でございました。
○市川座長 藤井課長、どうもありがとうございます。
 ただいま御説明がありました資料4の内容につきましては、障害児支援の見直しに関する検
討会の中で十分に議論されているという前提で、この場では特に議論を行わないことにさせて
いただきたいと思います。
 続きまして、最後に、資料5について事務局から御説明をお願いいたします。
○日詰発達障害対策専門官 資料5について御説明させていただきます。
 資料5については、先ほど説明しました資料3で発達障害についての課題というものをずっ
と見てきたわけですけれども、その中で、今、私の前に藤井課長の方から説明のありました障
害児の支援にかかわる検討会の方で、かなりの部分が地域支援体制の整備ということで検討さ
れています。資料5の中では、その上で、更に発達障害独自に必要となってくる方向性という
か対策は何であろうかということについて考えた部分になっております。今日は、この資料5
について、このような方向性でどうかということで整理をしたものについて御紹介していきま
すので、御検討を後ほどよろしくお願いいたします。
 それでは、資料5について、1ページ目は目次になっております。
 2ページ、1「基本的考え方」。
 資料3、今のことですが、「発達者支援における課題として考えられる事項」に基づき、今
後の発達障害者支援施策については、以下の方向で取り組んでいくことが考えられるのではな
いか。
 なお、発達障害の早期発見・早期対応策、ライフステージを通した相談支援の方策、家族の
支援方策等、障害児支援と共通する対応については、「障害児支援の見直しに関する検討会」
報告書に基づいて対応を講ずることとし、ここでは同報告書に盛り込まれていない発達障害特
有の対応策について検討することとする。
 3ページ目、2「今後の対応の方向性(案)」。
 (1)支援手法の開発。
 基本的考え方として、発達障害者については、当事者や家族の状況やニーズが個々さまざま
であることから、一般施策を含めてさまざまな種類の支援をきめ細かく提供できるように支援
手法の充実を図る必要がある。
 また、支援手法についてこれまで十分に検討されていない分野(発達障害に適したアセスメ
ントやモニタリング、当事者や家族自身が問題の解決を図るための方法等)についても、随時
開発を行う必要がある。
 対応の方向性として、そのためには、支援手法の開発の状況を踏まえ、客観的に検証された
発達障害者に関する支援手法を整備し、普及することとしてはどうか。
 また、発達障害者の青年期・成人期における生活支援については支援モデルが十分開発され
ていないため、支援モデルを重点的に開発することとしてはどうか。
 4ページ目、(2)人材の育成。
 発達障害の支援に関する人材の養成・研修は各機関で取り組まれているが、その内容の統一
性、研修成果の活用はまだ十分ではないことから、全体としての構想を明確にした上で、標準
的なテキストやマニュアル作成、直接処遇職員の中に発達障害者に対する支援に詳しい職員を
養成していくための研修、研修後の人材活用を推進する必要がある。
 また、発達障害に関する診断やアセスメント、モニタリングを充実させること、家族同士が
問題の解決を図ることができるようにすることが必要であるという基本的な考え方のもとに、
対応方向性としては、そのためには、発達障害者支援のための各分野共通のテキストやマニュ
アルを作成、それぞれが行う研修にそれを利用することとしてはどうか。
 診断基準や支援手法の開発状況を踏まえ、発達障害の診断や診療を行う医師を初めとして専
門的な支援を行う人材を養成する観点から、実際に発達障害の支援等に取り組んでいる施設等
における実地研修の実施に取り組む。また、発達障害の診断を受けた者の家族同士という立場
でピア・カウンセリングを行い、当事者や家族による問題解決を支援する、いわゆるペアレン
トメンター、ボランティア的な位置付けになるかと思うんですが、その養成を行うこととして
はどうか。
 5ページ目に参ります。(3)地域支援体制の整備についてです。
 基本的な考え方としては、発達障害者について、保健・医療・福祉・教育・就労などさまざ
まな関係者が支援を行うことが必要であるが、途切れなく当事者や家族を支援していくために
は、どのような役割分担の上でそれぞれが支援していくかを明らかにした「個別の支援計画」
づくりや、関係者による支援会議の開催が必要になっている。
 また、直接処遇職員に対して専門機関が行うバックアップ体制の整備、発達障害のアセスメ
ントを行う機能の強化が必要である。
 更に、発達障害者への就労支援については、開発された支援モデルに基づくプログラムの普
及が始まっており、更に強化していくことが必要であるという考え方に基づいて、対応の方向
性としては、そのためには、発達障害者支援体制整備事業において、現在も取り組んでいるの
ですが、取り組まれている市町村等の個別の支援計画作成状況を調査し、必要に応じて発達障
害者支援センター職員が市町村の担当部署に対して発達障害者の個別の支援計画作成と実施に
対するサポートを行うこととしてはどうか。
 また、発達障害者支援センターについては、各都道府県等の整備状況を踏まえながら、専門
的なアセスメントやモニタリングを行う機関として、機能強化を図ることとしてはどうか。
 更に、国の就労支援については、ハローワークの体制を強化するとともに、障害者職業総合
センターで開発された技法がありますので、それにより、地域障害者職業センターで試行実施
されております「発達障害者に対する専門的支援のカリキュラム」の全国実施に向けた障害者
職業カウンセラーの増配等の体制整備を行うこととしてはどうか。
 最後になります。6ページ、(4)情報提供・普及啓発について。
 基本的な考え方としては、発達障害についての誤解や偏見から支援に結びつかない場合があ
ること、発達障害の相談窓口の情報周知が不十分なため相談につながっていない場合があるこ
と、発達障害についての信頼の置ける支援手法の判断が専門家以外ではまだ難しいことなどの
課題があることから、受け手に合わせたさまざまな方法を用いた信用の置ける情報の提供が必
要である。
 そのために、受け手に合わせたさまざまな方法を用いて、信用の置ける情報提供体制を確立
するために、現在の発達障害情報センターの機能を強化するとともに、文部科学省の発達障害
教育情報センターと緊密に連携を図りながら、必要な情報の収集、分析、発信が適切に行える
ような体制の強化を図ることとしてはどうかと、今後の方向性について整理を行っております。
 全体を通して、御検討をよろしくお願いします。
○市川座長 ありがとうございました。
 ここで、本来は御検討等をお願いしなければいけないのですが、今日は、発達障害者施策に
ついて、実施主体となります都道府県、市町村において先進的な取組みを行っている地域とし
て、三重県及び舞鶴市よりそれぞれお越しいただいておりますので、その取組みについてまず
10分ほどで御紹介いただけないかと思います。
 それでは、まず、三重県の太田参考人から、よろしくお願いいたします。
○太田参考人 三重県でございます。失礼いたします。
 資料の方、御用意いただいているのが、「自治体における発達障害施策の取組み事例(1)」と
いうもので、私どもの資料とさせていただいてございます。
 まず、三重県でございますけれども、今からお話しいたしますのは、三重県の健康福祉部に
こども局がございまして、その中の地域機関として、小児診療センターあすなろ学園という診
療施設を持っております。そちらの方の取組みが中心になります。
 このあすなろ学園と申しますのは、この組織図の左の方に書いてございますように、定員80
名のベッド数を持つ学園でございまして、毎年、新規外来患者が600名近くでございます。こう
いった施設での取組みを中心に、今日はお話をさせていただきます。
 次をお開きください。このあすなろ学園を中心に、近年、課題が持ち上がってまいりました。
その課題といいますのは、上の四角の方でございますけれども、平成17年前後から、あすなろ
学園の方で、まず、軽度発達障害児の受診が増加してまいりました。これは、恐らく発達障害
に関する課題が社会的に何ら認識されたことによるものと思われますが、受診が増加してまい
りました。それとともに、その中で二次的・三次的障害が発生した後の受診が増加してきて、
指導・治療に非常に困難をきわめるという状況が起こってまいりました。更に、市町、それか
ら学校でもいろいろな問題が起こってきたからだろうと思いますが、支援要請が増加してまい
りました。
 その結果、あすなろ学園の方では、初診が3カ月、4カ月待ちということも出てまいりまし
て、ここの解消が、私どもとしましては非常に大きな課題となっておりました。
 そのために、三重県として立てました方策は、まず1つ目、社会全体の障害者への理解が必
要であろうということで、啓発であるとか情報発信等に力を入れることとしました。
 それとともに、2番に書きましたように、身近なところで早期発見であるとかフォローがで
きることが必要であろうと考えまして、3つの具体的な方策を立てております。まず1つ目、
市町における相談体制です。総合相談窓口の設置が必要であろうということ。それから、2つ
目、集団における早期発見等のスキルが必要であろうと。これは、発達チェックリストと個別
支援計画の導入によって行う必要があろうということ。それから、この(1)、(2)を支えるものと
して人材育成が必要であろうということ。こういう3つの方策を立てまして、現在、あすなろ
学園では取り組んでおります。
 次をお開きください。
 まず、1つ目の市町における、ここで市町村と申しませんのは、三重県は村がございません
ので市町でございます。市町における相談体制づくりでございます。
 左の方をごらんいただきますと、あすなろ学園が各市町を訪問し、保健・福祉・教育の連携
組織、または、組織までいかなくても機能づくりを支援することとして取り組んでいるわけで
すけれども、現在のところ、これは三重県地図でございますが、黒く網かけしてありますのが、
もうその仕組みが完成した市町になりまして、今3市1町で総合相談窓口を置いております。
更に、薄い網かけの方ですけれども、現在、あすなろ学園が支援をして、その総合相談窓口あ
るいは機能を設置することで進んでおる市町が15市町ございます。
 位置関係ですけれども、あすなろ学園は三重県の大体中央部にございますので、三重県の南
北に職員が出張して支援をするというようなことをやっておるわけでございます。
 次のページをごらんください。2つ目の方策でございます、発達チェックリストの導入とい
うことに関してです。
 これは、集団でチェックリストを使ってチェックをしてもらおうということなんですが、主
に保育園等でチェックをし、そのチェックリストはあすなろ学園が作成したものを使っていた
だくというふうにしております。あすなろ学園の職員が実際に現場に出向き、一緒にそのチェ
ックリストを使ってチェックいたしますが、このことによって、保育士等へあすなろ学園のス
キルを伝え、また、そのスキルを伝えた上で個別の支援計画を立て、フォローを行います。こ
の流れを、今、あすなろ学園の職員が、保育士さん、市町の職員をサポートしながら行ってお
りますが、将来的には、市町の総合窓口が実施することを目指しておるわけでございます。
 そして、こうしたことを実現していくためには、専門性のある人材が必要であるということ
で、3つ目の取組みになります。次のページをごらんください。
 まず、各市町に対する人材育成でございます。
 あすなろ学園では、平成15年より市町から職員を受け入れて1年間の専門研修を行っており
まして、このときは15、16、17年度と、三重県亀山市というところから保育士、保健師、保育
士を受け入れました。まずは、この亀山市で私どもの進めるモデルとなるような取組みが始ま
ったとお考えください。
 その亀山市の取組みをモデルにしながら、あすなろ学園では順次、人材育成のための研修を
受け入れました。それが平成19年度でございますけれども、ごらんいただけますように、市町
からは保育士を2名、それから教育委員会、これは内地留学の制度がございますので、その制
度を利用してやはり2名を受け入れ、19年度は4名。それから、平成20年度には保育士が4名、
保健師が1名、それから教員がやはり2名ということで、合計7名の職員を研修生として受け
入れております。
 この受け入れる方の県の体制、また、あすなろ学園の体制でございますけれども、平成15年
度からこの事業に本格的に取り組もうということで、こどもの発達総合支援室という形で設置
いたしました。ここで研修や市町での途切れのない仕組みづくりの支援、発達チェックリスト
による早期発見・早期支援を行うことといたしまして、この室に室長以下、ごらんの総勢6名
の職員を配置しております。
 次に、その内容でございます。(3)-2でございますが、市町職員人材育成の内容としまして、
発達障がい支援システムアドバイザーという名称で今育成しているわけでございますけれども、
期間は1年、場所はあすなろ学園でございます。
 内容はまず、(1)外来、入院、療育の場に参加してもらいます。また、(2)特別支援教育、関係
機関との検討会等に参加いただきます。(3)として、市町の保育所、幼稚園、学校への巡回相談
等に同行していただきます。このように、実務をともに経験できる内容としているわけです。
 これが目指すものとしまして、2点ございます。個別のケースへの指導力の向上、もう1点
が関係機関との調整能力の向上。
 これを私どもは市町に対してはわかりやすく、発達障害児支援のための「目きき」、「腕き
き」の養成をしようということで呼びかけさせていただいております。
 ここで全体の流れを御説明させていただきたいと思いますので、次をごらんください。
 これらすべてのことを最初から市町で受け入れていただけるわけにはとてもまいりませんの
で、大体3年間かかってシステム構築をということで御支援申し上げております。
 まず、左の方の四角、市町のシステム構築支援。
 初年度は、まず、あすなろ学園の職員がチームを組んで市町訪問をさせていただきます。そ
こで全体を説明させていただきまして、まずは、発達チェックリストを活用した保育園におけ
る困った事例に助言をするという形を取っております。これは、最初から相談窓口をというハ
ードなところからお願いするのではなくて、実際に困った事例に接していただくことによって、
市町での総合相談の必要性を御認識いただくという意味もございまして、発達チェックリスト
を活用した事例に対し助言ということをまず初年度はさせていただきます。
 次に、2年度目には、その発達チェックリストを本格導入いただきます。それとともに、先
ほど申し上げましたあすなろ学園の人材育成(実地研修)を行わせていただきます。
 そして、3年度目以降に、ようやく総合相談窓口を設置いただいて、市町における福祉・保
健・教育連携による途切れのない支援体制が構築される、そういう運びになってございます。
 そういう市町への支援、サポートとともに、県の本庁とあすなろ学園が連携いたしまして、
右のシステムの普及、レベルアップ事業としまして、一般向け講演会の開催であるとか、取組
みをまだ行っていない市町への情報提供、これは、市町支援通信というものを発行しておると
いったことで行っております。また、市町のレベルアップということで、事例発表会とか研修
会をあすなろ学園主催で行っております。また、先ほど申し上げました派遣研修で養成いたし
ました方々を発達障害支援システムアドバイザーとして、人材育成のネットワーク化を図って
おるところでございます。
 こういった取組みを三重県としましてはこれからどう進めようかということでございますが、
次のページでございます。
 これはイメージでございますけれども、現在は、左の同心円なんですね。あすなろ学園が4
つの先行市町に対して本格的に支援をして、今その周辺にその残りの25市町がございます。今
後、これをあすなろ学園を中心に、すべての市町に総合相談窓口を置いていただくこととして、
すべての市町がネットワーク化され、あすなろ学園がそれぞれの取組みをバックアップしてス
キルの点検等を行う、そういった姿を目指して現在取り組んでおるところでございます。
 次に、2枚つけさせていただきましたのは、職員が市町を訪問して御説明するときに、市町
の皆さんに御理解いただきやすいようにつくらせていただいたリーフレットになりますので、
御参考にごらんいただければと思います。
 以上でございます。
○市川座長 どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして、舞鶴市より斉藤参考人、お願いいたしたいと思います。
○斉藤参考人 それでは、私、そうきれいなまとめをつくっておりませんので誠に申し訳ござ
いませんが、少しかいつまんだ形になってお聞き苦しい点もあろうと思いますが、よろしくお
願いしたいと存じます。
 さて、舞鶴市でございますが、舞鶴市は京都府の北部に位置いたしまして、東西南は山に囲
まれて、若狭湾位置する市でございます。今年は一番暑い市ということで取り上げられたとこ
ろでございます。
 港は天然の良港でございまして、戦後は引き揚げの港としても有名になったところでござい
ますが、現在は、環日本海の拠点として、中国大連とかナホトカ等々の物流の港として港湾コ
ンテナ埠頭等でやっております。小樽とのフェリー等々も国内的にはございます。
 そういう市でございますが、かつて鎮守府が置かれた歴史がございまして、舞鶴海上自衛隊
地方総監部とか、海上保安本部とか、海上保安学校とか、航空基地がございまして、いわば転
入転出が多いまちでございます。
 人口は減少の一途でございまして、現在、約9万人でございます。あとは、市長が行くとこ
ろはどこへ行っても宣伝しろといって、こういう市勢要覧を持ってきましたので、またついで
に見ていただければありがたいと思います。
 さて、本市の活動の内容は、簡潔に言うと3点にまとまるのではないだろうかと思っており
ます。当然、これは皆様方にお教えいただいたものばかりでございますが、1つは、M-CH
ATの活用ということと、もう一つは発達支援ファイル、こういう形でございますが、こうい
うものをつくってきた。それから、各施設、各団体、各障害にまつわる皆様との連携体制を進
めてきたということだろうと思います。
 その一番の原点は何かというと、障害に対する早期発見・早期対応ということを何とか進め
ていきたい。そういう面では、今回は、発達障害児と言った方が明確なのかもしれませんが、
そういう形で進めてきたものであります。
 まず、発達障害等にかかわる支援につきまして考え始めたのは平成15年ごろでございます。
幼稚園や、保育所の職員から、成長期に発達が気になる子が目立つということがたくさん出て
まいりました。これは、やはり何とかしようということでございます。もともと舞鶴では、通
所でございますが、発達障害児に対する問題は、週1回面倒を見ていこうということで、20数
年にわたってさくらんぼ園という通所施設で対応しておりますが、今度はその施設を、寄附も
するから新たに作り直してほしいというような奇特な方も出てこられたりして、今の時代にお
いてしっかりと発達障害等々に対する対応、内容、それから施設等々も新たに見ていこうとい
う気持ちもございまして、最近は特に強くこのことに対して意識しているところでございます。
 平成17年4月に施行の発達障害者支援法の成立少し前ぐらいからでございますが、各施設へ
教育・保育を行われている方々、また保護者の方々から、とにかく発達に障害のある子どもに
対応してほしいという要望がございました。そういう面では、私どもの取組みが全国に秀でた
取組みではございませんでして、施設もそう整ったわけではございませんが、早期発見・早期
支援体制をつくりたいというそのことだけで、市民の声を受けて行動してきたところでござい
ます。
 取組みの全体の概要でございますが、先ほど申し上げましたように、平成19年3月に見直し
策定しました舞鶴市障害者計画、これでございますけれども、この中に、発達障害支援という
節を大きく取り上げまして、さまざまな取組みを進めることにいたしました。その視点は、早
期発見と早期支援、更に、各年代を通した一貫した支援ということをやりたいということでご
ざいます。
 お手元の中に少しコピーしていただいておりますが、「幼保小の発達支援ニュース第3号」
というものをこういう形で出させていただいております。こういったニュースは市内の各機関
に配布しておりまして、最後のページに「ピックアップ」というところがございますけれども、
上段にライフステージとあります。おおむねその年代毎に対応する本市の取組みを大きく4つ
に分けて掲載させていただいているところであります。
 そこででございますが、早期発見という観点で、1歳6カ月の健診+M-CHATというこ
とでございますが、まず、既に行政で行われている仕組みを活用すべきで、市の保健センター
で、10カ月、1歳半、3歳児、乳幼児健診、これらに市町村は取り組んでおりますが、一方で、
保護者の方から、1歳過ぎぐらいから、うちの子どもは何となくおかしい、他の子と違うよう
だという一つの話が出てまいります。周囲の子と違うという比較の問題になり、その中で保健
師に相談されることがよくあるということをつかんでおりました。
 そういうような中で、何か相談支援につながるような有効なツールがないだろうかという考
えの中で、今回、国立精神・神経センターの児童・思春期精神保健部長の神尾先生の御協力を
いただきながら、本年6月、これまでの1歳6カ月健診にM-CHATという質問用紙を入れ
込む形で試行導入を開始いたしました。本日御出席であります国立精神・神経センターの精神
保健研究所の加我所長さんには大変お世話になっております。ありがとうございます。
 二つ目には、幼保小、幼稚園・保育所・小学校連携体制の発達支援会議をつくってまいりま
した。これは、いわば本市の取組みの全体を包括しているような位置付けでございますが、具
体的には、就学前の児童のあるべき支援体制、本市全体の取組みについて、大学を初め、療育
センター、それから特別支援学校、保健所、市の保健センター、幼稚園、保育所、学校、児童
デイサービス等の関係者で議論をすることにしております。文字どおり、その中身は、教育・
医療・保健・福祉等々で構成することにしております。昨年末に、更に推進すべき課題を中間
報告としてまとめたものがそこに載っております。
 報告の内容は、配付させていただいておりますニュースの1ページ目に掲載しておりますが、
先ほど申しましたように、この会議が包括的な位置付けとなっており、既に取り組んでいるさ
まざまな事業や、今後取り組むべき事業等が混在した内容となっておりますが、基本は、本市
が持つ資源、私どもには、障害者にもなかなか恵まれた施設があるわけでございますが、それ
を活用して、実施可能な範囲で取り組む形としております。つまり、施設の活用、人の活用
等々を一緒にやっていきたいということでございます。
 三つ目の個別の教育支援計画についてでありますが、市の教育委員会が主体となって進めて
いる個別の教育支援計画については、昨年度は、本市内の全小学校、中学校において、最低1
ケースずつ作成しようということで実施いたしました。更に、今年度は、市教育委員会が、文
部科学省の取組みであります京都府のグランドモデル地域の指定を受けまして、この個別教育
支援計画の取組みを進めているところでございます。これはちょうど3ページのところに書い
ているところでございます。
 最後に、先ほど述べました発達支援ファイルでございます。これでございます。これは私の
ところだけでなく既に全国的にも取り組んでおられるところでございますが、過日の障害保健
福祉関係の主管課長会議の資料という形で紹介されたようなものを、是非私たちも採用させて
ほしいということで取り組ませていただいているところでございます。
 これは、いわゆる発達障害の成長記録という形でやっておりまして、課題抽出簿ではないと
いうことでございます。その中身としては、これができない、あれができないということより
も、いや、こういうことができることになったら、これはこういうことに反応して出てきたと
いう形に、いわゆる課題だけを取り上げて置いていくというよりも、今の段階でこれができて
いるということを明確に書いていこうということでございます。そういうものに記入して、蓄
積して、残して、次に渡していくということでございます。保護者にも活用してもらって、そ
のファイルの導入をじっくり進めることとしております。
 これを、今年度は、2施設、京都府のこども療育センターと児童デイサービス施設で試行と
して進めております。現在は、おおむね60人に配布しております。年度末には再度、保護者の
意見も聞きましてこのファイルを大きく改良して、更に導入施設数を少しずつ増やしていきた
いと思っております。
 このファイルについては、一緒に新聞記事を載せております。地元の新聞にも取り上げてい
ただき、いわば保護者と一緒になって、親と一緒になってつくっていこうということで、親も、
本当によい、いわば積極的な取組みをしていただけていると評価いただいております。
 これら大きく4つに区分されるわけでございますが、その中で、私たちは、取組みとして啓
発活動、研修活動、そして幼稚園、保育所、小学校での教職員合同の研修会の開催、それから、
この前も皆さんからお世話になったシンポジウムの開催、市のホームページやニュースに見ら
れるような広報活動、こういう形でやらせていただいております。今年度は、既に舞鶴市と特
別支援学校、市教育委員会の三者共催で、舞鶴幼稚園・保育所・小学校・中学校職員対象の研
修会を6回ほど開催させていただくことにしております。
 以上が大体の主な取組みでございますが、大きなポイントといたしましては、市だけで動い
ているというものではございません。やはり関係機関が一緒になって取組みを進めて、市は、
どちらかといったらコーディネーター役で進めているということでございます。そのもともと
の原点というのは、市内で特別支援学校や小学校、中学校の特別支援学級が一堂に集まり、教
師、保護者、子どもたちが合同で学習・交流を行う事業を27年にわたって舞鶴市は取り組んで
まいっております。そういう面では、連携体制の素地ができているということが、一つの今回
の取組みの中ではいいものになったのだろうと思っているところでございます。今年度も、昨
年度と同様に更なる取組みを計画しているところでございますが、舞鶴の地域性という中で、
いろいろな知恵を出しておりますが、なかなかやれること、やれないことがあるようでござい
ます。
 ただ一つ思いますのは、本市は9万の人口でございますが、今回の取組、より地域性にあっ
た形で進めることができたのかなということも思っておるところでございます。
 このように、昨年度は発達障害児という形で中心に取組みを進めておりますが、今後は、で
きれば障害者への取組みということでやっていきたいと思っております。検討、対策を考えて
いろいろなことを思っているわけでございますが、とにかく相談・支援業務を更に増やしてい
く中で、一歩も二歩も進めるような体制を今、暗中模索でございますが、考えているところで
あります。。
○市川座長 どうもありがとうございました。
 両名におかれましては、今後、議論の場で、特に都道府県や市町村の役割について、何かま
た御発言いただければありがたいと思います。
 この後、限られた時間で、今、事務局の方が15時50分ぐらいをめどに議論をと言っていただ
いておりますが、若干の誤差は許されるのだと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
 まず、構成員の方々にちょっとお諮りしたいと思うのですが、今日の議論につきまして、発
達障害という言葉を使っておるのですが、これは、発達障害者支援法の制定の趣旨を踏まえて、
現行の発達障害の範囲の中で検討を行うということにさせていただきたいと思いますが、構成
員の皆様、よろしいでしょうか。
 では、済みません。
 それでは、先ほど御説明いただきました資料3と資料5と両方を対象にしなければいけない
のですが、時間が非常に限られておりますので、重なっている部分もございますので、本日は、
資料5の2にあります「今後の対応の方向性」という4項目について意見を出していただきな
がら、この中に資料3等も含めて議論を行っていただければと思います。是非そういうように
していただければと思います。
 それでは、御質問、御意見等ある方、お願いしたいと思いますが、できれば、この順番に沿
って、まず、支援手法の開発について何か御意見ございますか。杉山構成員どうぞ。
○杉山構成員 これって、今の市川先生のお話ですといきなり各論に入るわけですが、総論の
ところで大事なことが抜けているように感じるものですから、そのことを一言指摘させてくだ
さい。
 結局、この基本的な考え方というのは、いろいろなことが書いてあるのですが、何を目的と
してこの施策を行うかということが書いてありません。それで、発達障害者支援法、現行の発
達障害の定義ということで限定してということは、発達障害者支援法によって大きく発達障害
支援とか、発達障害領域のパラダイムが変わったということをまず考えなくてはいけないわけ
で、つまり、従来の非常に狭い発達障害概念の支援、治療領域においては、もうずっと終生の
発達障害、ハンディキャップがあって、それを終生にわたって支援していくという考え方だっ
たと思います。
 しかし、現行の発達障害者支援法で対象にしたいわゆる文部科学省から嫌われている軽度発
達障害が中心になるわけですけれども、そうしますと、大多数の方は、将来の障害からの回復
ということが可能なわけで、そうしますと、結局、将来の適応障害の予防ということが大きな
テーマになってまいります。将来の適応障害をいかに予防するのかということを考えますと、
発達障害に関しては、一次的な障害と二次的な障害がございますね。その一次的な障害の対応
以上に、二次的な障害をいかに予防するのかということが重要になってまいります。二次的な
障害の予防ということは、これは、実は健全育成とか、家庭の育児支援等に重なる問題になっ
てまいります。というか、むしろ逆にこちらが非常に大事になってきます。そして、専門家が
かかわる以前のところでそういう二次障害の予防ということは可能だと思います。具体的に言
いますと、いかにして、例えば迫害体験を減らすかとか、迫害体験というのは、例えば虐待で
あるとか、学校教育におけるいじめ等ですね。
 それから、2番目が、そういう将来の適応障害の予防という具合に目的を定めてしまえば、
ハンディキャップのプラスの側面の評価ということが浮かんできます。特に、後発性発達障害
系の方の持っていらっしゃる一時的な問題というのは、活用のいかんによってはマイナスとは
限りません。こういうことも出てくるものですから、私は、ちょっとこれをざっと読ませてい
ただいて、従来の発達障害の考え方を中心とした対策と、それから発達障害者支援法によって
新たに提示されたパラダイムの変換から来る問題とが混在しているように感じます。ここで検
討しなくてはいけないのは、新たなパラダイムによって提示された問題に沿った検討ではない
かと考えます。
○市川座長 今、杉山構成員から御指摘あったのは、いわゆるハンディキャップ概念からディ
スオーダーあるいはディスアビリティー概念の流れではないかという御質問でございます。こ
れについてはどなたか、ここにいらっしゃる構成員の方等から何か御発言はございませんでし
ょうか。では、先生どうぞ。
○岩谷構成員 それに関連するんだと思うんですけれども、この2枚目のところに、「ライフ
ステージを通じた」ということが書いてあるんですが、この「ライフステージ」というのは、
どの範囲のライフステージなんでしょうか。それをちょっと、杉山先生の御質問に関連すると
思うんですが、それもお聞きしたいんです。ライフステージというのは、一言で言いますけれ
ども、ライフステージって、一体どれぐらいを想定してライフステージと言っておられるのか
ということなんです。
○市川座長 事務局としては、ライフステージと俗に言われるのは、子どもさんからどこまで
を指しているのでしょうか?
○福島精神・障害保健課長 基本的に、当然、成人期まで含んでというすべてのライフステー
ジにおいて、勿論、老年期というところまでを視野に入れられるかどうかは議論があると思い
ますけれども、少なくとも成人期、つまり就労とか就労後の継続的な就労支援も含めて視野に
入れるべきというところは議論していると。そういう面で、従来、子どもだけに着目した時期
から、もっと長いスパンでものを考える、そういう面でライフステージという言葉を私どもは
使っているつもりでございます。
○岩谷構成員 一般的に、我々障害者のことをやっておりますと、今はライフステージという
と、40、50、60歳まで当然入ってきているんですよね。それから、重症心身障害児はもう非常
に高齢化していますよね。ですから、おおよそここで語られていることが、私なんかは30歳ぐ
らいまでのことなのかなと漠然と思ったりもしているんですけれども、その辺は皆さん方の御
意見というか、ちょっとそれを、申し訳ありませんが、私の中のイメージということでつくら
せていただければありがたいんですが。
○福島精神・障害保健課長 先ほどの、例えば支援手法の開発のときに、従来、どちらかと言
えば就労モデルについてはいろいろ開発されているけれども、生活支援に関するモデルがない
と申し上げたと思いますが、そういう面で言いますと、今御指摘のあった、つまり中年期から
もう最後といった長い時期といいますか、より高齢期の時期も含めた課題というものもあるの
だろうと思います。そういう面では、勿論そこまでここの議論を入れるべきかどうかというこ
と、それ自体は、今まではそこまで取り組まれていないんですけれども、そういうことまです
るべきかどうかということについて、ここで御議論いただければということです。
○市川座長 確かに、今、岩谷構成員からお話がありましたように、重心とかは随分進んでい
る部分がありまして、発達障害についてはまだこれからの部分も随分ありますし、よく、30代
半ば以降については、育ってくる過程の中でほとんど顧みられていなかったのではないかとい
う話もよく出ておりますよね。だから、ちょっとこれからというところが随分あるんですけれ
ども、当分の間は、今、課長から御説明ありましたように、成年から成人ぐらいまでをという
ことで、今、考えていく段階ということでよろしいでしょうか。
 それから、今、杉山構成員から御発言ありました件につきましては、どうでしょうか、ちょ
っと切り口が違う面から見ている部分もありまして、今日の議論の中にみんな関係してくると
ころですし、今の構成員のお話からでも、ライフステージの中でも、いろいろなところで二次、
あるいは三次ということも今日出てきておりましたが、そういう問題も入ってきておりますが、
どうしましょうか。杉山構成員としては、全然別にそれを取り上げないとまずいということで
すか。
○杉山構成員 別に取り上げるということではなくて、このパラダイム変化ということを踏ま
えた上での議論をした方が内容が絞り込めると思ったんですね。それから、従来の障害児施策
との混同を避けるという意味でも、発達障害者支援法に基づいた、変化に基づいた見直しとい
うことが明確になるのではないかと考えました。
○市川座長 この件については、何か事務局の方では特にお考えはありますでしょうか。
○福島精神・障害保健課長 確かに、御指摘のように、二次障害をどう予防していくかという
のは非常に重要な視点だと思います。それは多分、早い時期からいかに適切にかかわっていく
かということが、二次障害の予防の中で一番重要なことでありますから、その視点は我々は持
っておるつもりではおるんです。逆に言うと、その施策の中でそのことが、個別の施策の目的
といいますかねらいというものを明確にしながら整理していけば、そのことは踏まえたことに
なるのではないかと思って、先ほどの御指摘では、そこの視点が混在しているのではないかと
いう御指摘でありましたが、我々としては、発達障害者支援法の中でいろいろ整理されている
中、いろいろな施策の方向性がもともとあるものですから、それを踏まえながら整理をしてい
ったつもりでございます。
 御指摘の視点を、基本的な考え方の一番ベースにある、特に資料5でいきますと、基本的考
え方のところに、今御指摘があった趣旨を少し加えて、そういう視点を持っているということ
を明確にしながら、この報告書を最終的にはまとめさせていただくということでいかがでござ
いましょうか。
○市川座長 そうすると、パラダイム変化というようなお言葉を使われているんですけれども、
もうちょっと広くなったと考えた方がよろしいという、視点をちょっとこの中に付け加えてい
ただくというようなことでよろしいでしょうか。
 それでは、基本的な考え方のところにつきましてはそういうような。ほかには、今の基本的
な考え方についての御発言、御意見等ございますでしょうか。
○加我構成員 ちょっとだけ追加させていだきますけれども、多分、杉山先生がおっしゃった
二次・三次予防ということは、小児期からさまざまな支援、診断、治療、支援を一体のものと
して私は考えていますが、支援を行うことによって、後期ライフステージで問題が起こらない
ようにする、あるいは少なくなるようにするということのためにつくられた法律だと思います
し、そのように考えて、必要なときに必要な診断、治療、支援を受けていただける、そして、
要らなくなった後は見守る体制が整っていればいいということではないかと考えております。
よろしいでしょうか。
○市川座長 では、そういうような趣旨でということでお願いいたします。
 それでは、その次の「今後の対応の方向性について」、議論させていただきたいと思います
が、いかがでしょうか。一応4つに分けてあるんですけれども、順番どおりという必要はあり
ませんが、支援手法の開発につきましては、基本的な考え方と対応の方向性ということで御意
見を伺っております。これについては、各構成員の方から何か御発言等ございますでしょうか。
○氏田構成員 アセスメントという言葉がそこかしこで使われていると思うんですけれども、
発達障害であることを気づくところのアセスメントと、それから、その方が持っているニーズ
をどうアセスメントするかというような視点のところが、多分盛り込まれているんだと思うん
ですが、同じ言葉で、支援ニーズの方をきちんと把握していくということがまだまだ遅れてい
るように思うので、是非その辺を盛り込んでいただけたらと思います。
○市川座長 アセスメントとモニタリングという言葉が使われておりますけれども、その中の
概念をもうちょっと明確にしてほしいということでよろしいでしょうか。
 杉山先生どうぞ。
○杉山構成員 これは継続的な議論になっているところだとは思うんですが、日本で適応障害
をはかるための標準化されたアセスメントツールがないんですね。ですから、これはちょっと
国家レベルできちんと対応してほしいということは前から申し上げているところで、私は具体
的に、バインランドの日本語訳だと思っているんですけれども、そういう世界に通用するとい
うことを踏まえた上での適用尺度が非常に大事だと考えます。
○市川座長 今後、3障害の横並びということはよく言われていますが、障害は、ばらばらで
はなくて、、杉山構成員がおっしゃったように、社会的要請で支援を考えていくという考え方
があるのではないかという御発言だと思います。
○福島精神・障害保健課長 今の適応障害の評価尺度については、うちの方のプロジェクトで
も今開発を進めておるところであります。もしかしたら対応の方向性の中にそういう手法の開
発みたいなものはあるんですが、もっと基礎的なツールといいますか、そういうものの研究開
発のようなものが枠としてはないので、多分整理が悪いのかなと思います。少し議論させてい
ただきまして、柱の中に1、2、3、4、5として話していますけれども、もし出すとすれば、
5つ目の柱にそういう調査研究の推進というものがあるのではないかと。そこはまた座長と御
相談させていただきます。
○市川座長 よろしいでしょうか。
 ほかには御意見、御質問等ございますでしょうか。
○岩谷構成員 全く概念的な話で恐縮なんですけれども、この発達障害の障害というもののと
らえ方として、障害者権利条約の中にはもう完全に社会モデルになっているわけですが、そう
いうような視点から、社会との仕組みの中でこれが出てくる問題だというような考え方が、余
り私、これを読ませていただいて、ちょっと理解されて入ってこなかったんですが、その辺に
ついては、私は発達障害に詳しくないので申し訳ないのですが、その辺については何か触れら
れるというか、そういうことはないんですか。これで先のことを、発達障害というものを見て
いくときに、この考え方で大丈夫と言ったらおかしいんですが、整合性が取れるというか、何
か問題になることはないのでしょうか。それをお聞きしたいんですけれども。
○加我構成員 それは私が前から気になっているところで、やはり自閉のタイプの方と、それ
からADHDの方と、あと独自困難なりの学習障害の方では、同じ社会的モデルは当然あると
は思うんですが、その前段階としての医学モデルというか、医療の中で考えなければいけない
部分も絶対ありますし、またその必要度とか必要性が、それこそライフステージによって全く
違いますよね。学習障害のお子さんは、例えば1歳半健診で診断すること自体がもうナンセン
スでありますし、学齢期には是非とも支援をして差し上げなければいけないわけですので、先
ほども、診断、治療、支援は一体のものと考えていると申し上げたんですけれども、社会モデ
ルだけではなくて、医療の中でも診断、治療、支援は完全にワンセット、特に専門家はワンセ
ットだと考えてやっていると思うんです。ですから、そこがわかるような形で出していってい
ただければいいのかなとは思っていますが、いかがでしょうか。
○市川座長 どなたか御発言。では、小川構成員どうぞ。
○小川構成員 就労について意見を述べさせていただきたいのですが、最後の対応の方向性の
ところで、地域障害者職業センターで実施されている発達障害者に対する専門的支援カリキュ
ラムの全国実施に向けた障害者職業カウンセラーの増配、ここが最終的に具体的な結論になる
ことに大きな異論はないんですが、ここまで来る段階のところで、就労支援については支援モ
デルが開発されていて、それでもう全体的に問題がかなり大丈夫だと読み取りかねない書き方
がありまして、そこがちょっと支援に関する課題とか、前段の資料のあたりでも、資料が多く
てどこの何と言うのが難しいのですが、発達障害の青年期・成人期について、「就労支援に関
しては支援モデルが開発されており、それらを更に推進することが必要ではないか」、生活の
方についてはモデルがないけれども、「就労支援については開発された支援モデルに基づくプ
ログラムの普及が始まっており、それを強化していくことが必要である」ということで、就労
支援の問題はもっと幅が広くて。確かに、障害者職業センターのこのモデルプログラムを推進
していくことは重要だと思います。そして、これにマッチする就労の問題を抱えている発達障
害の方がいらっしゃると思うんですけれども、全体からすると、障害者職業センターに最後ア
クセスされる方、それから、その中でこのモデルにマッチする方の量というのは限られている
と思います。そしてまた、このモデルを終了した後に離転職を繰り返す発達障害の方というの
がかなり予測されます。
 発達障害の方の就労相談で最も強化しなければならないのは、そういう方たちの身近な、何
回も繰り返し就労に関して相談に応じる体制だと思いますので、この国の施策で言うとハロー
ワークの強化というのはもうそのとおりで、そこでの相談を充実させていただきたいことと、
もし可能であれば、障害者就業・生活支援センターも国の就労支援対策として位置付けられる
と思いますので、より身近な障害者就業・生活支援センター、最近、発達障害の方の相談がこ
こにもかなり来ていますので、そこも触れていただければと思います。とにかく相談支援体制
の強化が、そして発達障害に関する専門性の充実というものがもう少し継続的に必要だという
流れのもとで、このプログラムの充実強化に最後結びつけていただければと思います。
○山岡構成員 今、小川構成員から言っていただいたところと関連するのですけれども、小川
構成員言われたのは、結局、離職とか退職を繰り返してから発達障害がわかるケースが結構あ
って、その原因を探ると発達障害ということで苦労されているケースが最近多いということも
踏まえておられると思うんですが、逆に、知的障害を伴わない発達障害については、全国LD
親の会という団体で実態調査をしたことがあるんですけれども、そこで出てきていることは、
基本的に8割ぐらいのお子さんは、通常の教育のコースをたどって卒業していかれるというこ
とです。通常の高校であったり、大学であったり、大学院を出たりいろいろあって、高学歴ほ
ど就職のところで苦労されているケースが多いわけです。そこで問題になるのは、要するに自
己理解が足りていなかったり作業能力が足りていなかったり、勉強はできるんだけれども就職
に際して必要なスキルが整っていないという場合が多いのです。
 ただ、今このいろいろなモデルを考えていくところでいきますと、特に知的障害を伴わない
発達障害については、学齢期の中の、例えば高校段階とか大学段階で次のステップに備えてい
くようなことの何かシステムというかを考えなければ、いけないと考えています。これは教育
の分野に入っていくかもしれませんけれども。そうすると、通常の高校の中で、例えば発達障
害がある方について、就労に備えてどのようなプログラムが考えられるか、どんな支援が考え
られるか、あるいは、その後の定着支援であるとかというようなことを考える必要があるとい
うことです。要するに、結構問題がこじれてからというよりも、その前の段階から支援してい
くと、結構スムーズに就労に結びつくケースがあるのではないか。さっき杉山先生がおっしゃ
ったように、生涯の支援が必要ではなくて、そうすると、支援から完全に卒業ということには
ならないかもしれませんが、結構うまく定着していける方が多いのではないかということを思
っています。
○市川座長 今の御発言は、地域支援体制等にも関係してくるところだと思います。もう少し
先の人事の育成あるいは地域支援体制の整備も含めて議論していただくこととします。
 先ほどパラダイムというお話もありましたが、早くからうまい対応ができていれば、問題な
い人もいるだろうという論議ではないかと思いますが。
 このことについて何かありますか。どうぞ、氏田委員。
○氏田構成員 地域での支援体制というところですけれども、資料5の4ページとか、資料3
の15ページに提案くださっている家族同士の支え合いの仕組みということで、ペアレントメン
ター(ボランティア)の養成ということを御提案いただいているのですが、日本自閉症協会で
も、これまで、全国各地の支部で家族たちが電話で相談を受けたり、定例会で相談を受けたり
という形で親同士の支えあいをしていますが、お母さまたちは一人の子育てということからの
相談を受けることになり、相談を受ける側もしんどい場合があり、今年で4年目になるんです
が、自閉症スペクトラムの多様な子どもたちについての基礎的な知識をみんなで共有したり、
相談の枠組み、相談時間であるとか、地域資源への紹介であるとか、も決まっていない状況だ
ったものですから、親同士、相手のお話をどういうふうに聞きましょうかという相談の基礎技
術についても学んでいただいたりという研修を行ってきました。診断を受けて不安になってい
る若い親御さんたちに対して、同じ家族の立場から、支えになれればと思っているところです。
障害の受容期の親御さんに限らず、専門機関に行くのをためらっている場合なども地域で気軽
に話を聞いてもらえる人がいるという利点があると思います。もちろん、家族は専門家ではあ
りませんので、専門的な相談にお答えすることは出来ませんが、相談の窓口はたくさんあって
いいと思うんですけれども、障害を告げられた最初の段階で大変不安に思っている時に、とて
も共感を持って寄り添っていくことができることとか、あるいは支援者とトラブルになったと
きに、先輩の母として少しお役に立つことができるということなどでお役に立つのではないか
と思っているところです。このペアレント・メンター養成を今年度も行っていきますが、昨年
度までの3年間で全国で基礎講座を終了した方が250名ほどいらっしゃるんです。この当事者に
よる活動については、発達障害者支援法成立のときにも、家族会とか当事者団体のパワーアッ
プをというお話があったと思うので、是非このペアレントメンター養成ということを広く行っ
ていただき、家族同士の支えあいのしくみが出来たらうれしく思います。
 それから、発達障害者支援センターの役割と課題のところに片方では書いていただいている
んですが、今、日本自閉症協会が中心となって行っていますけれども、全国各地で核となって
いる発達障害者支援センターとセンター連絡協力員みたいな形で、このペアレント・メンター
たちが役に立つことができるのではないかと思っているので、そんな仕組みも是非これから先
考えていただけたらありがたいなと思っています。よろしくお願いします。
○市川座長 高山構成員どうぞ。
○高山構成員 最初のところから少しお話をさせていただきたいと思います。
 (1)のところで、支援方法の開発というところですけれども、先ほど加我委員からもあり
ましたが、やはり医学モデルのところも充実させていただきたいというのを痛感しているとこ
ろです。特に、ADHDに関しては、薬物療法のところでたった1種しか薬がないということ、
それから18歳までしか、それも情状酌量みたいな形で、おまけで18歳みたいな形で、とてもラ
イフステージすべてのところに適用されていないということが本当に問題であると思われます。
特に、18歳からいろいろ大変になってくるんですよね。受験とか就労、結婚、その前の段階で
使える薬がないというのは非常に片手落ちだと思いますので、この点を是非お願いしたいと思
います。
 それから、最近は脳科学の方で画像の方もかなり進んでいますので、医学モデルのところも
是非充実させていただき、この辺のアセスメントや有効なところの効果測定なども、是非国家
的予算でお願いしたいと思っています。
 それから、人材育成とか情報提供とかに関連してくると思うんですけれども、杉山委員から
もコメントがあったところですが、発達障害、特に高機能の発達障害に関してですが、余りに
もマイナスの情報ばかりに重点が置かれていて、もう少しプラスの情報を伝えるべきではない
かと思います。これは、専門家の育成のところからお願いしたいと思います。例えば、学生さ
んに対して、障害児教育というところでこの発達障害を話すと、マイナスのことばかり教えて
いるんですよね。もうちょっとプラスのところを是非お願いしたいのと、これは企業の人事向
けにもお願いしたいと思います。だめなところばかりではなくて、こんなに優秀なところがあ
るんだ、活用しないともったいないですよぐらい、是非お願いしたいと思うんです。これはハ
ローワークなんかの研修でも是非お願いしたいと思っています。
 それから、情報提供というところですけれども、脳科学の研究が進むと、使い方によっては
いろいろ難しいところが出てくるのかなと思いますので、やはり脳科学リテラシーという形で、
人権問題とかそういうものも加味して、社会モデルの中でいかに医学モデルと融合させてサポ
ートしていくかというところなども是非お願いしたいと思っています。
 それから、先ほど氏田委員のところから話が出たんですけれども、人材育成のところで、ペ
アレントメンターということですが、ここのところと、あと早期支援のところですが、是非、
親のストレスマネジメント、親の育児ストレスというところに焦点を当てた支援をお願いした
いと思います。障害受容を強制させるようなことで支援が進むのではないかということで逆に
ストレスを与えている、そういう早期支援があるんですよね。そこのところを、ストレスマネ
ジメントという文言を是非入れていただいた方がいいのではないかと思っています。
 エジソンクラブでは、WAMから助成金をいただいて今年と来年でストレスマネジメントを
やるということと、その中から、親の中から指導者を養成するということをやりたいと思って
います。
 済みません、長くなりましたが、以上です。
○市川座長 幅広い御発言をありがとうございます。
 時間も限られていますので、今、人事の育成と地域支援体制の整備という点に絞って若干御
発言いただければと思います。先ほど太田参考人の方からお話があったのですが、人事育成の
地域支援体制ということで、どんなところがうまくいくのに重要かということで、もしお話し
いただければありがたいのですが。
○太田参考人 どういうポイントでお話ししたらいいかがよくわからないのですけれども、市
町を初め学校関係者は、どうしたらいいかわからなくて非常に困っているというのが実際問題
だろうと思います。ですので、私ども、研修も受け入れるし、実際に出かけていってもいろい
ろなお話もできるんですけれども、市町においてそういう体制を組んでそれに応じていただく
必要性についての御理解というのは、まだできていない。やはりポイントは、それぞれの市町
での理解と前向きな姿勢がなければ、発達チェックリストがあろうが、相談窓口をつくろうよ
と呼びかけようが、進まないのだろうなと思っています。
 非常に難しい、本当に医学的に見てどうという難しい問題はいっぱいあるけれども、実際に
困っている方々を支援するという観点から言えば、先ほど杉山構成員のご指摘から感じたので
すが子育て支援を少し専門家がやるんだよというような観点が、実際の現場には必要なのかも
しれないなということを改めて感じます。そういう視点でないと、なかなか自治体関係者、教
育関係者が、私どもと一緒に支援体制を取ろうよということにはならないのかなというのが現
場の感覚です。
○市川座長 それでは、斉藤参考人の方からも、何か追加することがあったらどうぞお願いし
ます。
○斉藤参考人 いろいろあろうと思うんですけれども、1つは、首長ということから申し上げ
ますと、いわゆるライフステージというのは、なかなかこれは大変な問題にかかわってくると
思うんです。どういう形で発達支援を絡めていくのかという、市町村では、大きな問題になっ
てくるだろうと思います。
 特に、発達障害は、市民の理解というのが物すごく大変だと思います。そういう意味では、
逆に言えば、差別、区別がどんどん出てきて、どういう形で我々が対応すればいいのかという
ことが出てくるような気がしてなりません。
 それと、今、三重県の方がおっしゃられるですけれども、私どもが今回取り組んだのは発達
障害児という問題ですが、私は、これも子育て支援に是非位置付けてもらわないとおかしいで
す。そうでないとこの問題はやれないのです。だから、もう絶対の中で、今日的な少子化の問
題から入れたときに、子育て支援の中で発達障害をやるんだということを絶対国の方は取り上
げていただきたい。
 ちょっと感想ですが、そう思います。
○市川座長 どうもありがとうございました。
 あと、では、まだ御発言していらっしゃらない柘植構成員。
○柘植構成員 教育の視点から少しコメントしたいと思いますけれども、その前に、先ほど高
山さんがおっしゃった発達障害の子どもを持つ保護者のストレスのことですが、この会という
のは障害全般について議論するのではなくて、発達障害特有の課題に絞り込んで議論するとい
うことなんですね。
 実は、4~5年ぐらい前からでしょうか、障害のある子どもを持つ保護者の需要とかストレ
スということで、ドローターの有名な段階説がありますね。あんなような感じで知的障害のな
い発達障害もたどるのかなと思っていたら、そうではないという実験結果がこの4~5年かな
り出ましたよね。アスペルガーの子どもを持つ状況だとか、あるいはLDの子どもを持つ状況
だとか。つまり、発達障害の子どもを持つ保護者のストレスというのは、これまでのさまざま
な知的障害とか、肢体不自由とか、奇形とかというものとは違うのではないかという知見が出
始めているので、とても重要なことだと思いますので、ほかの障害と同じことではなくて、こ
の発達障害特有の課題ということで特別に記述されるというのは、私も賛成です。
 それで、教育の視点からちょっとコメントしたいんですけれども、2つの自治体から来てい
らっしゃるんですが、そこに限らず、縦割りではなくて、組織は縦に割られているのでしょう
が、教育とか、福祉とか、医療とか、関係部局が連携しながらこの発達障害に支援をするとい
うことが、ここ何年か着実に都道府県とか市町村で出てきたと思っています。ですから、この
報告も、恐らく厚生労働省が出すのでしょうけれども、教育の関係者も見るのだろうと思いま
す。その視点からすると、教育の視点も幾つか入っているのはとてもありがたいのですが、そ
の扱い方がどうも、提示というか、事項によって、つまり主語が厚生労働省なのか文部科学省
なのか、このペーパーは厚生労働省が出されるんですよね。
 もう少し具体的に言いますと、例えばこれは資料3の6ページのところに気づきに関する課
題というのがあって、「当事者や家族、保育士、教諭」、かなり高い位置に「教諭」と来てい
るんですね。あるいは何ページか後ろへ行っていただくと、例えば9ページ、「これまでは保
健・医療・福祉・教育・就労」、就労の前に「教育」が入っているんですが、この辺の順番と
か重みとか、13ページですと、「保育所・幼稚園、学校」となっていて福祉サービスなんです
ね。この辺の福祉・労働とか医療とか厚生労働省のものと教育との関係の、何かその辺の重み
付けみたいなことがどうかなということと、もう少し具体的な話になりますと、今度は提案の
方、方向性の資料5の4ページの、例えばということでこの例で紹介しますと、人材の育成な
んですが、基本的な考えとして「標準的なテキストやマニュアル」、全体として、どの方にも
共通してというようなことなんですね。
 これは、医療関係者、福祉関係者、労働関係者、どのレベルまでの標準化したものなのかと
いうことがよくわからなくて、例えば教育の分野ですと、学校の先生用だと、一般的なものも
出ているのですが、今はもう個別化に入ってしまっているんですね。大阪府が間もなく出す高
等学校に特化した指導方法とか理解推進の指導用の冊子ですとか、あるいは通常学級の先生向
けのもの、これは北九州市なんですが、あるいは養護学校の先生向けとか、あるいは管理職と
か、各論に入ってきているんですね。
 ですから、先ほどのいろいろな教育・福祉・労働の並びで書いてあるんですけどという話な
んですが、例えば人材育成というのは教育も含めてのことなのかどうか。教育も含めてだとす
ると、各論に入ってきていて、更に標準的なテキストとかマニュアルというものをどう考えた
らいいのかということで、理解しづらいなということです。
 それと、もう一つは、今度はまた、方向性ではなくて資料3に戻るんですけれども、今のよ
うな例のもう一つは、先ほど出たアセスメント、モニタリング、9ページですね。私も、アセ
スメント、モニタリングはもう少し具体的に書き込んだ方がいいかなと思ったんですが、例え
ば、この上の○のところを読んだのですが、教育のところでは、一応、校内で気づいて、実態
把握をして、指導支援策をつくっていくという仕組みはできたんですね。格差はありますけれ
ども。それで手に負えなければ、教育委員会が、医者の方も入って専門家チームをつくって、
そこでより専門的な判断をするという仕組みももう既にできているんですね。
 ただ、それは格差があるものですから、非常にうまくでき上がって動いている自治体もあれ
ば、なかなかうまくいっていないところもあるとは思うんですが、教育のところでは一応そう
いう仕組みができて動いているということですので、そういうことを知っている自治体、ある
いはうまくいっている自治体の方がこれを読んだときに、更にまた何をするのかと考えますの
で、多分そういった自治体は、医療とか福祉とか、ほかの関係とより総合的なアセスメントの
手法を開発しなさいとか、より総合的なモニタリングの方法を開発しなさいということだと思
うんですよね。ですから、文言の整理程度の話だと思うんですけれども、教育の側が読んでも
なるほどと思うような整理をされるといいのかなと思いました。
 それから、最後の1つです。資料5の最後の情報提供・普及ですけれども、私は、文部科学
省の方の発達障害教育情報センターにもかかわっているのですが、これ、せっかく2つのセン
ターができたものですから、密接な連携とか役割分担をするといいと思うんですね。先ほど医
療モデルという話もあったんですが、学校の先生方は多様なニーズを把握して指導、支援して
いくんですけれども、やはり医学的な情報もあれば、それはとても重要なことであるので、た
とえ発達障害教育情報センターに入っていったとしても、そこで全部完結するのではなく、そ
のセンターで手に負えないところは、やはり厚生労働省の方へ入っていって、そこでまず医学
的なこととか、予後のこととか、薬のこととか、うまく取り出せるような、表面的な連携では
なくて、もう少し一体的な運営というか運用みたいなものを具体的に進める必要があるのだと
いうことが書かれるといいのかなと思いました。
 あと、余分な話ですけれども、もう決まってしまったからしようがないですが、名称に果物
センターというのがあって、1つバナナセンターというものがあるような感じで、こちらに教
育がついているのだったら、医療・福祉・労働とかとつくとよかったのかなと。どうでもいい
話ですけれども。
 以上です。
○市川座長 そういうことで、主語をはっきりさせてほしいということと、もっと連携を打ち
出してほしいということでしょうね。そういう御意見だと思いますが。
 時間がそろそろ迫っているんですが、まだ御発言いただいていない方。今の発言と関係ある
話ですか。では、どうぞ。
○杉山構成員 柘植先生のお話って、まさにそのとおりだと思うんですけれども、教育こそ、
物すごい、これからこれまであるでしょう。だから、4ページの共通のテキストとかマニュア
ルの作成ということが、こういう施策のときには必ず出てくるんだけれども、余り役に立った
ためしがないのではないかというのが一つあって、それって、結局、総花的な話におさまって
しまうからだと思うんですね。そうしますと、やはり柘植先生の御提案にあるように、ちょっ
と絞り込んだことを入れておくことが必要だと思うんです。
 ちょっと具体的なことを言いますと、高山先生の方から出たストレスマネジメントのことで
すが、これは具体的にはどういうことかといいますと、ADHDとかPDD、注意欠陥多動性
障害、多動を伴った人とか、それから広汎性発達障害の方というのは、保護者の側に物すごい
欲求不満をつくってしまうわけです。これはなぜかというと、愛着の形成がうまくいかないか
らですね。でも、その愛着の形成がずっと形成されないままにいくのかというと、そうではな
くて、小学校低学年から中学年あるいは高学年ぐらいになると、知的な障害を伴った方でも愛
着の形成がうまくいくわけです。ということは、逆に言いますと、支え方としては、小学校中
学年、10歳、9歳ぐらいのところまでどうやって保護者の強い欲求不満を支えるのかというよ
うなことが具体的な問題になってきます。
 こういうような具体的な内容まで少し絞り込まないと、僕はマニュアルとして意味がないと
思うんです。まして国がつくるマニュアルとしては。ちょっとそのあたり、せっかく専門家集
団がいるわけですので、絞り込んだ内容を少し提示できないかと思うんですが。
○柘植構成員 私も全く賛成で、私はほかの医療・福祉はわかりませんけれども、教育の方は
もうかなり出ているんですね。各都道府県がいいものをつくっている。ところが、それが集約
されて公表されていないものですから、ほかの県の方はそれを知らないんですね。ですから、
まさにその辺の、全国各地のマニュアルとかのベストプラクティスを情報センターが集めて発
信すると思うんですね。そんな作業をしながら、足りないものがあるのかないのかということ
を判断するのが多分センターで、それで足りないものがあれば、杉山先生がおっしゃったよう
に、そこはまさに国がつくっていけばいいわけであって、その辺をはっきりさせてから、何を
するのかしないのかということを切り分ける必要があるのかなと思います。
○市川座長 どうもありがとうございました。では、その視点を是非入れていただくというこ
とを事務局にお願いしたいと思います。
 それでは、まだ発言していない田中参考人、何かありますか。
○田中参考人 済みません、時間が来てしまっていますが、一応、うちの代表の辻井からコメ
ントをいただいているので、発言させていただいていいですか。
 辻井からのコメントですが、まず、基本的な考えというところでは、杉山構成員が言われて
いますが、障害の生物学的脆弱性とか、支援のニーズというものと置き換えて、できなさでは
なくて、支援によって状態が改善するという視点の再確認が必要ではないかということです。
 あとは、具体的に当事者、家族に届く支援ということで、ユーザーの状態像を把握するため
のツールの開発や支援メニューの具体的な項目化をしっかりしていかないと、いまだに専門家
側が何をしたらいいかわからない場合が多いのが現状であるということ。
 あとは、書いてあることをそのまま言いますが、発達障害児が多数存在している児童養護施
設とか児童自立支援施設などにおいても、発達障害に対応する適切な支援ができるように法律
の改正を盛り込むべきだということ。
 あとは、支援の手法の開発としては、標準的なアセスメントの仕方とか、パッケージとかを
きちんと当事者、家族にわかりやすく提示することが大事で、それがこの3年間できてこなか
ったので、国レベルで専門家が協力して取り組むようなプロジェクトづくりが必要である。
 人材育成については、支援のパッケージとか、そういった手法とかが明確にできなかったと
いうことも原因になっていて、また、福祉などの領域では十分な給与保障のある専門家の仕事
の職域開発ができていないために、ポストがなければ人が育たないのは当然で、それが深刻な
問題である。
 あと、地域支援体制の整備としては、地域格差が更に拡大しているのではないかということ
で、自分の自治体以外との情報交流の機会が乏しいために、自分の地域の課題が見えない場合、
特に深刻になっている。自治体の取組み状況に対するユーザー側から第三者評価が必要かもし
れない。
 情報提供・普及啓発では、行政における門前払いは減ってきているけれども、関心のない人
に知ってもらえるようになる機会、あと家族、本人が知りたい情報をどこで得るかわかりにく
い現状で、全体として大きな進歩はない。学校教育において、特別支援教育の現場において教
育内容の格差が大きく、どういう子どもの状況にどういう教材がいいかなど、発達障害情報教
育センターから具体的に発信しないと改善しようがない
 やはり支援とかによっては、健診とかでもそうなんですが、標準的なもので、あと、具体的
な支援をつくるということで、ツールとしては、うちの会でも、子育て支援になるようなワー
クブックですとか、感情理解のワークブックですとか、いろいろなワークブックなどをつくっ
ています。そういったもので、研修とかは、話を聞くだけではなくて、具体的にワークをして、
体験して支援に生かしていくようなものが必要ではないかということ等です。
○市川座長 では、大分時間が押してしまいましたので、本日はこれまでにしたいと思います。
どうも進行が不慣れで申し訳ないですが、今後の進め方について、事務局から説明をお願いい
たします。
○事務局 御説明いたします。
 本日、各構成員の皆様方よりいただきました御意見や、本日御欠席の構成員の方々からの御
意見をもとに、事務局にて必要な修正を行いまして、座長とも御相談の上、まとめの報告書を
作成し、次回、8月18日月曜日開催予定の第5回発達障害者施策検討会で構成員の先生方にま
た御確認していただきたいと思います。
 なお、本日の議事録についても、皆様に御確認いただいてから公開とさせていただきたいと
思います。
 また、まとめた報告書については、先ほどの趣旨の部分で事務局より申し上げたとおり、障
害者部会の報告や予算などに反映させていくこととなります。
 以上です。
○市川座長 本日予定いたしました議題は以上でございます。 どうもありがとうございまし
た。
○事務局 市川座長、議事進行ありがとうございました。構成員の皆様方、参考人としてお越
しいただいた皆様、関係部局の皆さん、本日はお忙しい中、長時間にわたりありがとうござい
ました。
 これにて、「第4回発達障害者施策検討会」は閉会とさせていただきます。ありがとうござ
いました。

【紹介先】
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課
電話番号 03-3593―2008(内線3027)

教科用特定図書等普及法」の施行令案の概要について 2005/08/052008-08-05

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1030&btnDownload=yes&hdnSeqno=0000041764

---------------

障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律
施行令案の概要について

1.趣旨
○ 平成20年6月18日に障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等
の普及の促進等に関する法律(平成20年法律第81号。以下「教科用特定図書
等普及法」という。)が公布され、同法附則第1条により公布の日から3月を超
えない範囲内において政令で定める日から施行される。

○ この法律は、障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等(教科用拡
大図書、点字教科用図書など)の普及の促進等を図るため、義務教育諸学校の教
科用図書の無償措置に関する法律(昭和39年法律第182号。以下「無償措置
法」という。)による無償給付等の対象とならない教科用特定図書等について、
同法と同様の手続により無償給付等を行うこと等について規定するものである。

○ これに伴い、教科用特定図書等の無償給付及び給与の実施に関する都道府県
教育委員会の事務その他必要な事項について定めるため、障害のある児童及び生
徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律施行令(以下「教科用
特定図書等普及法施行令」という。)を制定する。

2.教科用特定図書等普及法施行令の概要
教科用特定図書等普及法施行令において、義務教育諸学校の教科用図書の無償措
置に関する法律施行令(昭和39年政令第14号。以下「無償措置法施行令」と
いう。)の規定に倣い、以下の事項を定める。

○ 教科用特定図書等発行者からの教科用特定図書等の受領及び小中学校の設置
者に対する無償給付に関する事務については、当該学校を所管する教育委員会等
の実施機関がこれを行うこととする(第1条関係)。

○ 教科用特定図書等の無償給付に関して、実施機関、都道府県教育委員会、教
科用特定図書等発行者及び小中学校の設置者が行う事務について規定する(第2
条~第5条関係)。

○ 文部科学大臣は、無償給付及び給与の実施状況を調査し、及び小中学校の設
置者に対し報告を求めることができることとする(第6条関係)。

○ 教科用特定図書等普及法施行令の規定により都道府県及び市町村が処理する
こととされている事務は、法定受託事務とする(第7条、附則第3条関係)。

3.施行期日
教科用特定図書等普及法施行令は、法の施行の日(平成20年9月17日)から
施行する(附則第1条関係)。

YMCA総合教育センター主催 セミナー発達障害(学習障害およびその周辺)の子どもたちへの取り組みから/大阪YMCA 2008/08/06-072008-08-06

主催者からのご案内です。

------------

大阪YMCAでは、発達障害(LD(学習障害)およびその周辺)の子ども達に
関わる指導者の方や学校教員などを対象にしたセミナーを下記の通り開催いたし
ます。

『発達障害(学習障害およびその周辺)の子どもたちへの取り組みから
WISC-3からみえることとサポートクラスでの指導の実際』

日 時:2008年8月6日(水)-7日(木)
    両日とも10:00~15:00 受付9:30~
対 象:発達障害にかかわる指導者
講 師:飯田真子(大阪YMCAサポートクラス講師)
    谷川友子(大阪YMCA国際専門学校 表現コミュニケーション学科講師)

内容:大阪YMCAサポートクラスでは、発達障害のある子への支援プログラム
   を行っています。その取り組みの一部をご紹介します。
1日目・WISC-3の解釈手順についての解説
・サポートクラスでの取り組みとして、WISC-3などテストをもとに課題分析の仕
 方や、目標設定、教材、クラスの進め方などをご紹介
2日目・参加者(グループワーク)による教材作成
・教材の使用例
・サポートクラスでの教材紹介
参加費:10,000円(2日間)当日、受付にてお支払いください。

会 場 大阪YMCA会館 大阪市西区土佐堀1-5-6

交 通 地下鉄四ツ橋線「肥後橋」駅下車 徒歩7分

定 員 各回50名(定員になり次第締め切ります)

主 催 YMCA総合教育センター

申込み 電話、FAX、メールにて、参加希望者の氏名・住所・連絡先を明記し
    て下記へお申込み下さい。

大阪YMCA サポートクラス
TEL:06-6441-5070
FAX:06-6443-7443
      E-mail:supportclass@osakaymca.or.jp

関連ウェブサイト http://www.osakaymca.or.jp/index.html

第5回カウンセリングセミナー 発達障害への取り組みについて考える/上智大学 2008/08/06-082008-08-06

http://www.info.sophia.ac.jp/cisu/sub4..htm

-----------------

メインテーマ:「発達障害への取り組みについて考える」

 現在、発達障害に世間の注目が集まっています。2003年に開始された特別支援
教育は、2007年度から全国の小中学校で本格的に開始され、今、実践の成果が着
実に積み上げられつつあります。また、発達障害に関する法的な整備が進み、
2004年に「発達障害者支援法」が成立し、翌年4月から施行され、このことを契
機として各都道府県に発達障害者支援センターが設置されるなど、発達障害者に
対する支援体制も整備されつつあります。
 このような流れの中で、学校や施設で働く方にとって、発達障害や特別支援教
育に関する理解が不可欠なものとなっています。このセミナーでは発達障害と特
別支援教育についてとりあげることと致しました。現場で働いている方が発達障
害とその教育について理解を深め、ここで学んだことを日々の活動の中に取り入
れていただきたいと考えています。
 講師は発達障害に関する我が国を代表する専門の先生方、および第一線で活躍
されている実践家の方々にお願いすることができました。このセミナーに参加す
ることによって、発達障害に関する基本的な見方・考え方と、実践に役立つ多く
の示唆を得ることができると思います。多くの方々のご参加を期待しています。

日 程  2008年8月6日(水)、7日(木)、8日(金)

会 場  上智大学(JRまたは営団地下鉄四ッ谷駅下車、徒歩5分)

定 員  130名 予定 先着順受付

参加費用  3日間参加 22,000円 税込
 3日間参加が原則ですが、2日間のみ、1日のみの申し込みも可能です
 2日間参加:15,000円  1日のみ参加:8,500円 いずれも税込

パンフレット・申込書等の郵送希望及び参加申込書・振り込み控えコピー送付先
〒102-8554
東京都千代田区紀尾井町7-1  
上智大学公開学習センター カウンセリング講座 カウンセリングセミナー係
電話 03-3238-3558  月~金 9:00~12:00 13:00~17:00