教育ルネサンス 発達障害の学生支援 読売新聞記事 2010/10/13-162010-10-16

 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20101013-OYT8T00351.htm
(1)対人関係 語り合える場

 秋晴れの日ざしが差し込むカーペット敷きの部屋。昼食を手にした学生たちが、
女性カウンセラーを囲んで次々と席に着いていく。

 「グループ討議のリーダーに指名されたのにうまくできなかった……」と、男
子学生が落ち込んだ表情で語り始めた。すかさず別の学生が、「リーダーに指名
されたのは、できると思われている証しだよ」とフォローする。悩みを打ち明け、
励まし合うのは、ほとんどが発達障害の診断、または疑いのある学生たち。福岡
大学(福岡市)で週に1回開かれるサポートグループの集まりだ。

 同大で発達障害の学生の相談が目立ってきたのは、約10年前のこと。ちょう
どこの頃、当時の学生相談室をヒューマン・ディベロップメント・センターへと
改組し、不登校なども含めた心の健康の支援を始めていた。--略

 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20101014-OYT8T00199.htm
(2)「共育」で理解深める

 授業が半ばを過ぎたころ、四重に重ねた半透明のシートが配られた。「弱視の
見え方や心理を考えてみて」。講師の言葉にうなずきながら、学生たちはシート
を目の前にかざし、必死にテキストの文字を読もうとする。

 東北公益文科大学(山形県酒田市)で10月9日に開かれた「インクルージョ
ン社会論」の授業。15人の学生が視覚障害者の移動介助や、点字の名刺作りな
どを体験した。

 「指で点字が読めるのを『すごい!』と言う人がいるけれども、視覚障害者に
とっては平仮名を読むのと同じこと。そこが分からないと、すべての人々が排除
されることなく幸せに生きられるインクルージョン社会は実現しない」。自らも
視覚に障害がある講師が訴えると、学生たちの表情がぐっと引き締まった。-略

 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20101015-OYT8T00200.htm
(3)教員と心理職 二人三脚

 色鮮やかなビー玉やサイコロなどが盛られた皿をはさみ、割りばしを手にした
学生が教員と向かい合っている。

 「最初はサイコロ、次は貝殻」。教員の指示で、学生は器用なはしさばきでつ
まみ上げ、別の皿へと移す。「先生よりうまくなったんじゃないか」。教員が言
うと、学生の表情が大きくほころんだ。

 大阪産業大学(大阪府大東市)の学生相談室で10月12日に目にした光景。
学生相談室長でカウンセラーの瀬島順一郎教授(63)にマンツーマン指導を受
けていたのは、アスペルガー症候群と軽度の学習障害の診断がある工学部4年の
渡辺真さん(21)(仮名)だった。

 同大では、発達障害の学生には教員と学生相談室が連携し、学習と生活を支援
する体制を整えている。渡辺さんは、苦手な科目の単位がなかなか取れずに悩ん
だ末、2年生の時、学生相談室を訪れた。--略

 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20101016-OYT8T00216.htm
(4)入学前に調査、早期発見

 自己評価を引き出す質問に、「障害者、きもいと言われます」と記されている。
書かれている文字も、大学生にしてはあまりにも稚拙で、行からはみ出しそうだ。

 聖学院大学(埼玉県上尾市)が入学前準備講座で行っているアンケート調査。
同大総合研究所助教で学生相談室室長補佐の竹渕香織さん(37)は「発達障害
の疑いあり」と目を光らせた。

 発達障害の学生には、早期発見と早期支援が欠かせないが、自分自身では障害
に気づいていない場合が多い。このため、同大は入学後の学生生活ガイダンスで、
全学生を対象に、不安傾向などが分かるUPIテストを実施。さらに、合宿形式
の新入生オリエンテーションでも、学生相談室のカウンセラーらが気になる学生
をチェックしている。--略

マルチメディアDAISY講演会 主催:調布デイジー /調布市市民プラザ あくろす 2010/10/162010-10-16

http://www.chofu-daisy.org/?page_id=13
http://www.chofu-daisy.org/?action=common_download_main&upload_id=121

 マルチメディアDAISY講演会
 読みたくても読めない君へ~一緒に支援を考えよう~

日 時:平成22年10月16日(土) 午後1時30分~4時

場 所:調布市市民プラザあくろす2階 活動スペースはばたき
    (京王線国領駅北口前 コクティー(西友が入っているビル)2階)

参加費:無料

ディスレクシアや学習障害、自閉症など発達障害の児童・生徒は、読み書き(識
字)がとても困難です。しかし、視覚障害や知的遅れがない場合も多いため、そ
の原因は本人の努力不足とされることも少なくありません。
文字が見えるのに読めないということは、どのような障害であるのか。当事者の
実体験や、読み書きにはどのような支援ツールがあるのかなどの報告を聞き、ど
のような支援をしていったらよいのか、一緒に考えていきましょう。
調布市においても識字困難者への理解を高め、また、地域で識字困難で悩んでい
る子どもたちへの支援の輪をひろげていきましょう。

【プログラム】
13:30       挨拶 調布デイジー
13:35-13:50 マルチメディアDAISY 再生デモ
13:50-14:20 南雲 明彦氏
            (アットマーク明蓬館高等学校共育コーディネーター)
14:20-14:50 河野 俊寛氏 (石川県立明和特別支援学校教諭)
14:50-15:00 休憩
15:00-15:30 パネルディスカッション
15:30-16:00 マルチメディアDAISY体験会

主 催:調布デイジー (http://www.chofu-daisy.org/

後 援:調布市教育委員会 調布市社会福祉協議会 (財)日本障害者リハビリテ
    ーション協会 NPO 法人 支援技術開発機構(ATDO)

助 成:調布市地域福祉活動支援事業

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10月16日(土) 講演会申込書
お名前:
メールアドレス:
電話:
FAX:
住所:
当事者 ・ 保護者 ・ 教員 ・ その他(    )
記入できる範囲でご記入ください。

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なお、個人情報の取扱については法令順守を原則とし管理いたします。
参加ご希望の方は、EメールまたはFAXでお申込みください。当日参加も歓迎
いたします。

マルチメディアDAISY図書
 調布市立図書館には、30タイトルほどのマルチメディアDAISY図書があります。
中央図書館6階ハンディキャップサービスコーナーのパソコンで、実際に見るこ
とができます。貸出しには利用登録が必要です。

  調布市立図書館 ハンディキャップサービス係(文化会館たづくり6階)
  電話:042-441-6191 受付時間/午前9時~午後5時

DAISY版教科書
 全国のボランティアの協力で、教科書のマルチメディアDAISY化と、必要な児
童・生徒への提供を行っています。
お問い合わせ、申請書をご希望の方は調布デイジーまでご連絡ください。申請書
の提出先は、財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 情報センターまでお
願いします。(その際、調布デイジーから申請書を入手した旨をお伝えください)

調布デイジー メール:info@chofu-daisy.org FAX:042-439-5210
財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 情報センター
〒 162-0052 東京都新宿区戸山1 丁目22 番1 号
メール:daisy_c@dinf.ne.jp 電話: 03-5273-0796 FAX: 03-5273-0615
担当:長田・吉広・太田

マルチメディアDAISY版教科書を必要とする児童・生徒の数は、年々増えていま
す。ボランティアでは対応しきれない数となり、国や出版社を通して、公的機関
から、必要な児童・生徒が確実に、必要な時に遅れることなく入手できるように
なることを願っています。情報は、調布デイジーのホームページからも発信いた
します。 http://www.chofu-daisy.org/
メール:info@chofu-daisy.org FAX: 042-439-5210