●30th Annual Closing The Gap Conference参加報告 梅田 真理(教育情報部 総括研究員)2012-12-05

●30th Annual Closing The Gap Conference参加報告
                梅田 真理(教育情報部 総括研究員)

 10月17日(水)から19日(金)までの3日間、アメリカのミネアポリスで
行われたClosing The Gapの第30回大会に参加しました。Closing The Gapは
障害児者が生活や学習に使用する支援機器に関するカンファレンスです。主
に子ども(幼稚園段階から大学生)に焦点を当てており、教育に関する報告
が多いことが特徴です。また、自閉症やLDに関する報告が多く、感覚障害に
ついての報告が比較的少ないことも特徴です。
 ミネアポリスはアメリカの北部、ミネソタ州にあります。厳冬期はマイナ
ス20度を超える寒さの地域で、9月を過ぎると季節は秋から冬に移ります。
訪問した時期は、日本でいえば初冬という感じで、木枯らしが吹き息が白く
見える天気でした。
 会場はホテルを貸し切って行います。アメリカではこの形が多いようです
が、ウォーターサーバーがどの会場にも置いてあったり、午後3時頃にはア
ップルタイムと称して、名産のリンゴやチョコレートが提供されるなど、日
本の学会とは違う部分もたくさんあります。
 セッションは3日間で220を超えます。1セッション1時間で、会場が14
もありますから、十分に下調べをしておかないと、聞き逃してしまうことに
なります。自閉症のセッションでは、支援機器について、VOCAや短い動画を
撮影保存できるレコーダー(安価なもの)、一日のスケジュールを子どもに
合わせて作成し提示できるソフトウェア(iPadで使用)などが紹介されてい
ました。読み書きについては、多くのフリーソフトの紹介とともに、読み上
げ機能やハイライト表示、辞書機能などをパッケージにしたソフトウェアの
開発に関わるセッションや、国際標準形式と言われているEPUB3の形式での
テキストデータの作成の仕方のセッションなどに参加しました。それぞれの
セッションでは、疑問があれば話の途中でも手を挙げて質問し、話者も話を
中断してそれに答えるというやりとりもあり、これも日本の学会との違いを
感じました。

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「EPUB3の形式でのテキストデータの作成」とあるが、正確には「電子書籍」
の作成とでもすべきだろう。

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