社会保障審議会障害者部会(第78回)議事録(抜粋) 2015/12/042016-03-20

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000109531.html

○日時 平成27年12月4日(金) 15:00~

○場所 TKPガーデンシティ竹橋ホール10E
(東京都千代田区一ツ橋1-2-2住友商事竹橋ビル10F)

○出席者 駒村康平部会長、阿由葉寛委員、伊藤建雄委員、伊豫雅臣委員、大濱
眞委員、小澤温委員、河崎建人委員、菊池馨実委員、北岡賢剛委員、久保厚子委
員、佐藤進委員、竹下義樹委員、橘文也委員、藤堂栄子委員、永松悟委員、野澤
和弘委員、日野博愛委員、広田和子委員、本條義和委員、久松三二参考人、酒井
大介参考人、岩上洋一参考人、森祐司参考人、竹中郁子参考人

○藤堂委員 2つあります。1つは、文言についてです。「OJT」という言葉につ
いて、広田さんが何回もおっしゃっていて、私も文言を読んだのですが、OJTを
意味しないことに対して、(OJT)と書いてある部分がいっぱいあり、OJTが出てく
るのが5か所あります。OJTを日本語にすると、職場で実務をさせることで従業員
のトレーニングをすることという日本語の訳がありますので、少なくとも、「実
地研修」というような日本語を使っていただくのがいいのではないかと思います。
OJTという言葉を使うのであれば、用語の説明というのをどこかに入れていただ
くのがいいのではないかと思います。
 同じく「ICT」も普通に使われている日本語かといえば、普通には日本語で、
「情報通信技術」という立派な漢字が6文字ありますので、そちらをお使いにな
ったらどうかと考えます。
 もう1つ、「エンディングノート」にも、私は違和感を感じます。こういうも
のがありますよというところで、現状について書く分にはいいと思いますが、活
用するものとして名前を入れてしまうことによって、こちらはその意図がなくて
も、使う側は、報告を見て、実際に行政や現場で使うときに、「エンディングノ
ート」を使うのだなと思ってしまうことがあるかと思うのと、「等」と入ってい
るのを大体、皆、見過ごすので、入れないほうがいいのではないかと私は基本的
に思っています。以上が1つ、言葉についてです。
 もう1つは子供についてです。28ページの、基本的な方向性の始めの5行の部分
を、本当は今日は話せない所ですが、IIの基本的な所に入れていただいて、放課
後等デイサービスというのが4ページにあるのですが、そこと入れ替えていただ
いたほうがいいのではないですか。放課後等デイサービスというのは、別に基本
的な考え方ではないだろうと思うので、それよりも、28ページの始めの4行が必
要だと思います。
 それから、職場で予防的に全ての子供に関係する機関で対応するという文言を
入れていただきたいと思います。放課後等児童デイや放課後クラブだと、クラブ
は働いているお母さんの所にいる子供しかカバーしていただけないのです。ここ
にも「等」は入っていますけれども、等を見逃がす方たちもいらっしゃるので、
全ての子供というのを入れていただきたい。どうしてかというと、発達障害は小
さいうちは分からないのです。そうすると、虐待などいろいろな問題が出てくる
ので、全て子供に関係する方はきちんと研修を受けた上で子供に当たっていただ
きたいと思います。以上です。

○竹下委員 まず意思疎通支援の所で、19ページの28行目、支援機器に関して触
れながら、情報提供施設に意思疎通支援事業をも担わせるという趣旨の内容にな
っているかと思います。これはこれでいいのですが、1つ気になるのは、18ペー
ジの現状の所を見てもらうと分かるように、視覚障害者の情報提供施設というの
は、もともと身体障害者福祉法以来、点字図書館という位置付けなのです。それ
が拡大してきたということでいいのですが、聴覚障害者の場合は正に手話通訳者
の派遣も情報提供施設が担ってきているわけです。ところが点字図書館では、聴
覚障害者の場合と違って、意思疎通支援事業なんていうのは担っていないわけで
す。典型的には代筆・代読になるかと思うのですが、そういう意味では19ページ
の28行目の所で、それを記載するのであれば、言葉は悪いですが、聴覚と視覚を
一緒くたに書いてあるのですが、そこはやはり明確にして、視覚障害者の情報提
供施設については「新たに」という言葉を入れないと、そこは明確にならないの
かなというのが1点です。
 それから、高齢者の65歳問題ですが、今回、冒頭に7条の趣旨を明確にするた
めにというか、いわば繰り返しの部分はあるわけですが、それで固有の障害者福
祉サービスのことに触れたのは非常にいいことだと思います。それだけに、26ペ
ージの1行目の所が違和感が出てくるわけです。ここで書きぶりとしては、冒頭
の部分を受けるのであれば、「障害福祉サービス固有のものを除いては」という
のを入れないと、結局のところは、その部分についても自治体に誤解が生まれて、
現に65歳を過ぎた方が身障手帳の申請に行っても拒まれている事例が出てきてい
るわけですから、その点からも、「固有の障害福祉サービスを除いては、65歳以
上の場合については、介護保険サービスに適正に運用されるべき」という書きぶ
りにするべきではないかというのが、この部分についてです。
 もう1つは、この65歳問題で24ページの33行目以下に連携のことがあるわけで
すが、このことは多分に重度訪問介護などを意識したことが書かれていると、私
は理解しています。そうではなくて、この限定なしに、例えば移動支援事業につ
いても、この書きぶりには含まれているのであれば、それを明確にしていただき
たい。取り分け移動支援においては、多分、介護保険と重複することで、誤解と
かトラブルが一番多いのは通院介助にほぼ限定されるかと思っているのですが、
その部分も含んで、この文面でいいのだということであれば、そのことを明確に
していただきたい。これが65歳の所です。
 最後に「その他」の所で、32ページの16行目になるかと思うのですが、要する
に「現状・課題」の所では4項目の課題が残されています。補装具・日常生活用
具の問題、女性の問題、あと2つあります。その中で私がどうしても気になって
いるのは、補装具・日常生活用具の問題です。これは何度も申し上げていますが、
例えばメガネは補装具で、拡大読書器は日常生活用具です。これは、どう考えて
も体系上に矛盾があると言わざるを得ないわけです。あと、細かいことは時間が
ないので言いません。そうであればこそ、この見直しの問題があるわけですから、
せめて「その他」の所で言うならば、例えば32ページの16行目の補装具の所で、
そのことを付け加えるのか。それとも、一番最後の、今後の検討課題で考慮する
うんぬんとある所に、そのことを明確な形で記載していただくことをお願いした
い。以上です。

○藤堂委員 先ほどはフライングで先まで行ってしまって申し訳ありません。19
ページの所で、先ほど竹下委員からもありました23行目からは、失語症、知的障
害、発達障害うんぬんというのが入っているのがあります。その次に「支援機器
の活用促進等」の所には、「視覚障害者・聴覚障害者情報提供施設等の活用によ
り」と書いてあって、それは何に準じているのかというと、18ページの26行目か
らの所で、視覚障害者・聴覚障害者という、既に支援を受けている方たちのこと
しか書いてないと受け取られるので、ここも発達障害の人とか知的障害の人たち
も、これらのサービスを受けることによって、本来の情報にきちんとアクセスで
きたり、本来の自分の力を出すことができるようになると思いますので、そのこ
とを入れていただければなと思います。というのが1つです。
 次に先ほどフライングしたところにまた戻りますが、障害児支援についてです。
「基本的な考え方」という所ですが、「個々の障害児やその家族の状況及びニー
ズにきめ細かく対応する」というのは大事なのですが、この時点で早いうちに障
害児と分かってない子も、本当にいっぱいいるということを鑑みて、全ての子供
たちが、その可能性があるということを考えて対応していただくようにしていた
だきたいと思います。
 これは、先ほどの入院の予防とは全然違って、本当に2次的な障害で、本来、
私みたいにヘルプマーク1つで合理的な支援を受けながら、社会できちんと働い
て、自分らしさを出しながら生きていくことができる人が本当にいっぱいいるは
ずなのに、途中で駄目にされている子たちが本当にいっぱいいるという現状を見
ると、不登校ですとか、うつだとか、その後で犯罪に走ったり、引きこもりにな
ったりという、社会的なロスの素だと思いますので、ここの所はやはりきちんと
入れていただきたいというのがあります。
 それから、「適切なサービスの確保と質の向上」という所も、先ほども言いま
したが放課後児童クラブは働いている親のためであって、ここも待機児童が目白
押しというのがあります。そこにいる人たちでさえも、指導員、きちんと教育を
受けてないまま入っているということがありますので、人材育成ということ。そ
れから、全ての子供に関わる機関、例えば児童館などでも同じようなことがされ
なくてはいけない。教育のほうでは学習支援員とか、そういう制度が出来ていま
すので、是非お願いしたいと思います。以上です。

○藤堂委員 「障害児に対する専門的で多様な支援」という所ですが、ここに出
てくる文章というのは個々の施策という話になって、できたらば28ページの「基
本的な考え方」という所を入れるのが筋ではないかと思います。その中に是非、
予防的に「全ての子供たちも視野に入れつつ」というような表現がどこかに入っ
てほしいなと思います。以上です。

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※編集人注

資料 障害者総合支援法施行3年後の見直しに係る議論の整理○1(案)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000103940.pdf

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