映画「彼女の名はサビーヌ」第60回カンヌ映画祭国際批評家連盟賞受賞2009-05-20

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第60回カンヌ国際映画祭 ─ 監督週間で国際批評家連盟賞を受賞し、観た人全て
の胸が締め付けられたという一本のドキュメンタリーが話題にのぼった。
『仕立て屋の恋』の主演などで知られるフランスを代表する女優サンドリーヌ・
ボネールの監督デビュー作『彼女の名はサビーヌ』である。25年の歳月をかけて
撮影された自閉症の妹 ─ その映像によって観客は、過去の生き生きとした若か
りし頃の妹と、入院を経た現在の彼女の「変化」を容赦なく見せ付けられる。同
時に、その「視点」は今も昔も変わることなく愛に満ち溢れた姉の「眼差し」で
あり、完成された映画は妹への「抱擁」である。

『彼女の名はサビーヌ』
監督・脚本・撮影:サンドリーヌ・ボネール
出演:サビーヌ・ボネール
2007年/フランス/85分/video/カラー/1:1.66/フランス語
原題:Elle s’appelle Sabine

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他山の石? 市川宏伸(都立梅ヶ丘病院院長)

この映画を見て感じるのは、すばらしい姉妹愛と安住の地を求められた安心感で
ある。もう一つは、自閉症と言うものに対する漠然と感じる、気だるさあるいは
空しさである。場所によって、時代によって状況が違うのは当然かもしれないが、
日本で自閉症(広汎性発達障害)と係わっていた者としての率直な感情ではない
であろうか。現在の日本における自閉症の現状について考えてみる。--略