文化審議会・著作権分科会・法制問題小委員会(第7回) 2007/08/222007-08-22

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/013/07082903.htm
http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/20070822.pdf

----------------

文化審議会著作権分科会 法制問題小委員会(第7回)議事録・配付資料

日 時 平成19年8月22日(水曜日)10時~11時40分

配付資料(※現在掲載準備中です。)
資料1 薬事行政関係の権利制限についての論点
資料2 視覚障害者関係の権利制限についての論点
資料3 聴覚障害者関係の権利制限についての論点
資料4 知的障害者、発達障害者等関係の権利制限についての論点
資料5 ネットオークション関係の権利制限についての論点

---以下にペーパー資料からスキャンしたものを掲載する。
   http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/20070822.pdf

知的障害者、発達障害者等関係の権利制限についての論点

1聴覚障害者向けの字幕に関する翻案権の制限について、知的障害者や発達障害
 者等にもわかるように、翻案(要約等)をすること

2学習障害者のための図書のデイジー化について

ア 検討の背景と現状について

聴覚障害者向けに字幕により自動公衆送信する場合には、ルビを振ったり、わか
りやすい表現に要約するといった翻案が可能(第43条第3号)であるが、文字情
報を的確に読むことが困難な知的障害者や学習障害者についても、同様の要請が
ある。特に、教育・就労の場面や緊急災害情報等といった場面での情報提供に配
慮する必要性が高いため、知的障害者や発達障害者等にもわかるように翻案(要
約等)することを認めてもらいたいとの要望がある。
また、現在、学習障害者や、上肢障害、高齢、発達障害等により文章を読むこと
に困難を有する者の読書支援を目的として、図書をデイジー化し、提供する活動
が行われている。このような活動についても、権利制限の対象とすべきとの要望
がある。

【参考】デイジー(DAISY)について

デイジー(DAISY)は、Digital Accessible Information SYstem の略語であり、
デイジーコンソーシアムにより開発されているデジタル録音図書に関する国際規
格である。現在、日本のほか、スウェーデン、英国、アメリカなどの国々で利用
されている。
デイジーコンソーシアムは、アナログからデジタル録音図書に世界的に移行する
ことを目的として、1996年に録音図書館が中心となり設立された組織。

平成18 年1月の著作権分科会報告書は、1について、「権利制限の範囲の限定、
その必要性の明確化(契約による権利処理の限界)、障害者にとっての当該利用
の意義など提案者による趣旨の明確化を待って、聴力障害者情報文化センターと
関係放送局、映画会社、権利者団体との間の契約システムの現状を踏まえた上で、
改めて検討することが適当」としている。

また、2については、自民党・特別支援教育小委員会において、以下の通り提言
されている。

【参考】「美しい日本における特別支援教育」
    (平成19年5月11日、自民党・特別支援教育小委員会)

  著作物のデイジー化は、学習障害のある者にとって大いに有用なツールであ
  るとの指摘等も踏まえ、著作権法上の制約について、改正も視野に入れた検
  討を行う。

イ 検討の方向性について

i )基本的な考え方

知的障害者、発達障害者等にとって、著作物を享受するためには、一般に流通し
ている著作物の形態では困難な場合も多く、デイジー図書が有効である旨が述べ
られており、著作物の利用可能性の格差の解消の観点からは、視覚障害者や聴覚
障害者の場合と同様に、対応の必要性が高いと考えられる。--略

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック