京都大学バリアフリーシンポジウム/京大理学部6号館 2013/06/29-302013-06-30

京都大学バリアフリーシンポジウム
しなやかで、したたかな「障害学習」のすすめ
2013年6月29日(土)~30日(日)於京都大学理学部6号館

0.開催の趣旨
 十分な教育を受けることは、障害の有無、置かれた状況如何にかかわらず、す
べての人に開かれている権利です。しかしながら、現実にはさまざまなバリアが
存在します。学生が大学で有効に学習を進めるために、今、何が必要とされてい
るのでしょうか。豊富な事例報告を基に、「障害」と「学び」の意味をじっくり
考えることを目的として、第一回となる京都大学バリアフリーシンポジウムを開
催します。
 バリアフリーとは、単なる障壁除去ではありません。互いの違いを認識・尊重
し、バリアのあちらとこちらを自由に行き来するのが真のバリアフリーです。こ
のシンポジウムでは、真のバリアフリーに立脚する「障害学習=障害を通じて学
びあうこと」を提案します。21世紀の「障害学習」にとって重要なのは、バリア
を乗り越える柔軟性(しなやかさ)と能動性(したたかさ)なのではないでしょ
うか。京大の伝統である「自由」「自主」を活かした新たな知的探究の手法、
「障害学習」のシステム作りを広く社会に発信できれば幸いです。

1.日時・会場
 6月29日(土)13時00分~17時30分 ※18時00分より懇親会
 6月30日(日) 9時30分~16時30分
 ※16時30分より総合博物館・障害学生支援室 見学

 会場:京都市左京区北白川追分町 京都大学 吉田キャンパス・北部構内
    理学部6号館南棟 4階401号室
    京都市バス17系統、203系統「京大農学部前」下車すぐ
    同 3系統、31系統、201系統、206系統「百万遍」下車、東へ徒歩10分
    京阪電鉄出町柳駅下車、東へ徒歩20分(または市バス17系統、203系統
    で「京大農学部前」へ)
  http://www.sci.kyoto-u.ac.jp/modules/tinycontent9/index.php?id=1

2.プログラムの概要と講師(敬称略)
 【1日目:6月29日(土曜日)】
<セッション1:現在 --大学における障害学生支援>
  障害学生支援をテーマとする基調講演、および現役学生による座談会を通し
 て、大学における学習環境の「現在」を浮き彫りにします。
 第1部 基調講演:佐野(藤田)眞理子(広島大)、石川 准(静岡県立大)
 第2部 座談会:村田 淳(京都大)、京大の学生・院生数名、岩隈美穂(京都
 大)、松原 崇(大阪大)
【2日目:6月30日(日曜日)】
<セッション2:過去 --視覚障害者の学習環境を考える>
  見ることを重視する高等教育にあって、視覚障害者の学習はどのようになさ
  れてきたのか。しっかり
  「過去」を検証し、新たな共活(共に活かす)概念を提案します。
 講演:遠藤利三(元筑波大学附属盲)、新納 泉(岡山大)、
    広瀬浩二郎(国立民族学博物館)
 フリーディスカッション「共生から共活へ」岡田 弥(日本ライトハウス)
<セッション3:未来 --バリアフリー理論の応用と実践-大学から社会へ>
  京都大学で行われているバリアフリー活動の実例を紹介し、多様な学びのあ
 り方(ライフスタイル)が共存できる大学、そして社会の「未来」を展望しま
 す。
 講演:河原達也(京都大)、大野照文(京都大)、嶺重 慎(京都大)

3.定員と参加費
 会場の都合上、定員250名(先着順)とさせていただきます。
 参加費は無料です。懇親会費は別途いただきます。

4.懇親会
 1日目のプログラム終了後、以下のとおり懇親会を開催いたします。参加希望
 の方は、申込の際にあわせてご連絡ください。
 日時:6月29日(土)18時00分~19時30分
 場所:京都大学 北部構内 北部生協2階 喫茶ほくと
 費用:一般3000円、学生2000円 ※当日精算

5.博物館・支援室の見学
 事前申込制ではありません。参加希望の方は、2日目の昼休憩終了後までに世
 話人にお申し込みください。

6.申込の締切と方法・その他
・出席される方は、必ず事前申込をお願いします。申込は、6月21日(金)まで
 とします。
 申込は、以下のwebページにある申込フォームからお願いします。
 http://www.ar.media.kyoto-u.ac.jp/b-free/
 webからの登録が困難な場合には、末尾の申込用紙を用い、FAXかE-mailでお申
 し込みください。
・最寄り駅(出町柳駅)あるいは最寄りのバス停(京大農学部前)からのガイド
 を希望される方は、その旨、申込フォーム(申込用紙)にご記入ください。
・2日目は日曜のため、構内の生協食堂がお休みです。各自、昼食をご用意くだ
 さい。建物入り口の左手に
 飲み物の自動販売機があります。なお会場での飲食は自由ですが、ゴミはお持
 ち帰りをお願いいたします。
・全体のレジュメ(講演概要)を作成し、活字版を当日配布します。希望者には
 点訳資料もお渡しします。
・手話通訳、パソコン要約筆記、磁気ループによる情報保障を行います。
・来場にあたっては、できるだけ公共の交通機関をご利用ください。車での来場
 を必要とされる場合には、駐車スペースを確保しますので、事務局までお知ら
 せください。

【主催・事務局】
 京都大学 障害学生支援室(京都市左京区吉田本町)
 TEL:075-753-2317 FAX:075-753-2319
 E-mail:d-support@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp

【共催(予定)】
 京都大学大学院理学研究科、京都大学総合博物館、京都大学学術情報メディア
 センター

【世話人】大野照文、河原達也、広瀬浩二郎、嶺重 慎、村田 淳、山本 斎

京都大学バリアフリーシンポジウムプログラム
しなやかで、したたかな「障害学習」のすすめ
【1日目:6月29日(土曜日)】
12時30分 受付
13時00分 開会挨拶
<セッション1:現在 --大学における障害学生支援> ※13時10分~17時30分
第1部 基調講演
 講演1「障害学生支援・総論」
     広島大学 アクセシビリティセンター長・教授 佐野(藤田)眞理子
 講演2「障害学生支援と障害者政策」
     静岡県立大学 国際関係学部・教授 石川 准
第2部 学生座談会
 話題提供「障害学生支援室の現状」
     京都大学 障害学生支援室・コーディネーター 村田 淳
 学生座談会「学生からの発信 --わたしたちの学生生活」
     出席:京都大学 障害のある学部生・大学院生
     コーディネーター:村田 淳
     コメンテーター:京都大学 大学院医学研究科・准教授 岩隈美穂
             大阪大学 障害学生支援ユニット・助教 松原 崇
17時30分 閉会 ※18時00分~19時30分 懇親会(北部構内 北部生協2階)

【2日目:6月30日(日曜日)】
9時00分 受付
<セッション2:過去 --視覚障害者の学習環境を考える>※9時30分~12時30分
 講演1「盲学校における視覚障害者の学習 --試行錯誤の40年を振り返る」
     元筑波大学附属盲学校・教諭 遠藤利三
 講演2「京大点訳サークルの誕生 --視覚障害学生支援の理想と現実」
     岡山大学 社会文化学研究科・教授 新納 泉
 講演3「盲人は障害者なのか --京大初の全盲学生が
    “さわる文化”に出会うまで」
     国立民族学博物館・准教授 広瀬浩二郎
 フリーディスカッション「共生から共活へ」
     コーディネーター:日本ライトハウス情報文化センター 岡田 弥
12時30分~13時30分 昼休憩
<セッション3:未来 --バリアフリー理論の応用と実践-大学から社会へ>
 ※13時30分~16時30分
 講演1「自動音声認識を用いた講演・講義への字幕付与 --ユニバーサルな支援
    に向けて」
     京都大学 学術情報メディアセンター・教授 河原達也
 講演2「博物館で学びが起きるとき --体験学習プログラム『サワッテ ミル
     カイ』の開発と展開」
     京都大学 総合博物館長・教授 大野照文
 講演3「触って楽しむ天文学 --宇宙を“感じる”試み」
     京都大学 大学院理学研究科・教授 嶺重 慎
 総括・質疑応答
16時30分 閉会挨拶 ※16時30分~17時30分 総合博物館・障害学生支援室見学