社会保障審議会障害者部会(第61回)議事録(抜粋) 2015/04/282016-03-20

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000092195.html

○日時 平成27年4月28日(火) 15:00~

○場所 TKPガーデンシティ御茶ノ水3階カンファレンスルーム3C
(東京都千代田区神田駿河台3丁目11-1三井住友海上駿河台新館)

○出席者 駒村康平部会長、朝貝芳美委員、阿由葉寛委員、石野富志三郎委員、
石原康則委員、伊藤たてお委員、伊豫雅臣委員、大濱眞委員、河崎建人委員、菊
池馨実委員、久保厚子委員、小西慶一委員、佐藤進委員、竹下義樹委員、橘文也
委員、玉木幸則委員、藤堂栄子委員、中板育美委員、中村耕三委員、野沢和弘委
員、日野博愛委員、広田和子委員、本條義和委員、片桐公彦参考人、原田勉参考


○藤堂委員 JDDネットの藤堂と申します。予算が限られている、時間が限られ
ている、労力が限られている中で、いかに考えていくかということに関してです
が、発達障害というのが、それの一番いい例かなと思うのです。早いうちにきち
んと合理的な配慮を徹底していただければ、そして、その特性に合ったいい形で
社会の中で還元できるように育てていただければ、ちゃんとしたタックスペアー
になって、非常に日本にまた世界に活力をもたらす人たちであり得るのにもかか
わらず、福祉のお世話にならなくてはならない人になってしまうことが多い人た
ちだと思うので、申し上げさせていただけたらと思うのです。
 ですから、この総合福祉法に入る前に十分に合理的な配慮などを、ほかの施策
とも協力をした上で徹底していただきたいと思うことが1つ。例えばそれは、大
学受験では合理的な配慮をするとうたわれて始まっていますが、同じように国家
試験なども、読み書きができなくても十分に能力を示すことができれば働けると
いう場が出来れば、福祉の対象になっている方が、ほとんどが低所得又は生活保
護でという状態から抜け出していけるのではないかと私は感じています。これは
JDDネット全体として考えていることでもあります。まず予防のほう、福祉にお
世話になる前にできることというのを徹底していただきたいということ。
 もう1つ、2つあるのですが、意思疎通支援の対象者の中に是非、発達障害の人
たちのことをきちんと入れていただきたいと思うのです。自閉症の方たちで、自
分の意思を十分に言葉にすることが下手な人がいるかもしれない。または私のよ
うにディスレクシア、読み書きが不自由であれば、書きたいと思っても書けない
ということで十分に能力を認めてもらえない、または誤解を受けるということが、
司法の場とかいろいろな場面で起きますので、そういうことがないようにしてい
ただきたいということ。そういうことが起きないように施策をということ。
 もう1つ、予防策ではないですが、お金がそんなにかからないことでできるこ
ととして、東京都が製作しているヘルプマークというのがあります。赤いのにハ
ートと白い十字が付いているものですが、それは今、都の地下鉄などで何も言わ
ずにくれるものです。裏に自分で、こういうときにどうしてほしいか、どういう
配慮をしてほしいかというのを自分で書くことができるのです。普段は大丈夫で
もパニックになったときに、ちょっと静かな所に連れていってくださいとか、そ
れを見せるだけで十分配慮していただけて、事故だとか大きな問題になる前に防
げることがあるかなと思うので、こういうものを行きわたらせることによって、
福祉のお世話にならないで済むようなことというのを考えていただけたらと思い
ます。以上です。

○竹下委員 竹下です。1点目は藤堂委員とほぼ重なるので、これでいいかなと
思うのですが、VIの意思疎通支援の所で論点の整理はこれでいいと思うのです。
特に1番目に意思疎通支援事業の内容・運営の在り方という所があるわけですが、
その前提として、意思疎通支援を必要とする、あるいは意思疎通を図ることに支
障がある障害者の範囲というのは、この記載からは非常に分かりにくいと言わざ
るを得ないと思うのです。意識されるのはどうしても聴覚・言語・音声障害に偏
った表記になっているので、論議の中ではそうはならないように、視覚障害ある
いは発達障害、自閉症等の言語の障害とはいえないけれども、意思疎通を図るた
めの支援が必要な障害者が十分に意識された表記が必要かなと思っています。
 2点目は意思決定支援の所のVですが、非常に悩ましいのは論点2の所で、成年
後見制度の利用支援というのはあるのですが、端的に言えば現在の成年後見制度
における問題点、場合によっては欠陥と言ってもいいかもしれません。この問題
との関係があるので、そことの論議を切り離して、言葉を選ばずに言うならば、
現在のままの成年後見制度を、どんどん積極的に障害者に当てはめることで本当
に自己実現や尊厳というものが守れるか、というところの議論に逆行しかねない
部分を持っていると思うので、そこの議論をどう整理するかも少し慎重にお願い
しておきたいと思います。以上です。

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○編集人注
 配付資料3
 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000083926.pdf

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