社会保障審議会障害者部会(第75回)議事録(抜粋) 2015/11/092016-03-20

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000106402.html

○日時 平成27年11月9日(月) 15:00~

○場所 厚生労働省専用第15、16会議室(中央合同庁舎第5号館)
(東京都千代田区霞ヶ関1-2-2)

○出席者 駒村康平部会長、朝貝芳美委員、阿由葉寛委員、石野富志三郎委員、
石原康則委員、伊藤建雄委員、大濱眞委員、菊池馨実委員、北岡賢剛委員、久保
厚子委員、佐藤進委員、永松悟委員、中村耕三委員、広田和子委員、本條義和委
員、平川淳一参考人、吉田展章参考人、森祐司参考人、藤井貢参考人、田口道治
参考人、橋口亜希子参考人、白江浩参考人、竹中郁子参考人

○広田委員 藤堂さんの代理の方、発言なさらないのですか。私は、彼女の発言
を待って発言しようとしたのだけれど、発言されますか。してください。

○橋口参考人 参考人ということで、遠慮して手を挙げませんでした。広田さん、
ありがとうございます。日本発達障害ネットワークの橋口です。私も、放課後等
デイサービスのところでお話をさせていただきたいと思います。15ページを見て
いただくと分かると思うのですが、放課後等デイサービスの数が劇的に増えてお
ります。東京都のある区では、4月から5月の間に倍増したという結果も出ている
ほど、とても増えているのですね。そういった中で、何が問題かというと、ここ
の営利法人を見ていただくと、ものすごい伸びで増えているのが分かると思いま
す。過去624件に対し、2,478件と増えております。
 私たち発達障害の団体jdnetには、放課後等デイサービスをやるともうかると
うたって、あっせんしている、ホームページでも、ちょっと忘れてしまいました
が、会計士か税理士の立場の方が、放課後等デイサービスはもうかるとうたって、
営利法人に対してあっせんしているという実例もあります。ただ、現状は、では、
そこで質的なものが担保されているかというとそうではなく、私たちの所に入っ
てくるのは、ただ預かるだけ、部屋に押し込めてビデオをただ流しているだけで
あったり、週に何日か通えると聞いて行ったのだけれども、実際は月に1回しか
通えないとか。それから、重度の人を預かると言いつつも、実際に行ってみると、
2階にあってエレベーターがない状況だったりというような形で、多々問題が出
てきております。ですので、この課題の所で、私が一番言いたいのは、先ほどか
らも意見が出ておりましたが、質の向上と支援内容の適正化を図るというところ
を、どうか国を挙げて徹底していただきたいと考えております。

○広田委員 前回、藤堂さんと私が当事者で、久保さんというすてきな御婦人が
母親で激突しました。そういうことが、とても大事だと思います。陰で言ってい
るのではなくて、公明正大にね。ですから、藤堂さんがいつものように今日も元
気に発言されるのを、私は楽しみにしていました。お伝えください。
 今日の話を聞いていて、後半戦、またマスコミのことはあとで言いますが、要
するにお金はない、そして国家の財政が当然少子化で高齢社会だから減ってくる。
私は読書が子供の頃から趣味で、いろいろな所に出かけたとき図書館にも寄って
います。ある図書館で、イギリスの子育ての本を読んだら、「子供を育てたお母
さんたちが、よその子供を預かる」と、政府がお金を出すんですって。そのお金
を出すことはちょっとこっちへ置いておいて、そういう形で久保さんのようなす
てきなお母様たちが。私は他障害は分かりませんが、精神の場合は職員の多くは
素人さん、私より患者らしい職員がたくさんいますが、そういう人にお任せする
ほどこの国の財政は豊かではない、お母さんが自分の子供の所に行くと、邪魔だ
から、このお父さんも。だから、我が子以外の所に、親としての経験、専門家よ
りもはるかに分かることがたくさんあります。かつて精神障害者の作業所に行っ
ていたとき、職員が各作業所で2人、横浜市もお金がない時代で。そのときに、
お母さんたちも来てました。「障害者だけにしない」という、理由の時もあり保
育園みたいで、そこはおかしかったけど。来ていることで和んだ、全てが専門家
という、精神で言えば素人集団と思うような経験ない人たちにお金払うのではな
く、やれることを私たちはやらないと、ジャブジャブお金がある国ならいいけど、
ドバイみたいに石油が湧いてくれば。ないわけですよ、尖閣諸島であれだけ騒い
でいる。日本のマスコミは「石原都知事からはじまり…国有化が」みたいな論調
見かけますが、石油が出てきたら中国がでてきて騒ぎになっていると私は感じて
います。5日に長瀬修さんが朝日新聞に投稿していますから、是非読んでいただ
きたいと思います、全ては、公民権からスタートしているという書き方です。私
は前回と前々回で、社会的障害者のボランティア講座を打ってほしいと発言しま
した。精神障害者の仲間が「C型肝炎も患い、」そして「薬害ではなくて、同性
愛のエイズになった」と打ち明けられて、本人が「名乗りたい」というから「名
乗ると、薬害と違ってリスクを負うと思うけど、あなたの自己決定を応援するわ
よ」と言ったら、患者会会長で作業所代表も担っていた仲間が「○○は作業所の
職員だ」と大反対、「一緒の釜の飯を食ってる、作業所のメンバーたちがみんな
来なくなっちゃう」ということを言ったぐらい、自分たちのことは詳しくても、
他の病気とか障害は知りません。維新の会の川田龍平君にも「あなたは薬害だけ
ど、同性愛者のエイズの人は…」と厳しい実態を伝えました。前提として私たち
は社会的障害者の勉強をしながら、患者であれ、家族であれ、そういうノウハウ
を持った人が、お金がない人は有給で、そしてお金のある人は、キューバの医療
の考え方で。あそこは資源がないから、医者を外に出して、お金がない国にはボ
ランティア、お金がある国からは、外貨を稼ぐ。今は、アメリカとの国交が樹立
したから非常に行きやすいと思いますけど、そのようなことを導入しない限り、
既にこの国の経済、国家財政は1,000兆ぐらいですよね。ものすごい赤字ですか
ら、私はそのような視点を入れたらと思う。お母さんやお父さんが若返ったり、
介護予防、認知症予防、鬱予防、電話等による被害、加害の防犯にもなる。社会
貢献できる。藤井さんもノウハウを生かしてどこかでただで使ってもらうとか、
逆にお金を払うとか、あなたたちここに並んでいる人は。尊いことです、私たち
の施策が時代を読めていなかったからこんなになって、お金を払わせていただき
ます、ひと月1万円とか。そういうことで、大濱さんがボランティアというのは
というお話をされたけれど、私はボランティアというのは何も、人間的に劣って
いたり、経験が劣っていたりということではない、すばらしい久保さんのような
人がいらっしゃる、導入してみたらということです。

○津曲障害児・発達障害者支援室長 障害児・発達障害者支援室長です。御質問
に関して、1点目は医療的ケア児の見通しですが、資料の11ページに文部科学省
での調査として、「特別支援学校及び小中学校における医療的ケアが必要な幼児
児童生徒数」の推移をお示ししております。ここにありますとおり、平成18年度
から右肩上がりの増加となっております。ですので、医療技術の発達に伴って、
今後も増えてくるであろうということは予想しているところですが、具体的な数
字については研究等は行われていない状況です。
 また、医療、福祉、教育等の必要な支援を円滑に受けることができるように、
関係機関の連携の在り方を検討することに関して申し上げれば、このような医療
的ケアを必要とするお子さんに関しては、医療が日常的に必要である。そして、
福祉的なサービスも要する。学校に行くようになれば教育というものも必要とな
ってくるわけですが、そのような中で、御家族がどこにどのように相談したらい
いのかが分からないという御意見が非常に多くあり、関係行政機関の窓口やいろ
いろな所に相談をしなければいけないということで、家族の負担が非常に大きく
なっているというようなことも聞いております。このため、現在実施しているモ
デル事業が1つあり、重症心身障害児者支援体制整備モデル事業というものがあ
るのですが、そこでは都道府県や市町村が中心となり、地域のニーズや資源とい
うものを把握し、関係機関への連携の場の設置などを想定しながら事業が行われ
ております。その成果なども踏まえて検討していきたいと考えております。

○橋口参考人 日本発達障害ネットワークの橋口です。先ほど竹中参考人のほう
から御意見があった点で、私も感じていることですけれども、国が行った調査で、
国民に対して、発達障害のことを知っているかと聞いたとき、7割の人が知って
いると答えたそうです。ただし、それは言葉として知っているだけであって、発
達障害というものが、どういうことで困難さがあり、どういうことにつまずきや
すさを持っているかに関しては知らないとのことでした。なので、そういった意
味では、私たちの団体としても自責を込めて、もっと理解、促進というか、そう
いった活動をしていかなければいけないと思います。そういう中で、先ほど竹中
さんもおっしゃっていたように、ニーズは高まっているが、対応の仕方が分から
ない所に関しては、研修とかそういったところに、どんどん声を掛けていただけ
れば私たちも伺いたいと思います。
 それから、実際に発達障害の人がどれだけいるのかに関しては、何年に行った
調査かというのも忘れてしまったのですが、文科省が行った調査では、小学校、
中学校に在籍する生徒の中で6.5%という数字が出ています。ただ、私も活動し
てきて、ずっと思っているのは、それだけではないなと、10~15%ぐらいいるの
ではと思っています。その根拠はと言われると、そこはないので、ここは国とし
て発達障害の人たちがどれくらいいるのかを是非調査していただきたいと思いま
す。
 それから、虐待児のお話も出ましたが、実は虐待児の中に発達障害を持ってい
る子が多くいるというお話もあります。また、虐待をしている親自身も発達障害
を持っている場合もありますので、そういった視点を含めながら、こういったと
ころは考えていかなければいけないかと思います。
 これは私の個人的な意見になるかもしれませんが、もう1つだけ言わせてくだ
さい。放課後児童クラブ、学童保育をもっと活発にとありますが、私自身も当事
者の親でして、低学年のときに放課後児童クラブから言われたのは、お母さんが
仕事を辞めてこの子を見るべきだと。結局、そこで言われたのが、ほかの子に迷
惑になってしまうからというのですね。発達障害の子はアンバランスさがとても
問題なところがあるので、できるところもあればできないところもある、やはり
そういったことでほかの子に迷惑をかける。ただ、今、女性活躍何とかと言って
いる中で、母親自身もキャリアを築いていきたいということもあるので、放課後
児童クラブとか、そういった学童を充実させるなら、そちらのほうの質も高めて
いただきたいと感じます。以上でございます。

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※編集人注

配付資料1 現状・課題と検討の方向性
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000103581.pdf

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