北海道白老町 マルチメディアデイジー教科書の普及促進を求める意見書2010-06-24

http://www.town.shiraoi.hokkaido.jp/ka/gikai/gikaidate/giketu/H22/06-24giketu.pdf
http://www.town.shiraoi.hokkaido.jp/ka/gikai/gikaidate/ikennsyo/H22/22-07.pdf

意見書案 第7号 発達障がいや、その他文字を認識することに困難のある児童
生徒のためのマルチメディアデイジー教科書の普及促進を求める意見書(案)

H22.6.24 全員賛成 原案可決

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発達障がいや、その他文字を認識することに困難のある児童生徒のための
マルチメディアデイジー教科書の普及促進を求める意見書(案)

 平成20年9月に「障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の
促進等に関する法律」、いわゆる教科書バリアフリー法が施行されました。
 この教科書バリアフリー法の施行を機に、平成21年9月より、(財)日本障害者
リハビリテーション協会(リハ協)がボランティア団体の協力を得て、通常の教
科書と同様のテキストと画像を使用し、デジタル化対応することで、テキスト文
字に音声をシンクロ(同期)させて読むことを可能にした「マルチメディアデイ
ジー版教科書」(デイジー教科書)の提供を始めました。
 また、文部科学省において、平成21年度より、デイジー教科書などの発達障が
い等の障がい特性に応じた教材のあり方やそれらを活用した効果的な指導方法等
について、実証的な調査研究が実施されております。
 現在、デイジー教科書は、上記のとおり文部科学省の調査研究事業の対象とな
っておりますが、その調査研究段階であるにもかかわらず、平成21年12月現在で
約300人の児童生徒に活用され、保護者などから学習理解が向上したとの効果が
表明されるなど、デイジー教科書の普及推進への期待が大変高まっております。
 しかし、デイジー教科書は教科書無償給与の対象となっていないことに加えて、
その製作は、多大な時間と費用を要するにもかかわらず、ボランティア団体頼み
であるため、必要とする児童生徒の希望に十分に応えられない状況にあり、実際
にリハ協が平成21年度にデジタル化対応したデイジー教科書は小中学生用教科書
全体の約4分の1にとどまっております。
 このような現状を踏まえると、まず教科用特定図書等の普及促進のための予算
のさらなる拡充が求められるところですが、平成21年度の同予算が1.72億円に対
し、平成22年度は1.56億円と縮減されており、これらの普及促進への取り組みは
不十分であると言わざるを得ません。
 また、文部科学省の通達により、デイジー教科書の提供先が児童生徒本人のみ
に限定されているため、担当教員らが入手して活用方法などを研究することが困
難であると言われており、学校現場でのデイジー教科書の普及が遅れている要因
の一つともなっています。
 よって、政府及び文部科学省におかれては、必要とする児童生徒、担当教員等
にデイジー教科書を安定して配布・提供できるように、その普及促進のための体
制の整備及び必要な予算措置を講じるよう強く要請します。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

平成22年6月 日
                 北海道白老郡白老町議会議長 堀部 登志雄
 (提出先)内閣総理大臣、文部科学大臣

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