福島市議会 マルチメディアデイジー教科書の普及促進を求める意見書 2010/06/282010-06-28

http://www.city.fukushima.fukushima.jp/gikai/giketu.html
http://bit.ly/dy0yRV

福島市議会 平成22年 6月定例会 議案第92号

発達障がいやその他文字を認識することに困難のある児童生徒のためのマルチメ
ディアデイジー教科書の普及促進を求める意見書

 平成20年9月に「障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の
促進等に関する法律」、いわゆる教科書バリアフリー法が施行された。
 この教科書バリアフリー法の施行を機に、平成21年9月より、(財)日本障害
者リハビリテーション協会(リハ協)がボランティア団体の協力を得て、通常の
教科書と同様のテキストと画像を使用し、デジタル化対応することで、テキスト
文字に音声をシンクロ(同期)させて読むことを可能にした「マルチメディアデ
イジー版教科書」(デイジー教科書)の提供を始めた。また文部科学省において、
平成21年度より、デイジー教科書などの発達障がい等の障がい特性に応じた教材
の在り方やそれらを活用した効果的な指導方法等について、実証的な調査研究が
実施されている。
 現在、デイジー教科書は、前述のとおり文部科学省の調査研究事業の対象とな
っているが、その調査研究段階であるにもかかわらず、平成21年12月現在で約
300人の児童生徒に活用され、保護者などから学習理解が向上したとの効果が表
明されるなど、デイジー教科書の普及推進への期待が大変高まっている。
 しかし、デイジー教科書は教科書無償給与の対象となっていないことに加えて、
その製作には多大な時間と費用を要するにもかかわらず、ボランティア団体頼み
であるため、必要とする児童生徒の希望に十分に応えられない状況にあり、実際
にリハ協が平成21年度にデジタル化対応したデイジー教科書は小中学生用教科書
全体の約4分の1にとどまっている。
 このような現状を踏まえると、まず教科用特定図書等の普及促進のための予算
のさらなる拡充が求められるところだが、平成21年度の同予算が1.72億円に対
し、平成22年度は1.56億円と縮減されており、これらの普及促進への取り組み
は不十分であると言わざるを得ない。
 よって、政府においては、必要とする児童生徒、担当教員等にデイジー教科書
を安定して配布・提供できるよう、その普及促進のための体制の整備及び必要な
予算措置を講ずることを要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
   平成  年  月  日
                    福島市議会議長  大 越 明 夫
 内閣総理大臣
 文部科学大臣 あ て

  以上、提案する。   平成22年6月28日

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