特別支援教育の在り方に関する特別委員会 (第14回) 山岡修委員 提出資料2011-12-08

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/siryo/__icsFiles/afieldfile/2011/12/12/1313707_5_1.pdf

2011年12月9日

中央教育審議会 特別支援教育の在り方に関する特別委員会御中

山岡 修 (一般社団法人日本発達障害ネットワーク・副理事長)
    (NPO法人全国LD親の会・理事)

「特別支援教室」構想に関する意見(私見)

1.これまでの検討状況

平成15年3月「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」
 (2003/03/28 協力者会議最終報告)
 --略
平成17年12月「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(答申)」
(2005/12/8中教審、特別支援教育特別委員会)
 --略
平成22年3月24日 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議
審議経過報告
 --略

2.「特別支援教室」構想の概要
平成17年12月8日付 中教審答申「特別支援教育を推進するための制度の在り方
について」より
 --略

3.「特別支援教室」構想に対する意見(私見)

 子ども達の支援ニーズは多様であり、必要な特別な場における支援時間数にも
連続性がある。一人一人のニーズに応じた支援を実現していくためには、現行の
落差のある制度から、連続性と柔軟性のある制度への移行が必要。
 --略

<各課題に対する意見>
○1 特殊学級(特別支援学級)の機能の維持を望む意見
→特別支援教室については、上記のI,II,III型等の類型が想定されており、固
 定級の機能は維持される

○2 教職員定数の算定方法
<現行>「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」
 通級指導教室:児童生徒数10名に対して教員1名
 特別支援学級: 学級編制基準=児童生徒数8名以下
<特別支援教室>
イ.教員配置は、対象となる児童生徒の個々の指導単位時間の積数により決定す
  る。
 計算例
 I型の児童・生徒の週当たりの時間数積算179.2時間に対して1名(28hx80%x8人)
 20%程度は通常の学級に交流することを想定
 II,III型の児童・生徒の週当たりの時間数積算50時間に対して1名(5hx10人)
 通級の指導時間は3~8時間であり、平均5時間と仮定

ロ.名称は「教室」でも「学級」でも良いが、教員配置については、上乗せ的で不
 安定な「加配」ではなく、教員定数として安定的に配置すべき。

○3 教員の専門性の確保
 特別支援学校教諭免許状から、特別支援教育免許状に転換し、小中学校におけ
 る特別支援教育の専門性を担保する。

○4 在籍
将来的には、全ての子どもは、全て地元の通常の学級に在籍し、必要に応じて、
特別支援学級、特別支援学校に通う。
小中学校の児童・生徒については通常の学級に在籍とし、必要に応じて通級指導
教室や特別支援学級を利用する。さらに、特別支援学級利用者の交流学習を弾力
的に進めると、実質的に「特別支援教室」構想と変わらない。こうすることによ
り、「通常級⇒通級指導教室」、「通常級→特別支援学級」というように、特別
の場での指導が同一方向への交流となり、シンプルになる。

在籍や教員配置システムがネックとなり、この「特別支援教室」構想が制度的に
難しいという議論があるが、現行の制度・システムが複雑なことが問題であり、
これを機に全面的に見直すことも一考する価値があるのではないか。
                                  以上

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